会社に出資するなら個人でするべきか、会社(法人)でするべきか

新しい会社に出資するなら個人ですべき?会社ですべき? 起業のための資金調達 – 起業前に実施しておくべき準備
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法人で出資する場合には注意点も抑えておこう!!

新しい会社を設立したいと思った場合、一般的には個人で出資をする場合が多いかと思います。しかし、会社を既に持っている場合は、その会社から出資をすることもできます。 今回は、会社設立の際の出資について、個人でする場合と会社でする場合のそれぞれのメリットとデメリットについて説明していこうと思います。

1.個人で出資する場合

個人で出資して株を持つ場合、株から得られる配当金は配当所得、売却益は譲渡所得として扱われます。他の所得との通算や税率、損失が出た際の繰越期間といったさまざまな項目に規定があるため、税金の計算が複雑になります。

まず、株の売却益は分離課税と呼ばれ、他の所得と通算されることはありません。そのため、他から多額の収入や損失があったとしても基本的に関係ありません。

ただし、税率が常に一定のため、他の収入で設けている時に株の売却益があった際に、全体的な税額が安くなる場合があります。

また、最近では株の配当金と売却損を通算することができるようになったことで、場合によっては節税に繋がることも考えられます。

2.会社(法人)で出資する場合

会社として出資をして株を持つ場合、その株によって得られる配当金や売却益はすべて法人としての利益や損失として扱われます。

もしも会社が成功して大きな利益を出せている間に、出資した株によって損失が発生した場合、その分税金を減額することができるのが大きなメリットです。また、株によって利益が出ている場合に会社が赤字である場合も同じように利益にかかる税金を削減することができます。

ただし、会社の利益が大きい時に株によっても利益が出れば、その分税額は増えてしまいますし、会社が赤字の際に株からも損失が出れば赤字額が大きくなってしまいます。

3.会社(法人)で出資する際の注意点

もしも新しく立ち上げる会社に会社として出資して起業する際には気を付けなければいけない点がいくつかあります。

注意点1:事業目的に1つは共通点が必要

まず、新しい会社に出資する企業はその事業目的においてそれぞれ一つは共通点がなければいけません。

会社は基本的に事業目的として決められた範囲でしか業務を行うことができません。つまり、会社を新しく立ち上げる発起人となる会社は、事業目的に発起人になることを記載している必要があります。

ただし、自社と事業目的が最低でも1つの共通点のある会社であれば、発起人になることを事業目的に記載されていなくても、発起人となることができます。つまり、発起人となることを事業目的に記載しなくても良い代わりに、最低でも1つは事業目的を同じにしなければならないということです。

注意点2:子会社との関係について

資本金を100%出資して設立した会社であれば、新しく設立する会社は既存の企業の子会社となります。その際に注意しなければならないのが消費税の扱いです。原則として、資本金が1000万円以下で設立した会社の場合、最初の2週間は消費税の納税を免除されます。つまり、売り上げとして消費税を受け取ったとしても、それをそのまま自分の売る上げにできるという事です。

しかし、どんな場合でも消費税が免除されるわけではありません。

例えば、新たに設立する会社が他社から資本金のうち50%以上を出資してもらっているとします。そして、その出資した会社の一昨年の売り上げが5億円を超えている場合は、たとえ資本金が1000万円以下であったとしても、消費税は免除されません。また、この他にもさまざまな規定がありますので、わからないときは税理士に相談してみましょう。

まとめ

会社を設立する際には個人で出資をするか、会社で出資をするか2通りの方法がありますが、どちらもメリット・デメリットがあります。そのため、どちらを選ぶかは自分として合っている方を判断して選ぶようにしましょう。

しかし、会社として出資する際には事業目的や消費税に関して規定がありますので注意が必要です。

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。