起業後、初めて日本政策金融公庫から融資を受けるためのポイントとは?

起業後、初めて日本政策金融公庫から融資を受けるためのポイントとは? 起業後の資金調達 – 日本政策金融公庫の融資
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創業後の融資は申込みの時期によってポイントが変わる?

日本政策金融公庫で創業後に融資の申込みを行う場合、事業を開始してからどれだけ経過しているかによってポイントが異なります。 創業から間もない方、創業から2年以降経過している方、それぞれのポイントをご紹介します。

1.創業から間もない方が融資を受ける場合のポイント!

創業後から1年目(税務申告が終わっていない方)の場合、提出する書類は「創業計画書」です。つまり、融資を受ける際のポイントは「創業計画書」に記載する内容です。

基本的なポイントは創業前と大きく異なることはありません。

創業時融資のポイント

上記の3つがポイントとなりますが、創業前の創業計画書と明らかに異なる部分が1つあります。

(1)実際の数字を記入する「事業の見通し(月平均)」

すでに事業を始めている方が融資を受けることになりますので、実際の数字が把握できていると思います。

創業前は創業後3ヶ月後あたりを目安とした数字を記入していますが、創業後の方の場合には、実際の数字を記入します。

創業計画書の事業の見通し

創業したけれどまだ売上が立っていないという状態で融資を受ける場合には、創業前と同様に3ヶ月後の目安を記入するということもあります。

(2)数字の根拠は添付書類で提出しましょう。

事業の見通しには根拠を記載する枠が設けられていますが、試算表など根拠となる書類を添付書類として提出するようにしましょう。

創業時の融資、創業して間もない方が融資を受ける際に提出する「創業計画書」の書き方は下記をご確認ください。

創業融資成功の鍵!「創業計画書」書き方とポイントを徹底解説!

日本政策金融公庫で融資を受ける場合には、必ず通帳を半年分程度確認されます。

事業で計上されている売上が入金されていると思いますが、まだ入金されていない金額分の請求書がある場合には、その請求書も合わせて提出するとプラスの評価をもらうことができます。

(3)創業して数か月経過している場合、その期間の業績が判断材料に!?

創業前、又は、創業してすぐに融資を受ける場合には、過去の実績や、すでに受注している金額をもとに融資の審査がされます。

創業して、数か月経過していると、その数か月でどれだけの売上が計上されているのかが確認されます。

例えば、半年間売上がほとんどなかった場合や、半年間ずっと赤字だった場合には、今後も利益がでないのではないか?と判断されてしまいます。

仮に赤字が続いていたとしても、今後黒字になることを合理的にプレゼンすることで、融資を受けられることもありますが、審査が厳しくなるケースが多いです。

黒字化するための方法に関するプレゼン

状況によっては、1期目の決算が終了してから融資の申し込みをしてください!と言われることもあります。 

【創業時の融資のポイント】

創業直後に融資を受けたほうが良いケース

自己資金、過去の実績が、問題ない状況であれば、創業してすぐに融資を受けることがおすすめです。

創業して黒字転換するまでの平均は6か月~10か月程度です。

創業後、計画通り黒字を出すのは非常に大変なことなのです。そのため、可能であれば創業前又は、創業後すぐに融資申請をするとよいでしょう!

2.創業から2年目以降の方が融資を受ける場合のポイント

税務申告1期以上終了

創業から2年目以降(税務申告が1期以上終了している方)の方が融資を受ける場合、「企業概要書」と「決算書」「確定申告書」が必要です。

創業から2年目以降の方が融資を受ける場合、最も重要視されるポイントは事業の実績です。

起業後は実績が重要

(1)事業の実績は「利益」だけでは無い!

日本政策金融公庫から融資を受ける場合、その事業がどれだけの実績をあげているかという点はとても重要です。

単純に考えれば、「赤字」の事業にお金を貸しても、その事業が黒字になる保証がなければお金がしっかり返ってくるとは言い難いです。

そのため、しっかりと返済する能力があることを見せることができる業績である必要があります。

仮に赤字であっても、毎月売上が伸び、スタートして半年程度は赤字で、7か月目以降は黒字でした!などとプレゼンすることで、今後も毎月黒字を出すことができるだという!ということで融資を受けられます。

プレゼンの仕方で、融資を受けられるかどうかが変わってきますので、注意してください。

 また、事業の実績は、借りたお金をしっかりと返済しているかどうかという点もポイントとなります。

(2)決算や確定申告をしっかりと行っていること

最初にご説明したように、創業後2年以上経過している場合には、「決算書」「確定申告書」を2期分提出します。(2期目がまだという方は1期分でも大丈夫です)

決算書や確定申告書は、適当な数字で作成してしまうことの無いように、正しい数字で作成することを心がけましょう。

税金は完納していること

また、日本政策金融公庫の融資条件に、税金を完納していること!という要件がありますので、申告した結果、発生する税金は必ず納付しましょう。

(3)無理やり節税した結果、融資を受けられないケースがある!?

税金を支払いたくないということで、多くの経費を計上し、赤字申告する方や、少ししか利益を出さない方がいらっしゃるのですが、少しでも多くの融資を受けたいという方は、これらはNGです。

税金の支払額は、大きくなってしまいますが、利益が出ている会社の方が確実に借りられる額は増加します。融資を受ける前提があるのであれば、確定申告書や決算書を作成する際に注意が必要でしょう。

まとめ

日本政策金融公庫で融資が最も受けやすいタイミングは「創業直後」と言われています。しかし、創業から2年以上が経過している方でも融資を受けることは可能です。

創業から数年経過している方の場合には、数字が確定している決算直後が融資が受けやすいタイミングと言えます。金融機関は業況が悪い状態での融資は厳しくなります。

決算後、業況も安定しているようであれば、資金調達をしておくということも経営者として大切な判断ではないでしょうか?

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。