経営力向上計画の申請書の内容は?申請書の書き方で注意すべき点とは

経営力向上計画の申請書の内容は?申請書の書き方で注意すべき点とは 助成金・補助金 – 助成金の基礎知識
経営力向上計画 申請書 書き方

中小企業が経営力を向上するための計画を立て、それが「経営力向上計画」として国に認められると節税などさまざまなメリットを受けられます。

今回の記事では、経営力向上計画の申請書の書き方について詳しく解説していきます。

なお、「経営力向上計画」の概要とメリットについては、当サイトの以下記事にて解説しています。あわせてご覧ください。

 【最新】中小企業なら認定されたいオトクな「経営力向上計画」。そのメリットとは?

経営力向上計画を利用して安定した経営を続ける方法とは

効率化してお金がもらえる!「経営力向上計画」とは

1. 経営力向上計画の認定申請書をダウンロードする

あなたの企業が経営力向上計画の認定を受けたいのであれば、国に対して①申請書と②チェックシートと③返信用封筒、の3点を提出する必要があります。今回の記事のテーマは①申請書のみとなります。

 申請書の書式は以下の中小企業庁の公式ページの中のリンクを開き、「1-1.申請手続関係書類等」と書かれている見出しの中の【記入用】経営力向上計画申請書という青い文字をクリックしてダウンロードします。通常であれば(様式第1)と書かれた申請書を使用し、事業譲渡に関わる不動産取得税の軽減措置を申請する場合は様式第2を使用します。(余談ですが、変更申請の場合は様式3を使用します)

中小企業庁|経営強化法による支援|申請書様式類

※上記URLをクリックすると、外部サイトへリンクします

 2. 経営力向上計画の申請書は全部で4ページ!

申請書をダウンロードしましたか?経営力向上計画の書式はワード形式で全4ページとなっています。この記事では、文字数の関係上、事業承継に関連する4ページ目以外の1ページから3ページ目の記入の方法とポイントを1ページずつお伝えします。

①1ページ目:日付・宛名・住所・氏名を記入。印鑑を忘れない

(1)日付は実際にポストに投函する日付に近づけよう

1ページ目は他のページに比べてシンプルです。

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上記の画像をご覧ください。これは様式1の最初の部分です。①の部分に日付を書きますが、できればここは申請書をポストに投函する日にしましょう。というのは、申請書を書き出した日付が5月13日だとして、途中で書き方が分からず1か月程度止まってしまったとしましょう。実際に申請書が届く日付とこちらの申請書に記載されている日付が大きく異なると、正常に受理されない可能性があると以下の関東経済産業局の公式ページに書かれています。

経営力向上計画の申請について|経済産業省・関東経済産業局

※上記URLをクリックすると、関東経済産業局の公式ページにリンクします

(2)自分の企業の所在地と業種により正しい宛名を見つけよう

次に、宛名ですがこれは事業の所在地や業種によって変わりますので、ご自身で調べて記入することになります。調べるための資料は、経済産業省・中小企業庁から配布されている「180419jiigyouteisyutu」というファイル名のエクセルです。以下のリンクよりダウンロードが可能です。

経営力向上計画 事業分野と提出先 - 中小企業庁 - 経済産業省

※上記URLをクリックすると、外部サイトへリンクします

では、東京で飲食業を営むということにして、申請書に記入する宛名の調べ方をご説明します。先ほどのエクセルを開いて頂きますと、以下の画像のようなデータが出てきます。パソコンのキーボードで左下のctrlを押しながら一番上のF5キーを押して、「外食」と打ち込みEnterキーを押せばすぐに外食の宛名へとぶことができて便利です。

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左端の列に事業の分野、次にエリアごとの経営力向上計画の申請書の宛名(※提出先ではない)が書かれています。東京で飲食業を営んでいるあなたが経営力向上計画を提出したいのであれば、提出先は「関東農政局長」となります。

