あらかじめ必要書類を把握していれば、いざ必要となった時にもすぐに対応ができるので安心です。
個人事業主が銀行からお金を借りるには、具体的にはどのような書類が必要なのでしょうか?あらかじめ必要書類を把握していれば、いざ必要となった時にもすぐに対応ができるので安心です。
事業資金を調達する必要があるのは、何も登記した企業だけではありません。確定申告をしている個人事業主も、銀行からの資金調達を受けています。個人事業主が銀行のビジネスローンで借りるメリットは、無担保無保証で借りられるという点が挙げられます。
個人事業主が銀行からお金を借りるには、具体的にはどのような書類が必要なのでしょうか?あらかじめ必要書類を把握していれば、いざ必要となった時にもすぐに対応ができるので安心です。
個人事業主でビジネスローンの利用を検討されている人は、是非今回の記事をチェックしてください!
なお、ローン商品でなく銀行と交渉して融資を受ける場合に必要な書類に関しては、「個人事業主が銀行融資を受ける際の必要書類とは?」のページを参考にしてください。
1.銀行のビジネスローンで必要となる書類は何?
個人事業主が銀行のビジネスローンの申込みで必要な書類は、ノンバンク系(消費者金融など)で借りるときよりも提出書類は比較的多めです。本人確認書類、代表者の印鑑証明書、収入証明書類、事業関連書類などの書類を提出します。
【銀行のビジネスローンで必要となる標準的な書類一覧】
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、健康保険証のいずれか1点)
- 代表者の印鑑証明書(印鑑登録証または印鑑登録カード)
- 収入証明書類(確定申告書2期分、源泉徴収票、所得証明書、課税証明書)
- 事業関連書類(事業計画書、収支内訳書、青色申告決算書、資金計画書、借入計画書)
①本人確認書類
お金を借りるあなたが、「どこの誰なのか」を証明するための書類です。事業資金を借りる場合、お金を借りる個人の本人確認書類が必要です。
(1)運転免許証
本人確認書類の中で最も一般的なのは、運転免許証です。おサイフに免許が入っているのであれば、迷わず運転免許証を本人確認書類として提出しましょう。注意点は有効期限内であるかどうか、そして住所や氏名変更をした場合は裏面を提示する必要があるという点です。
(2)マイナンバーカード
最近では、マイナンバーカードを重視する金融機関も増えています。証券会社で証券口座を開く場合は、全ての証券会社で必ずマイナンバーカードの提出を求められます。「マインバーカードがどこにあるか分からない!」そんな方は、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類を市区町村役場に持参すれば、再発行が可能です。
(3)パスポート
パスポートも写真付きの本人確認書類ですが、海外旅行に頻繁に行かない方は有効期限切れに気づかず再提出になってしまうケースがあります。パスポートを本人確認書類にする場合は、念のため有効期限を確認しましょう。
(4)健康保険証
健康保険証に関しては、写真なしの書類ですので追加書類が必要になる場合があります。健康保険証を本人確認書類にする場合は、その他に追加書類として以下の書類が必要になるかもしれないと心の準備をしておきましょう。
‘’印鑑登録証明書、戸籍謄抄本、住民票の写し、国民年金手帳、母子健康手帳、公共料金の領収書、社会保険料の領収証など‘’
②代表者の印鑑証明書
ビジネスをする上で、ビジネス用の印鑑は必要不可欠です。海外ではサインが印鑑代わりになる場合もありますが、日本ではあらゆる契約をする上で署名+押印が意思表示の証拠になります。印鑑証明書はあなたの印鑑が公的に証明されたことを示す書類で、別名印鑑証明カードとも呼ばれます。
ビジネス用の印鑑は、あなた個人の印鑑とは別に作っておきましょう。印鑑は三文判などの安い印鑑でも登録することは可能です。登録方法は、開業届を出した管轄地域の役場で「印鑑登録申請書」を記入して申請します。手数料は200~500円ぐらいです。
印鑑登録は即日で可能です。印鑑登録をしたあと、印鑑証明書の発行を申請します。(こちらの手数料も~500円程度)
図のように、まだ印鑑登録をしていない場合は、印鑑登録をしてから印鑑証明書をとるという2つの手続きが必要です。申請にかかる期間は、半日~1日です。午前中の朝一番で印鑑登録をした場合、早ければ同日に印鑑証明書がとれる場合もあります。
③収入証明書類
収入証明書類は基本的に2期分の確定申告書の提出を求める銀行がほとんどです。同じ年度で会社員としての収入もあった場合は、会社からもらう源泉徴収票も併せて提出しましょう。
「収入証明書類」という言葉は、銀行によっては「所得証明書」という表現をしている場合もあります。要は、お金を貸す相手がしっかりと返済できるかを確認できればいいのです。確定申告書であればどのくらいの収益があったのかを確認できますし、住民税などの課税証明書の提出でも収入は証明できます。
起業したてでまだ実績がない事業主の方は、「収入証明書類が提出できない」と悩まれる方もいらっしゃることでしょう。その場合、銀行のカードローンではなく創業したてでも借りやすい「日本政策金融公庫」での資金調達を検討されてはいかがでしょうか?
