創業時に日本政策金融公庫からの融資を受けよう!
創業したタイミングで、日本政策金融公庫で融資を受けたいという方は多いでしょう。 日本政策金融公庫で融資を受ける場合には、必ず、日本政策金融公庫の社員と面談する必要があります。 では、面談ではどのような点に注意すべきでしょうか? 今回は、日本政策金融公庫で融資を受ける場合の面談対策についてご紹介していきます。
1.面談対策するために覚えておくき日本政策金融公庫の仕組み
日本政策金融公庫では、面談担当者がおり、その担当者が書類作成し、その後、課長、支店長がチェックします。
面談担当者が、面談の際に皆様のビジネスモデルをしっかり理解し、その後2名のチェックする方にOKをもらうと融資は受けられます。
つまり、面談担当者に
どんなビジネスモデルなのか
どのように売上があげられるのか
過去にどのような実績があったか
など、伝えたいことはすべて伝え、理解してもらわなければなりません。
正確に情報を伝えれば伝えるだけ融資を受けやすくなります。
2.面談でもっとも大切なのは、売上の見込みを合理的に説明すること!
日本政策金融公庫は、極端に説明すれば、貸したお金を返してくれるのであれば、誰にでも貸したいのが本音です。
当たり前ですが、売上が計画通りたっていれば、借入金の返済はできます。
そのため、売上が本当にあがるのかを詳しく聞かれます。
売上の見込を合理的に説明するための方法とは?
売上の見込を合理的に説明するための方法は、いくつかの業種に分けてご紹介します。
①美容師が売上見込みを合理的に説明する方法
美容師として開業する方の多くは、前職まででたくさんの指名客を確保し、その実績をもとに創業します。
例えば、指名客が400名だったとします。
お客様は、2月に1回のペースできた場合、もし前職の指名客を全員独立後も引き継ぐことができれば、毎月200名のお客様を確保できます。
もちろん全員が独立後に来る可能性は低いので、50%のお客様のみ引き継げたとすれば、毎月100名のお客様を確保できます。
1名あたりの平均単価が8,000円だったとすれば、
8,000円×100名=800,000円/(月)
が既存客として売上が見込ます!と説明すれば、面談担当者もイメージしやすいでしょう。
上記を説明する場合、口頭だけで説明するのではなく、指名客リストを作成し、そのリストを添付資料として提出することが重要です。
②飲食店が売上見込みを合理的に説明する方法
飲食店を開業する場合には、
・周辺に競合店がどれだけあるのか
・出店予定地にどれだけ通行人がいるのか
・周辺にどのような施設があるか
・来店する方のメインターゲットはどこか
などの書類をまとめて提出することが重要です。
飲食店の場合、狙っているターゲットが周辺にたくさんいれば、集客が見込める可能性が高いので、交通量を調査するのは重要でしょう。
③営業代行業務を行う方が売上見込みを合理的に説明する方法
営業代行業務を行う方の売上見込みを合理的に説明する方法としては、
・今までに取得している名刺リストの作成(名刺の持参)
・前職までで、どのような実績を出したことがあるのか
※過去の実績がよい方は、給料が高いケースが多いので、源泉徴収票に記載された年収が高いと説明しやすいです。
などをまとめて提出することが大切です。
3.複雑なビジネスモデルであれば、だれに話してもわかるように資料を作る!
飲食店
美容室
整骨院
などのように、その業種名だけで、簡単にイメージできるような業種であれば、面談担当者もすぐに理解できるはずですが、
珍しい仕事内容の場合には、担当者もなかなか理解できないケースがあります。
理解ができないまま、審査に進んでしますと不利になりますので、手書きでもよいのでビジネスの流れをまとめておくとよいでしょう。
4.提出書類の数字の根拠は説明できるようにしておく。
日本政策金融公庫で融資を受ける場合には、
・創業計画書
・事業計画書(中小企業経営力強化資金を利用する方のみ)
を作成しなければなりません。
ご自身1人で、融資手続きを進める場合、創業計画書のみ作成が必須となります。
どの資料にも、数字を記載する部分がありますが、その数字の根拠を聞かれ回答できなければ、信頼されません。
なぜ、その数字になるのかを明確にし、説明できるようにしておきましょう。
5.面談はスーツが無難
実際に、どんな格好でも全く問題はないのですが、減点をさけたいのであればスーツが無難です。
スーツをお持ちでない方であれば、わざわざ購入するのはもったいないので、きれい目な恰好でいくことをおすすめします。
認定支援機関(融資の専門家)の紹介で融資を進める場合には、どんな格好でも問題ないですが、ご自身でやる場合には、スーツがもっとも無難と言えるでしょう。
6.よく聞かれる6つの項目
(1)創業動機
たとえば、飲食店で10年勤務し、その後、独立する!というケースではあまり深く聞かれませんが、なぜ創業するのかがイメージしにくいケースでは、深く質問されることもあります。
儲かりそうだから、独立したい!という創業動機の方もいるのですが、あまりよい印象ではありません。
『しっかり準備して、自分でもうまくできる!と自信を持ったから独立します!』
というような流れがおすすめの創業動機です。
(2)職務経歴
今までの職務経歴は質問されます。
どんな経験をし、その経験があるので、独立したらうまくいく!という説明ができれば、減点されることはありません。
(3)自己資金
面談では、通帳原本をご持参ください。
と言われます。
自己資金を少しずつ通帳で貯めている方であれば、ちょっとずつ計画的にためました!と伝えれば問題ないです。
ご家族にもらった方
見せ金の方
など、実際は自分で貯めていない方は、確実にいろいろ質問されます。
嘘をついても意味がないので、正直に話すべきでしょう。
自己資金がない方でもうまく計画的に進めれば融資の面談で問題がないこともありますが、自己資金ゼロで100%融資を通す方法はありません。
(4)競合調査
ビジネスをスタートする場合には、必ず競合調査が必要になります。
競合と比較し、自分がどのポジションにいるのかを理解する必要があります。
競合がいても、自分は、大丈夫です!とプレゼンすることができれば問題ありません。
(5)取引先(売上先)
取引先が複数ある場合には、その会社との取引条件を聞かれます。
末締め翌月末払いです!
など、どのような条件になるかは、回答できるようにしておきましょう。
まだ、取引先が見込みの場合には、その見込リストはできる限りたくさん持って行った方がよいです。
すでに、お見積書を提出しているのであれば、そのお見積書もたくさん見せた方がよいでしょう。
(6)仕入先
仕入れ先があり、仕入れ先が1社という方の場合には注意が必要です。
もし、その仕入れ先が倒産してしまったら、ビジネスを続けられなくなってしまうのでは?という見方をされてしまうからです。
仕入れ先が少ない方でも、その会社が倒産してしまったら、別の会社から仕入れられる!ということも説明できるようにしておくとよいでしょう。
まとめ
日本政策金融の面談は、失敗したら最低でも半年は融資を受けられなくなります。
失敗しないためにもしっかり準備しておきましょう。
日本政策金融公庫は、創業者でも融資を受けやすいといわれておりますが、ご自身1人で進めた場合には、半分以上の方が落ちると言われております。
皆様は審査に落ちないための準備を事前にしっかりしておきましょう。
資金調達マニュアルについてもっと見る(一覧ページへ)>平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
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