接骨院の開業における備品を揃える流れを解説 | 開業支援の相談なら「開業支援ガイド」

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接骨院の開業における備品を揃える流れを解説

接骨院を開業する場合、必要な備品は多岐にわたります。備品の準備が遅れた場合、スケジュール通りに開業できないおそれもあるため、計画的に備品を揃えることが開業におけるポイントのひとつとなります。

接骨院の備品を揃えたい人はまずは備品を揃える流れを確認してみてください。流れを確認することにより、備品を計画的に揃えられる可能性があるため、接骨院を開業したい人は備品を揃える流れを押さえることから始めてみましょう。

まずは使用する場所ごとに備品を書き出す

接骨院の備品を揃えるときは、まずは使用する場所ごとに備品を書き出してみましょう。接骨院にはあらゆる備品が必要となるため、使用する場所ごとに分類しながら書き出すことにより、備品の抜け漏れを減らせる可能性があります。

【場所ごとの分類例】

  • 受付
  • 施術室
  • スタッフルーム

場所ごとに分類する項目には「受付」「施術室」「スタッフルーム」が挙げられます。接骨院によってはこれら以外の場所を設置することも考えられますが、まずは例としてそれぞれの項目を確認してみましょう。

受付

接骨院の備品には「受付で使用する備品」があります。受付で使用する備品は多岐に渡るため、接骨院の備品を揃えたい人は受付で使用する備品を思いつく限り書き出してみましょう。

【受付で使用する備品の例】

診察券 保険証入れ 問診票
スリッパ ボールペン カレンダー
レジ パソコン おしぼり

受付で使用する備品を書き出すときのポイントは、来院時の流れを想像することです。「診察券」「保険証」の受領や、「問診票」「カルテ」の確認などの作業を行うことになるため、来院したときの流れを考えることにより、必要な備品を書き出せる可能性があります。

受付で使用する備品を書き出すときのもうひとつのポイントは、会計時の流れを想像することです。「支払いの処理」や「次回の予約」などの手続きを行うことになるため、会計をするときの流れを考えることにより、必要な備品を書き出せる可能性があります。

なお、「デジタル診察券」を採用する場合は対応する備品を受付に揃えることになります。「パソコン」「バーコードリーダー」など、デジタル診察券に対応する備品が必要となるため、接骨院を開業したい人は予備知識として覚えておきましょう。

施術室

接骨院の備品には「施術室で使用する備品」があります。施術室で使用する備品は多岐に渡るため、接骨院の備品を揃えたい人は施術室で使用する備品を思いつく限り書き出してみましょう。

【施術室で使用する備品の例】

施術台 患者衣 半円枕
ケアーフェイスマット 温熱マット テーピング
フェイスタオル 人体模型 空気清浄機

施術室で使用する備品を考えるときのポイントは施術の経験を振り返ることです。柔道整復師の養成校や勤務していた接骨院など、過去の施術経験を振り返ることにより、必要な備品を書き出せる可能性があります。

施術室で使用する備品を考えるときのもうひとつのポイントは症状ごとの処置方法を考えることです。「骨折」「捻挫」「打撲」など、症状ごとに使用する備品が異なるため、症状ごとの処置方法を考えることにより、必要な備品を書き出せる可能性があります。

なお、別の医療機関を参考にする方法もあります。施術中に使用したものや施術室のインテリアなど、別の医療機関を訪れた際に使用した備品が参考になる場合もあるため、接骨院の備品を揃えたい人は医療機関を受診した際に備品を意識することも検討してみましょう。

スタッフルーム

接骨院の備品には「スタッフルームで使用する備品」があります。スタッフルームで使用する備品は多岐に渡るため、接骨院の備品を揃えたい人はスタッフルームで使用する備品を思いつく限り書き出してみましょう。

