助成金は起業後でも使える?個人事業主でも大丈夫?

助成金は起業後でも使える?個人事業主でも大丈夫? 更新日:2018.09.12 公開日:2018.09.12助成金・補助金 – 助成金の基礎知識
助成金 起業後 個人事業主

既に事業を開始したあとで助成金が気になってきた事業主は多いことでしょう。

創業時は慣れない手続きで忙しく、じっくり助成金について検討する時間もなかったのではないでしょうか。

助成金は融資と違い、条件に合い認定されるともらえる返済不要の資金です。今回の記事では、最近増えている個人事業主の方が起業後に助成金をもらうための基礎知識をまとめていきます。

 

 1. 助成金は全体的に創業時ではなく創業後にもらえる

厚生労働省の支給する助成金はそもそも中小企業の経営支援を目的に作られたものなので、創業していない時点では申請することができません。そのため、創業時の資金調達として助成金や補助金はあまり向いていません。例外的に、小規模事業者持続化補助金と創業補助金(東京都のものと経済産業省のものがあるので注意!)と地域雇用開発助成金に関しては創業時にもらえる補助金です。 

助成金・補助金の名前

創業時

創業後

支給額

小規模事業者持続化補助金

50万円まで

創業・事業承継補助金

(by経済産業省中小企業庁)

【創業補助金の場合】

(外部資金調達がない場合)

50~100万円

(外部資金調達がある場合)

50~200万円

創業補助金

(by東京都中小企業振興公社)

(創業5年以内)

最低100万円

最高300万円

地域雇用開発助成金

(地域雇用開発コース)

設備設置・整備費用と支給対象者の増加数により48~960万円

ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金

×

【一般型】

1,000万円まで

【企業間データ型】

1,000万円まで

キャリアアップ助成金

×

【中小企業】

労働者の雇用変更を実施で一人当たりにつき

(有期⇒正規)57万円

(有期⇒無期)28.5万円

(無期⇒正規)28.5万円

【中小企業以外】

(有期⇒正規)42.75万円

(有期⇒無期)21.375万円

(無期⇒正規)21.375万円

IT導入補助金

×

最低15万円

最高50万円

両立支援等助成金

(出生時両立支援コース)

×

【中小企業】

(子供一人目の育休取得)

57万円

(こども二人目以降)

14.25万円~33.25万円

【中小企業以外】

(子供一人目の育休取得)

28.5万円

(こども二人目以降)

14.25万円~33.25万円

 創業後であれば、上記のようにもらえる助成金はたくさんあります。(他にも種類はたくさんあります)多くの資金調達の種類の中で、助成金・補助金に関しては起業してからもらうという位置づけです。

 各助成金・補助金には個別の条件(要件)があり、申請する時点で事業主は要件を満たす必要があります。また、多くの助成金・補助金には「計画」を立ててそれを労務局などに提出して審査を受け通過しなければいけないという壁があります。

 2.個人事業主でももらえる助成金・補助金はどれ?

さて、中小企業がメインターゲットである助成金・補助金ですが、中には個人事業主や大企業向けのものも存在します。個人事業主でももらえるのですが、厚生労働省の助成金・補助金は大前提として雇用保険適用事業所の事業主でないと原則、申請はできません。

 そのため、自宅などで一人で事業を営み確定申告だけしている方、つまり自分以外の人材を雇用をしていない方で労働保険の手続きをしていない方は助成金・補助金の支給対象外です。 

助成金・補助金の名前

個人事業主はもらえるか

支給額

小規模事業者持続化補助金

50万円まで

 

ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金

【一般型】

1,000万円まで

キャリアアップ助成金

【中小企業以外】

(有期⇒正規)42.75万円

(有期⇒無期)21.375万円

(無期⇒正規)21.375万円

人材開発支援助成金

(特定訓練コース)

(一般訓練コース)

※教育訓練休暇付与コースは

個人事業主は不可

【賃金助成】

(特定訓練コース)

一人1時間380円

(一般訓練コース)

一人1時間380円

【経費助成】

(特定訓練コース)

30%

(一般訓練コース)

30%

IT導入補助金

×

最低15万円

最高50万円

両立支援等助成金

(出生時両立支援コース)

(介護離職防止支援コース)

(育児休業支援コース)

(再雇用者評価処遇コース

(女性活躍加速化コース)

※出生時両立支援コースの場合

【中小企業】

(子供一人目の育休取得)

57万円

(こども二人目以降)

14.25万円~33.25万円

【中小企業以外】

(子供一人目の育休取得)

28.5万円

(こども二人目以降)

14.25万円~33.25万円

トライアル雇用助成金

(一般トライアルコース・

障害者トライアルコース)

×

※若者雇用促進法に基づく認定事業主(中小企業でないと認定されない)が対象

支給対象者一人につき4万円

特定求職者雇用開発助成金

(特定就職困難者コース)

【短時間労働者以外】

60~240万円

【短時間労働者】

40~80万円

地域雇用開発助成金

(地域雇用開発コース)

設備設置・整備費用と支給対象者の増加数により48~960万円

 まとめ

助成金や補助金の種類は膨大なため、ネット検索しても情報が個別で分かれており全体的な内容が見えづらい部分があるので今回は表にしてみました。

今回紹介した助成金や補助金はあくまで一例です。個人事業主が利用できる助成金や補助金は経済産業省の「ミラサポplus」で調べることができるので参考にしてみてください。

 

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://support.so-labo.co.jp/

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