 ここで1点気になることが出てくると思います。外食業の場合では、宛名が関東農政局長と関東信越厚生局長の場合と、以下のように2パターン出てきます。

関東農政局長

関東信越厚生局長

平成30年4月1日より前の申請であれば、上記の宛名を2つとも記載する必要がありました。けれども、平成30年4月1日以降の申請では厚生局に一本化されています。例の場合は、関東信越厚生局長を宛名とします。

 この件については、エクセルのTOPの部分にオレンジ色で以下のように注意書きが書かれています。

◆厚生労働省所管分野の宛名と提出先について

・平成30年4月から厚生労働省所管の事業分野に係る経営力向上計画の認定事務は、労働関係の事業分野を除き、厚生労働省本省から各地域を管轄する地方厚生局へ移管しました。

・申請日が平成30年4月1日以降の申請については、宛名は「○○厚生局長」、提出先は「○○厚生局」にお願いします。

(3)法人登記している住所・名称・代表者氏名を記入し押印

経営力向上計画は、会社だけでなく個人事業主、社会福祉法人、特定非営利活動法人(NPO法人)も対象とした日本政府による施策です。1ページ目の最後の部分には、法人として登記している住所・名称(屋号)・代表者氏名を記入し、印鑑登録している印鑑を押印します。

 ②2ページ目:会社(法人)概要・事業分野・実施時期・現状認識

(1)法人番号は13桁で記入します

2ページ目に移ります。会社概要を記入する箇所がありますが、ここは問題ないでしょう。事業者の氏名・名称と資本金や常時雇用の従業員数といった会社概要を記入します。

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「法人番号、どこに書いてあるかな~!」と焦る方もいるかもしれません。手っ取り早いのは、以下の国税庁「法人番号公表サイト」で調べることです。

国税庁:法人番号公表サイト

※上記URLをクリックすると、外部サイトへリンクします

(2)事業分野と事業分野別指針名はファイルで調べてから記入する

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事業分野は今回、外食産業なので「外食産業」と記載、ではイケません。事業分野とその対応する番号を、表で調べて記載しなければいけないのです。その表の名前は「日本標準産業分類」と言い、エクセルは以下のリンクの下の方にある「対応表」と書かれているところをクリックすればダウンロードが開始されます。いろいろ調べなければいけなくて大変ですね。

 総務省|日本標準産業分類

※上記URLをクリックすると、外部サイトへリンクします

 次に、その右横の事業分野別指針名をご説明します。事業分野別指針とは、経済産業省・中小企業庁がまとめている事業分野ごとの指針のことです。例えば、一口に中小企業の経営力向上をすると言っても、飲食業と建設業と教育業では事業内容も抱える課題も異なります。

 経営力向上計画の申請は全国から局長に届きますので、事務の方はいちいち「え~と、どの分野の経営力向上計画なの?」と調べずに済むように記載しているのだと思います。

 事業ごとの指針名は、以下のリンクの1-2.事業分野別指針という見出しの中の事業別のタイトル(例、製造業)をクリックし、その文章のタイトルをコピペしましょう。(例、製造業に係る経営力向上に関する指針)

中小企業庁|事業分野別指針及び基本方針

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 ついでに、この文書の中身もしっかり熟読すれば、分野ごとに国が求めている経営向上計画について理解できると思います。

 (3)現状認識

4の現状認識の部分では、①自社の事業概要と②自社の商品・サービスが対象とする顧客・市場の動向、競合の動向と③自社の経営状況についてできる限り具体的に書きます。以下の例ではサラっと書いていますが、もう少し長めに具体的な数値や小売店名を入れて書くともっと良くなります。

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(4)経営力向上の目標及び経営力向上による経営の向上の程度を示す指標

この部分から少し難易度が高くなっていきます。労働生産性などを計算式で数値を出し、その数値を記入するからです。この部分で数値を求めなければいけに項目は、以下の4つです。