【スタッフルームで使用する備品の例】

椅子 テーブル ロッカー
冷蔵庫 掃除機 洗濯機
ほうき ちりとり 床用洗剤

スタッフルームで使用する備品を書き出すときのポイントは、清掃に必要なものを考えることです。清掃用具はスタッフルーム以外に収納する方法もありますが、「洗剤」「掃除機」など、清掃に必要なものを考えることにより、必要な備品を書き出せる可能性があります。

スタッフルームで使用する備品を書き出すときのもうひとつのポイントは、休憩に必要なものを考えることです。スタッフが休憩する環境を整えることになるため、「電子レンジ」「冷蔵庫」など、休憩に必要なものを考えることにより、備品を書き出せる可能性があります。

なお、接骨院の状況によってはスタッフルームを設置しないことも考えられます。スタッフルームを設置しない場合は「ロッカールーム」「倉庫」など、別のスペースを設ける方法もあるため、接骨院を開業したい人は建物の状況に応じて備品を検討してみましょう。

次は書き出した備品の情報を整理する

接骨院の備品を書き出した後は、次の工程として各備品に関する情報を整理することを考えてみましょう。情報を整理することにより、段階的に備品を揃えられるため、備品の抜け漏れや重複を減らせる可能性があります。

【備品に関する情報の例】

  • 数量
  • 購入先

備品に関する情報は「数量」と「購入先」が挙げられます。数量と購入先の考え方は備品によっても異なるため、接骨院の備品を揃えたい人はまずはそれぞれの項目を確認してみましょう。

数量

接骨院の備品に関する情報のひとつは「数量」です。揃える備品の数量を整理しておくことにより、備品の重複を防げる可能性があるため、接骨院の備品を揃えたい人は各備品の数量を考えてみましょう。

【数量の考え方の例】

使用する場所 備品 数量
受付 スリッパ 5
受付 問診票 100
施術室 患者衣 20
施術室 ケアーフェイスマット 3
スタッフルーム 椅子 4
スタッフルーム 床用洗剤 3

備品の数量を整理する場合、施術台の台数から考えることは方法のひとつです。「施術台カバー」「ケアーフェイスマット」「半円枕」「枕」など、施術台ごとに用意が必要な備品は「施術台1台分に必要な数×施術台数」の計算式から数量を試算する方法があります。

また、備品の数量を整理する場合、施術人数の目標から考えることは方法のひとつです。「患者衣」「フェイスタオル」など、施術を受ける患者ごとに用意が必要な備品は洗い替えも含めて「1日の施術人数の目標×3~4日分」の計算式から数量を試算する方法があります。

なお、消耗品は少なめに用意することも選択肢のひとつです。「フェイスペーパー」「湿布」「包帯」「洗剤」「消毒液」などの消耗品は開業後の集客状況に応じて買い足せるため、開業前は少なめに用意することも検討してみましょう。

購入先

接骨院の備品に関する情報のひとつは「購入先」です。各備品の購入先を整理しておくことにより、段階的に備品を購入できる可能性があるため、接骨院の備品を揃えたい人は各備品の購入先を考えてみましょう。

【購入先を検討する余地のある備品】

  • 医療用品
  • オリジナル用品
  • 消耗品

たとえば、「医療用品」は購入先の検討余地がある備品です。「施術台」「施術台カバー」「湿布」などの医療用品の購入先は、「医療用品の専門店」「医療用品の通販サイト」といった接骨院向けの商品を扱う企業が選択肢のひとつです。

また、「オリジナル用品」は購入先を検討する余地のある備品です。「診察券」「施術メニュー表」「看板」などのオリジナル用品の購入先は、「印刷会社」「デザイン事務所」といった独自デザインでの製作が可能な企業が選択肢のひとつです。

接骨院の備品の購入先には、他にも選択肢があります。「通販サイト」「ホームセンター」「ドラッグストア」など、購入先ごとに価格や取り扱う商品が異なることも考えられるため、備品を揃えるときは購入する備品の特性に応じて購入先を検討してみましょう。

最後はチェックリストを作成する

備品の情報を整理した後は、最後の工程としてチェックリストを作成することも考えてみましょう。チェックリストを作成することにより、必要な情報を一覧できるため、計画的に備品を揃えることができます。

