資金調達ノートを運営する株式会社SoLabo(ソラボ)へかかってくるお電話の中で、「開業したいけどお金がない」というご相談がよくあります。
また、それに付随し「開業資金がないから開業するための助成金・補助金はないのか」というご質問も頂戴します。
今回の記事では、そのご質問に応える形で開業資金としての助成金・補助金があるのかといったお話をしたいと思います。
1.基本的に助成金・補助金は後払い
助成金や補助金は基本的に後払いのものが多いです。事前に支払った経費の中で、助成金や補助金の申請要件を満たす金額の一部が補填される形になります。
たとえば、雇用調整助成金は労使関係を保つため、事業の一時的な縮小により従業員に支払う休業手当の一部を助成するものです。休業手当を先に支払っておくことで、申請要件に当てはまる一部の金額が後から補填される形になります。
受給前に事業者側が経費を払う必要があるので、助成金や補助金を開業資金としては利用できません。また、開業していなければ申請要件を満たすこともできないので、開業前に助成金や補助金に申し込むことすらできません。そのため、開業資金を調達するには、融資や出資など他の資金調達方法を検討する必要が出てきます。
なお、開業直後から申請できる補助金は一部存在します。当サイトでは補助金や融資など含めて、開業時に使える資金調達方法を無料診断ができます。状況に合わせて診断をしますので、開業時に使える資金調達方法を知りたい人は無料診断をお試しください。
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2.多くはないが創業時に使える助成金・補助金はある
①創業補助金
中小企業庁の主催する「創業補助金」という名の補助金があります。最大で200万円までの返済不要の資金が振り込まれるという、これから開業したい人には有難い補助金です。
しかし、こちらも中身はキャッシュバックです。ですので、開業前には使えませんね。直近の採択率は1/7ですので14%ぐらいです。創業補助金をもらえる対象の事業は既存の事業をなぞるだけのものではなく、以下の条件にあてはまる事業でなくてはいけません。
- (1)新たな雇用を生み隠れた価値の発掘に値する
- (2)金融機関から資金調達できるほどの価値がある
- (3)特定創業支援事業を受ける者による事業である
- (4)風俗や社会通念上悪いと思われないものである
- (5)地域、日本、海外の需要を満たすと思われるもの
ちなみに、(3)の特定創業支援事業とは産業競争力強化法という法律により認定された自治体による創業支援事業のことです。分かりづらいので、以下の図でご説明します。
例えば、神奈川県・川崎市が創業支援のためにAというプランを考え、それを国は産業競争力強化法にのっとったものなので認定したとしましょう。その際、国から川崎市のAプランに対して資金が投入されます。川崎市はその資金を使い、創業補助金の運営の資金源とするのです。
上記の(3)で規定する内容は、あなたが行う事業がこのAプランで認められる事業でなくてはいけない、という意味になります。
②地域中小企業応援ファンド
こちらは助成金ではなく無利子の融資です。ですので、返済しなければいけないのですが、何度も言いますが無利子です!
最大300万円程度の資金を助成率2/3で支援してくれます。助成率とは、実際にあなたが使った経費の中から助成金として支給する率を言います。例えば、あなたが300万円を経費でつかった場合で助成率が2/3の場合は支給される助成金は200万円となります。
この助成金ですが、日本全国で行っている訳ではなく、地域限定です。詳細は、当サイトの以下既存記事でまとめましたので是非あわせてご覧ください。
③小規模事業者持続化補助金
こちらも他の補助金と同じく、中身はキャッシュバックです。開業前には使えませんが、開業後にホームページ作成やチラシ作成などで販路拡大をしたいときには有難い補助金です。
ホームページを補助金からタダで作る!小規模事業者持続化補助金とは
3.開業前は日本政策金融公庫の創業融資を検討
「創業」という言葉は事業開始スタート前のみを指す言葉ではなく、事業をスタートして数年たった状態も言葉の意味として「創業」になります。
創業補助金にしても他の助成金にしても、調べに調べていくと事業を始める前にもらえるものはないのです。事業を開始する前にまとまったお金を低金利で調達するのであれば、やはり融資が現実的でしょう。
当サイトを運営している株式会社SoLaboは、4,500件以上の融資支援実績を持つ支援機関です。融資の際に提出する書類作成のサポートや融資面談の事前準備など、経営者の方の融資サポートを行っておりますので、融資に関する疑問や不安のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
開業したいけどお金がない。そして、融資で借金もしたくない。自己資金も貯めてない。そんなスタンスであれば、キツイことを言うようですが事業は成功しないかもしれません。
事業を始めるということは、ある程度リスクをとり勝負をするということです。
資金調達マニュアルについてもっと見る(一覧ページへ)>平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
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