日本政策金融公庫で事業承継融資を受けるために3つのヒント

日本政策金融公庫で事業承継融資を受けるための3つのヒント 起業後の資金調達 – 日本政策金融公庫の融資
事業承継 融資

日本の少子高齢化問題により、事業承継についても日々クローズアップされています。

今50~60代の中小企業の代表者が10~20年後軒並み廃業すれば、日本経済の大きな損失です。

事業承継の難しい部分は3つあり、①後継者を探すのが大変②時間がかかる③お金がかかる点と言われています。今回の記事では、できるだけスムーズに事業融資を受けるためのヒントを3つにまとめてご紹介します。

 1.日本政策金融公庫の事業承継融資とは?

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「事業承継」とは今行っている事業を後継者にできるだけ損失の少ない形でスムーズに引き継ぐことです。言葉にするとたった漢字4文字なのですが、実際に事業承継をするには時間だけでなくお金もかかります。

 なぜかというと、まず株式の問題があります。ワンマン企業の場合、代表者が一括して株式を保有している場合がありますが、後継者に引き継ぐ場合は後継者が株式を引き取るための資金を保有していなければいけません。

 また、事業承継により金融機関からの信用度が一時的に落ちることもあるため、スムーズな承継のためには余剰分の資金を前もってプールしておく必要があります。

 そんな中、日本政策金融公庫という公的金融機関での事業承継用の融資(事業承継融資)が注目を集めています。個人で最大7,200万円、法人で最大7憶2千万円を0.5~2%台という低金利で借りられます。

 事業承継融資の概要については、当サイトの以下既存記事を是非ご参照ください。

 事業承継のための資金の融資制度「事業承継・集約・活性化支援資金」を活用しよう

 この事業承継融資は、法人の代表者のみでなく個人事業主の方でも利用が可能です。

 2.どうしたら融資に通りやすくなるのか?

①担い手探しナビに登録する

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日本の事業承継の問題は2012年頃から問題視されていましたが、その解決についてはスピード感をもって取り組めているとは言えまません。そこで、日本政策金融公庫(融資)と日本税理士会連合会(中小企業の身近な相談先)がタッグを組み、2018年秋をめどに「担い手探しナビ」という北陸税理士会のサイトを拡大化することで事業承継に役立てようと考えています。

 利用の流れですが、以下の通りです。

  1. 企業に顧問契約をしている税理士が顧問先の企業の了解を得る
  2. 税理士が担い手探しナビに担当企業の事業承継に関する情報を掲載する
  3. 起業したい、または現在開業中の同業種を担当する税理士がその情報をチェックする
  4. 税理士の紹介を通して、日本全国中の事業者が事業承継で出会うことが可能

こうすることで、後継者のいない事業所も全国の同業種で起業したい若者などとマッチングすることが可能になり、M&Aは加速します。

 日本政策金融公庫が連携するサイトを利用することで、事業承継に必要な後継者という準備が近隣ではなく全国から探すことができます。そのため、事業承継の融資に必要な1つのネック(不安点)をカバーすることが可能なのです。

 ②現代表者が~60代前半までが望ましい

事業承継には時間がかかるため、既に80代、90代に達する年齢の事業者よりは50代、60代の事業主の方は融資が通る可能性は高くなります。

 どんなに優秀な人材だとしても、60~70代以降で体力だけではなく気力の面でも全盛期と同じペースで働くことは不可能です。事業承継のための融資の審査に通りたい。資金を得て株式の移動や後継者問題をスムーズにクリアしたい、と考えるのであれば、できるだけ早めに中小企業の相談役である税理士に相談しましょう。

 ③日本公認会計士協会からのマニュアルで課題点をチェックする

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事業承継に関しては、税理士(中小企業の身近な相談先)だけでなく公認会計士(中立的な立場で中小企業の監査を行う)も支援をしています。「事業承継 日本公認会計士協会」で検索すると、事業承継のために必要なマニュアルをPDFでダウンロードできます。

 そのマニュアルを参照すると、事業承継では主に以下の点を事前にチェックする必要があります。日本政策金融公庫から事業承継融資を受ける際にも同じ点が指摘される可能性がありますので、事前に確認してください。

【健全な事業承継のためのチェックリスト】

  • 財産の保有形態が適正か
  • 会社の安定的な支配権を維持するための株式確保が困難か
  • 想定される相続額に対して納税資金 が不足しているか
  • 不動産の権利関係が不明確となっているか
  • 相続に際して事前に整理すべき課題 (名義株や名義預金等)が存在しているか
  • 評価に当たって注意を要する資産(近 い将来、宅地見込の山林等)が存在しているか
  • 経営者が個人保証している会社の債 務があるか
  • 現経営者への将来退職金の資金原資 がないか
  • 相続財産の大半が事業用資産であり、 相続人の間の承継財産がバランスを 欠いているか
  • 後継者以外の相続人から、遺留分請求 の可能性があるか

 まとめ

事業承継の融資を通しやすくするヒントを3つご紹介しました。公認会計士協会のチェックリストは、事業承継が初めての事業主にとってはとっつきにくいことでしょう。公認会計士はあくまで監査とする立場となりますので、事業承継融資のご相談に関してはお近くの税理士へ相談しましょう。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。