【接骨院の開業におけるチェックリストの例】

使用する場所 備品 数量 備考
受付 カルテ
受付 診察券
受付 診察券入れ
受付 保険証入れ
受付 カレンダー
受付 施術メニュー表
受付 手指消毒液
受付 老眼鏡
受付 スリッパ
受付 靴箱
受付 椅子
受付 テーブル
受付 雑誌
受付 マガジンラック
受付 おしぼり
受付 グラス
受付 レジ
受付 釣銭トレー
受付 電話
受付 パソコン
受付 バーコードリーダー
受付 ファックス
受付 プリンター
受付 領収書
受付 印鑑
受付 朱肉
受付 ボールペン
受付 メモ帳
受付 はさみ
受付 ホッチキス
受付 クリアファイル
施術室 患者衣(Sサイズ)
施術室 患者衣(Mサイズ)
施術室 患者衣(Lサイズ)
施術室 白衣
施術室 施術台
施術室 施術台カバー
施術室 フェイスペーパー
施術室 額枕
施術室 半円枕
施術室 ケアーフェイスマット
施術室 アイスバック
施術室 温熱マット
施術室 湿布
施術室 温熱湿布
施術室 テーピング
施術室 包帯
施術室 紙バン
施術室 手首用サポーター
施術室 肘用サポーター
施術室 腰用サポーター
施術室 膝用サポーター
施術室 足用サポーター
施術室 テーピングハサミ
施術室 エタノール
施術室 シースツール
施術室 カーテン
施術室 カゴ
施術室 ハンガー
施術室 ハンガーラック
施術室 フェイスタオル
施術室 バスタオル
施術室 人体模型
施術室 骨格筋ポスター
施術室 空気清浄機
施術室 加湿器
施術室 アロマディフューザー
施術室 観葉植物
スタッフルーム 洗濯機
スタッフルーム 乾燥機
スタッフルーム 冷蔵庫
スタッフルーム 電子レンジ
スタッフルーム タオルウォーマー
スタッフルーム ロッカー
スタッフルーム 椅子
スタッフルーム テーブル
スタッフルーム 洗濯用洗剤
スタッフルーム 柔軟剤
スタッフルーム 掃除機
スタッフルーム ほうき
スタッフルーム ちりとり
スタッフルーム 雑巾
スタッフルーム はたき
スタッフルーム 床用洗剤
スタッフルーム ガラス用洗剤
スタッフルーム エタノール
スタッフルーム ティッシュペーパー
スタッフルーム ゴミ箱
スタッフルーム ゴミ袋
スタッフルーム 食器洗い用洗剤
スタッフルーム スポンジ
その他 トイレットペーパー
その他 トイレ用スリッパ
その他 トイレ用ブラシ
その他 トイレ用洗剤
その他 芳香剤
その他 ニトリルグローブ
その他 ハンドソープ
その他 傘立て
その他 立て看板

チェックリストを作成する場合、「その他」の項目を設ける方法があります。分類が難しい備品はその他にまとめることにより、チェックリストが作成しやすくなる可能性があるため、チェックリストを作成する人はその他の項目を設けることも検討してみましょう。

まとめ

接骨院の備品を揃えるときは、まずは使用する場所ごとに備品を書き出してみましょう。接骨院には、あらゆる備品が必要となるため、「受付」「施術室」などの場所ごとに分類しながら書き出すことにより、備品の抜け漏れを減らせる可能性があります。

使用する場所ごとに備品を書き出した後は、次の工程として各備品に関する情報を整理することも考えてみましょう。「数量」や「購入先」といった情報を整理することにより、段階的に備品を揃えられる可能性があります。

備品の情報を整理した後は、最後の工程としてチェックリストを作成することも検討してみましょう。チェックリストを作成することにより、必要な情報を一覧できるため、接骨院の備品を揃えたい人は独自のチェックリストを作成することも考えてみてください。

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この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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