起業した年の確定申告!!個人事業主の基礎知識!

起業した年の確定申告!!個人事業主の基礎知識! 起業後の資金調達 – 起業後に実施しておくべき準備
起業 確定申告

脱サラして起業する方は確定申告することで所得税が戻ってくる可能性があります。確定申告しないともったいないですよ。

今回の記事では、会社員を経て起業する方の確定申告について具体的にお伝えしたいと思います。

では早速みていきましょう!

1. 所得税が戻ってくる?!仕組みとは

「確定申告をする会社員時代の所得税が戻ってくる」と言われても、イマイチぴんと来ないと思います。なぜ所得税が戻ってくるのか、税法の仕組みについて解説します。

 ①サラリーマンの年末調整とは?

会社員の私たちは給与を会社からもらっています。その際、所得税が給与から5~45%(!)と収入に応じた税率で引かれています。しかし、この税率は前年の給与がベースで計算されているため、正確ではないのです。人によっては、前年と今年の会社が違う、給与が違うことだってあるでしょう。

 そこで、所得税の過不足を調整する手続きとして年末調整をします。1年に1回、正しい所得税を計算しましょうという手続きです。年末調整は、前年度の所得額と控除額(扶養親族の人数、保険等)から最終的に当年の所得税額を決定します。

 ②年末調整で所得税が戻ってくる場合がある

年収や保険への加入など、生活スタイルが前年と異なる方は所得税額が変わります。会社員の場合、毎月ざっくりと所得税が天引きされているため、所得税を納め過ぎの場合は戻ってきますし、不足している場合は12月の給与・賞与から天引きされます。

③所得税の追納と還付があるパターンをみてみよう

どんな場合に所得税の追納と還付があるのでしょうか?まずは追納が必要な場合のパターンからみていきましょう。

 今年新たに子供(18歳)が就職するAさんのご家庭をみていきましょう。子供が就職するということは、扶養人数が減るということです。扶養控除枠が変更となるため、同じ年収で働いている場合は所得税の追納となります。

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次に、所得税が戻ってくるパターンをみてみましょう。よくあるのは、前年度までは会社員だった方が今年退職して育休に入って無収入という場合です。また、会社を退職して起業する方もこのパターンです。

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図をご覧ください。会社員時代の年収より(個人)事業主としての年収が下がる場合、税率や控除額が変わります。Bさんの場合は1~6月の会社員時代に納めた所得税が払いすぎになるため、確定申告により還付を受けられます。

③途中で退職すると年末調整をしないことになる

年度途中で会社を辞める場合、年末調整をしないことになります。と言うことは、所得税を多く払いすぎていた方は差額分をもらえるチャンスがなくなってしまうという事です。

 しかしご安心ください。前職の会社が手続きしてくれませんが、ご自身で確定申告することで払い過ぎていた所得税を取り戻すことができます。但し、退職してから5年を過ぎると無効となってしまいます。早めに申告しましょう。

 2.確定申告の方法

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では、元会社員でこれから起業する方が確定申告する方法をご紹介しましょう。

 ①退職時に会社から源泉徴収票をもらうのを忘れずに!

確定申告するには、前にいた会社の給与・賞与を申告する必要があります。源泉徴収票を退職時または後に必ずもらうようにしましょう。

 ②開業届を提出する

個人事業主となって確定申告をする前に、まずは個人事業主として開業届を提出しましょう。開業届を提出すると個人事業主として節税効果のある青色申告で確定申告ができます。(開業届を出さない場合は白色申告という確定申告になります)

節税効果とは、最大65万円の控除が受けられる点です。例えば退職後の収入が65万円以下の場合、青色申告では所得税が無税になるのです。青色申告については当サイトの以下既存記事も是非ご参照ください。

 今年から青色申告をしよう!しておくべき準備とは?

③事業での収入や経費の帳簿をつける

確定申告するには、あなたの事業でいくら儲かっていくら経費で使ったのかという記録が必要です。人によっては帳簿付けがニガテな方もいらっしゃるかもしれません。最近では個人事業主用のクラウド会計ソフトやアプリもありますので、いくつか試して自分が使いやすいものから利用してもよいでしょう。

 ④確定申告書を取り寄せる

税務署であれば事業所の近くでなくても、どこでも同じ書式が置いてあります。アクセスしやすい税務署に取りに行きましょう。また、年度末近くになると図書館や区民会館などの公的機関でも確定申告書が机の上やラックに置いてあります。

 ⑤確定申告書を税務署に提出する

原則、毎年3月に事業所を管轄する市区町村の税務署へ提出します。書き方が分からないかたのために、2月末ぐらいから確定申告の無料相談を実施している自治体もあります。 一度申告すれば、2年目以降は自動的に確定申告書を代表者住所まで送付してくれます。

還付金がある場合、1~1.5月後にご指定の口座に振り込まれます。

国税電子申告・納税システム(e-tax)を利用すると、1週間ほど振り込まれるのが早くなるそうです。

 まとめ

 会社員から事業主になり、すぐに安定した収入が入らない方も多くいらっしゃいます。所得税の還付は退職後5年以内ですので、忘れずに確定申告をしましょう。また、起業後に資金調達が必要な場合は日本政策金融公庫をオススメします。開業後2期以内であれば、優遇金利で融資が受けられます。

 

 

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。