建築業で従業員をスキルアップ!人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)とは?

建築業で従業員をスキルアップ!人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)とは? 助成金・補助金 – 取り組みやすい助成金
建設業建設業 助成金

建築業界は他の業界に比べ高齢化が進んでいる業界の一つです。

建設業の技能労働者の1/3以上が55歳以上ですので、建設業での人材確保は事業主の急務です。

今回の記事では、建設業で使える政府の助成金:人材開発支援助成金の建設労働者技能実習コースについて解説します。この助成金を上手に使い、後継者の育成に利用しましょう!

1.どんな助成金なのか?

①概要

中小建設事業等が雇う従業員にお給料をあげて技能実習を受講させるともらえる助成金です。または、技能講習に経費を支払うことによりその一部が戻ってくる助成金です。

建設業は安全第一の世界ですので、技能実習は必須です。

 しかし、経営に余裕がなく「有給での実習はムリ」と受講させずに済ませていた事業主もいらっしゃることでしょう。この助成金を使えば、従業員に受けさせる技能実習での経費や受講中の経費の一部をキャッシュバックしてくれるのです。

 ②受給条件(事業主)

受給できる建設事業主は以下のいずれかの条件に当てはまる必要があります。

  •  【大前提】雇用保険の適用事業主である
  • 建設労働者一人以上を雇用する中小建設事業主

または

  • 建設労働者二人以上を雇う事業所を雇用または下請けとする中小建設事業主

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 上記の条件には補足がありますので、詳細は以下の公式の要綱の34ページをチェックしてみてください。

旧建設労働者確保育成助成金からの変更点

※上記URLをクリックすると、厚生労働省・都道府県労働局作成のPDFへリンクします

 ③受給条件(建設労働者)

受給条件は建設労働者側にも指定されています。中小建設事業主が雇用している雇用保険の被保険者で、その中小建設事業主が認定訓練を受講させた場合に事業所が助成金の受給が可能になります。

 2.「建設労働者確保育成助成金」から名称・内容変更

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平成30年4月より、建設労働者確保育成助成金が人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)として名称変更されました。さらに、同年7月からは以下の変更点が実施されています。

 平成30年10月1日以降に開始する技能実習のうち、登録教習機関、登録基幹技能者講習実施機関、職業訓練法人又は指定教育訓練実施者(以下「登録教習機関等」という。)に委託して実施する場合は、計画届の届出が不要となります。」

 この文面ではよくわからないので、以下の表を見ていただきましょう。 

技能実習の実施方法

現行の計画届に係る手続き

平成30年10月1日以降に開始する技能実習に係る計画届に係る手続き

自ら実施 又は 登録教習機関等以外に委託して実施

技能実習を開始する日の原則3カ月 前から1週間前までに計画届を提出

技能実習を開始する日の原則3カ月 前から1週間前までに計画届を提出

登録教習機関等に委託して実施

技能実習を開始する日の原則3カ月前から1週間前までに計画届を提出

不要

 事業主が従業員に技能実習を受けさせる場合、この助成金では以下の3パターンがあります。

  •  1.自ら実施
  • 2.登録教習機関等以外に委託
  • 3.登録教習機関等に委託

 上記のパターン1と2の場合はこれまで通り「計画届」と言う書類を提出しなければいけないのですが、登録教習機関等に技能実習を委託する場合は計画届を提出しなくてもいいのです。これは大きな改善と言えるでしょう。

 3.登録教習機関等って何?

登録教習機関は労働安全衛生法を元に規定されました。建設機械等の運転や作業主任者の選定に必要な免許の交付、そして技能講習を行う政府認定の機関です。日本全国にあり、以下のサイトから検索できます。

 登録教習機関一覧(都道府県別)

※上記URLをクリックすると、厚生労働省の公式ページにリンクします

 自らがこの登録教習機関になることも可能です。登録要件は、以下の4つです。また、欠格事項(労働安全衛生法で2年以内に罰金を払ったなど)に当てはまらないことも条件の一つです。

  1.  安衛法別表第19に掲げる機械器具その他の設備及び施設を用いて行うものであること。
  2. 安衛法別表第20又は第21に掲げる知識・経験を有する者が講習行う者であること。

  3. 安衛法別表第22に掲げる業務を管理する者「実施管理者」が置かれていること。

  4. 実技教習の場合は、安衛法第77条第2項第4号の要件に適合していること。

 4.いくら支給される?

助成金は「経費助成」と「賃金助成」の2種類があります。経費助成は、講習にかかった経費を支給されるもの、賃金助成は講習を受けた時間に発生した建設労働者の賃金に対して支給されるものです。

 ①経費助成

経費助成を受けるには、あと二つ条件をクリアしなければいけません。

  •  都道府県から認定訓練助成事業費補助金(運営費)又は広域団体認定訓練助成金の交付を 受けて、認定訓練を行う雇用保険の適用を受ける中小建設事業主
  • 雇用管理責任者を選任していること

 助成金額は、実際にかかった経費の1/6に相当する額が支給されます。

 ②賃金助成

助成の対象となる認定職業訓練または別に定める建設関連の訓練を対象者が受講した場合、建設労働者一人当たり一日4,750円が支給されます。別途定められている生産性要件という条件を満たした場合は、追加で6,000円が支給されます。

 5.支給申請の手続き

①経費助成

講習を受ける原則1か月前までにハローワークや以下の書類を提出します。

 ・人材開発支援助成金(建設労働者認定訓練コース(経費助成))計画届 (建認様式第1号)及び添付書類

 講習が完了したら、都道府県より認定職業訓練の補助額を通知する封書が郵送されます。その通知の発行日から2か月以内に、以下の書類を再度管轄のハローワークへ提出します。

 ・人材開発支援助成金(建設労働者認定訓練コース(経費助成))支給申請書(建認様式第3号)

②賃金助成

賃金助成の場合は経費助成であった講習を受ける前の提出がありません。講習完了後、同じように補助額通知の封書が郵送されますので以下の書類を管轄のハローワークへ提出します。

 ・人材開発支援助成金(建設労働者認定訓練コース(賃金助成))支給申請書(建 認様式第4号)及び添付書類

 まとめ

建設業の講習ではスキルアップだけではなく、最新設備の紹介や同業者との相互扶助も期待できます。コマツ教習所など大手の教習所では女性専用コースも設けられており、スマホ予約ができるなど事業主の負担を軽減しています。

是非ご利用ください!

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。