④事業関連書類
事業関連書類は、お金を貸す上で安定した事業ができているのか銀行が判断するための書類です。数値に関する書類ですので、見やすく作成するために、エクセルやワードなどのソフトの使用を検討してみてください。。
とは言っても、最近起業した方で事業関連の書類に慣れていない方も多いことでしょう。事業関連書類のフォーマットは、以下の日本政策金融公庫の公式ページで各種書類の参考例をダウンロードすることができます。
※上記URLをクリックすると、日本政策金融公庫の公式ページにリンクします
いくらお金を借りたいからと言って、嘘の数値を記入するのは絶対にバレますので絶対にやめましょう。「この借主はウソの数値を書いてきた」と他の金融機関にも情報がいき、将来的に事業をする上で不利となる可能性があります。
3.ビジネスローンと日本政策金融公庫の違いを確認しよう
銀行での借入は事業実績がなく難しいと考えられるのであれば、創業したての方でも借りやすい日本政策金融公庫での借入を検討されてはいかがでしょうか?ここでは銀行のビジネスローンと日本政策金融公庫の違いをご紹介します。
①ビジネスローンの特徴
ビジネスローンは他にも「事業者ローン」「スモールビジネス」などさまざまな商品名で販売されています。特徴として、公的な機関(信用組合や日本政策金融公庫など)から借りるよりも審査が早く、金利は6~18%と高めになっています。
また、公的機関では借りたお金を何に使うのかを審査するため必ず事業計画書を提出しなければいけませんが、ビジネスローンで100万円以下などの少額を借りるのであれば特に目的は問われません。その分、自由度は高くなっています。
限度額(借りれる金額)も審査により10~1,000万円と非常に幅広く、少額を一時的に借りたい方にも便利なローンです。
②日本政策金融公庫の特徴
創業したての方でも無担保・無保証で借りやすいのが日本政策金融公庫です。日本政策金融公庫は日本国民の税金で成り立っている金融機関で、事業資金の他にも教育ローンなど個人のローンにも頼れる存在です。
日本政策金融公庫では300~1,000万円ほどの事業資金(運転資金・設備資金)を年利2%台と低金利で借りる事が可能です。銀行のビジネスローンと審査で大きく違うことは、自己資金としてまとまったお金が100万円~200万円以上あるかどうか、そして借主本人のクレジットカードなどの滞納歴をみられます。
まとめ
銀行で個人事業主としてお金を借りるのであれば、本人確認書類、印鑑証明書の他に確定申告書、そして事業関連書類の4種の申込書類が必要です。
日本政策金融公庫で融資を申し込む場合は、認定支援機関という税理士事務所などを通せば、代わりに事業関連書類を有料で作成してくれます。
当サイトを運営している株式会社SoLaboも認定支援機関です。融資の際に提出する書類作成のサポートや融資面談の事前準備など、経営者の方の融資サポートを行っておりますので、融資に関する疑問や不安のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
資金調達マニュアルについてもっと見る(一覧ページへ)>平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
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