  • 指標の種類
  • A現状(数値)
  • B 計画終了時の目標(数値)
  • 伸び率((B-A)/A)(%)

 1つ目の指標の種類ですが、これは業種ごとに経済産業省により定められていますので、その中からあなたが一つ選び記入をします。前述しました、事業分野別指針及び基本方針の中から指標を読み解き、記入します。迷ったら、外食産業の場合「労働生産性」という指標にしておけば問題はありません。

 次に、A現況(数値)という部分ですが以下の計算式から数値を求めて記入します。

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例えば、労働者数×労働者一人あたりの年間就業時間という式ですが、株式会社ソラボの場合は以下の計算式だと仮定します。

労働者数(20名)×労働者一人あたりの年間就業時間(300時間)=6,000時間

 これを、営業利益+人件費+減価償却費という式で割ればいいのです。

営業利益2,400万円(月200万円)+人件費6,000万円(月500万円)+減価償却費100万円(店舗取得費)=8,500万円

4,900万円÷5.000時間=1,416円

 ここで求めた1,416円という数値がA現状(数値)に入ります。そして、経営力向上計画終了後の目標数値をB欄に入力します。伸び率は、BからAを差し引いた数値でAを割ると求められます。

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③3ページ目:経営力向上の内容と経営力向上を実施するために必要な資金など

(1)経営力向上の内容

ここでは、経営力向上するためにどうやって(HOW)経営力向上するのかを具体的に回答します。現に有する経営資源(土地など)を使う場合は(1)の有に〇を、他の事業者から譲り受ける資源を使う場合は(2)の有に〇をつけます。

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(3)には、具体的にどのような計画で経営力を向上させるかの計画の概要を記入します。ア、イ、ウと書かれている行ごとに一つの計画を記入します。事業分野別指針の該当箇所、という1つ目の列は、また事業分野別指針を参照する必要があります。(以下にリンクを貼ります)

 中小企業庁|事業分野別指針及び基本方針

※上記URLをクリックすると、外部サイトへリンクします

事業分野別指針を開くと、<営業活動に関する事項>という部分に①~から箇条書きに見出しが書かれています。ご自身の考える計画に合うと思われる番号を、事業分野別指針の該当箇所のところに記入します。1つでも2つでも個数に限定はありません。また、記入する計画がア~ウで足りない場合はワードで行を増やして作成できます。

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次に、ア~ウまでの計画を実行するための資金調達について記入します。計画は素晴らしくても、具体的にどう実行するのか?といったところを証明する欄でもあります。

ア、イという計画を「実施事項」に記入し、その内容を簡潔にした文言を「使途・用途」に記入します。資金調達については自己資金(自らの預貯金)がベストですが、日本政策金融公庫や他の金融機関から借入している場合はそちらも記入しましょう。他社から借入できている、ということは、しっかり返済できているのであればプラス評価になります。

 続いて、8の経営力向上設備等の種類という部分では、具体的に新たに購入する設備の詳細を記入します。ここの部分は、経営力向上計画で設備と投入します、という計画を記入した方のみが記入します。

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実施事項の部分は、ご自身が上記の計画の部分で記入したア~ウなどの該当するカタカナを記入します。利用を想定している支援措置についてどれを選ぶかについては、以下をご参照ください。

 【参照】固:固定資産税軽減措置 国A:中小企業強化税制A類型 国B:中小 企業経営強化税制B類型)に〇を記載ください。

 なお、残念なことに「経営力向上計画に係る固定資産税の特例措置については平成31年3月31日をもって終了します」と中小企業庁の公式ぺージで告知されていますので、現在の選択肢は国Aまたは国Bということになります。

 【参照URL】経営力向上計画に係る固定資産税の特例措置の終了について|中小企業庁

まとめ

経営力向上計画の申請書の書き方についてご案内いたしました。時間が少しかかりますが、ご自身でどうしても記入できないほどの難易度ではありません。

認定されるために資金調達が必要なのであれば、是非当サイトへご相談ください。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。