地域中小企業応援ファンド(助成金)とは?

地域中小企業応援ファンド(助成金)とは? 更新日:2018.11.15 公開日:2018.11.15助成金・補助金 – 助成金の基礎知識
地域中小企業応援ファンド

資金調達はできれば安心・安全な公的機関から借りたい。

こんな考えを持つ方にオススメしたいのが中小機構と地域自治体が連携して生まれた地域中小企業応援ファンドです。

今回の記事では、地域中小企業応援ファンドの概要や利用のための条件などを解説します。

助成金としていくらもらえるのか、利用できる助成金にどんな助成金があるのかなど、専門家の意見を聞いてみたいという方は下記診断をご利用ください。助成金の受給資格の有無など3分で確認できます。

 

1.中小機構と地域自治体が共同出資!無利子で資金調達が可能

ファンドという名前ですが、これは無利子の融資です。すごいですよね。無利子なので、助成金とも呼ばれています。このファンドの財源は、中小機構と都道府県(都道府県庁、地方銀行など)が地域中小企業応援ファンドへ出資しています。

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 また、地域中小企業応援ファンドでは国際と地方国債を購入することで、その利子も収入源にしています。このファンドに申し込む中小企業は、審査に通り採択されると助成金が受け取れます。その助成金を使って事業をより推進し、各都道府県の産業や経済を活性化することがこの地域中小企業応援ファンドの狙いです。

 2.貸付期間は10年。採択事業はさまざま

地域中小企業応援ファンドという名前ですが、地域名により「えひめ中小企業応援ファンド」「こうち産業振興基金」など名称は少しずつ異なります。

 平均的な貸付期間は10年です。これまで採択(審査通過)された事業はさまざまですが、やはり地域の特色を生かし活性化するものが多い印象です。

 【これまで採択された事業リスト(一部)】

  • 八丈明日葉深入り健康カレーの開発
  • 多摩産材使用低環境負荷型木材乾燥機の開発
  • 大田区鵜の木発祥あげパンご当地グルメ事業
  • 隅田川の多言語音声ガイドアプリ開発と提供

 3. 2種類のファンドと2種類の型がある

このファンドには、地域の中小企業を対象とした地域中小企業応援ファンドだけでなく、中小企業者と農林漁業者が連携する事業を支援するファンドも用意されています。

地域中小企業応援ファンド

農商工連携型地域中小企業応援

ファンド

各地の農林水産物や伝統技術を活用する、商品開発や販路開拓への取り組みを支援します

中小企業者と農林漁業者が連携する商品開発・販路開拓の取り組みを支援します

 また、地域中小企業応援ファンドは以下2つの型に分かれています。

 

スタート・アップ応援型

【地域密着型の新たな事業へ取り組む】

チャレンジ起業応援型

【地域資源を活用した創業または経営革新】

概要

民間の投資会社が運営するファンドに対して中小機構が出資することで地域資源の活用を取り組む中小企業への投資機会を拡大する

地域資源を活用することで創業または経営革新をし、城外新市場への新規事業の株式公開を目指すまたは成長途中の中小企業者

対象者

中小企業者・創業者

中小企業者・創業者の支援機関

NPO法人など

中小企業者と農林漁業者の連携体

中小企業者と農林漁業者の連携体支援機関

NPO法人と農林漁業者の連携体など

 中小企業者が事業を行う場合はスタート・アップ応援型を選択します。チャレンジ起業型では中小企業者と農林漁業者またはNPO法人と農振漁業者が連携されている組織が対象となっています。少し難しい言葉で「城外新市場」という単語が概要にありますが、地域経済用語で城外市場という製造業・農業・観光を意味すう単語の関連用語です。

 チャレンジ起業応援型では、地域経済をひっぱる製造業・農業・観光以外の新しい事業を起こそうとする取り組みに支援します。

 4.いくら助成されるのか

各都道府県のファンドの規模は40億円~100億円程度です。この中から毎年20~30ほどの事業が採択されています。返済期間は10年ですので、助成額は公表されていませんが、あまり高額な融資額ではなく、数百万円~1千万円ほどではないかと推測されます。

参考までに、平成30年のきょうと元気な地域づくり応援ファンドでは助成限度は300万円で助成率は2/3でした。

 

 5.利用方法は?

スタート・アップ応援型の場合は以下の運営管理者一覧にある運営管理者または下記へ直接お問い合わせください。また、チャレンジ起業応援型の場合は以下の問合せ先まで連絡してください。

 【スタート・アップ応援型】

  • 中小企業基盤整備機構 地域経済振興部 地域活性化グループ
  • 電話:03-5470-1633

 【チャレンジ企業応援型】

  • 中小企業基盤整備機構 ファンド事業部
  • 電話:03-5470-1673

 6.注意点

無利子が魅力の当ファンドですが、すべての47都道府県に設置されている訳ではありません。なんと、以下冊子に掲載されている都道府県のみに設置されています。

 地域中小企業応援ファンド運営管理者一覧

農商工連携型地域中小企業応援ファンド運営管理者一覧

※上記URLをクリックすると、中小機構作成のPDFへリンクします

 地域中小企業応援ファンドは29都道府県、農商工連携型地域中小企業応援ファンドは26都道府県に設置されていますね。徳島と愛媛には2つずつファンドがあるので、力を入れています。

 まとめ

地域を活性化させる事業に支援する助成金をご紹介しました。ご自身の事業が地域活性化に関係ある方、また中小企業と農林漁業の連携を試みる方は是非問い合わせてみてください。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://support.so-labo.co.jp/

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