繰上げ返済は銀行に嫌われる?
銀行融資を受けて資金調達している会社も多いでしょう。 他の金融機関と同様、銀行からの融資も毎月返済日に決まった金額を返済する必要があります。 では、銀行からの借入金は、会社資金に余裕があっても繰上げ返済しない方が良い、という話は本当でしょうか? 資金に余裕があるのに、なぜ繰上げ返済をしない方が良いのでしょう。
1.会社の資金は確保しておくべき
会社経営において、借入金はできるだけ少ない方が良いと考えていませんか?
まず、借入金が会社経営においてマイナスの要素ではないことを理解しておきましょう。
借入をして充分な現金を手元においておくことで、キャッシュフローを潤沢に保つことが可能です。
目安として、1ヶ月分の月商ほどの現金を手元に確保しておくことで、健全な資金繰りができると言えます。
もちろん、手元の現金が多ければ多いほど資金繰りは健全です。
事業経営を続けていると、「今月は売上が多いから、借入金を繰上げ返済して負債を減らそう」と思う時もあるでしょうが、
手元の現金を少なくしてまで繰上げ返済をすることはオススメできません。
急に費用が必要になった場合に、手元に現金がなければ対応することができないでしょう。
返済計画を立てて毎月の返済日と返済額を決定しているのですから、わざわざ繰上げ返済をして会社の運営資金を減らす必要はありません。
2.繰上げ返済で銀行との関係値がなくなる?
繰上げ返済をして、借入金0になることは銀行との関わりが無くなることを意味しています。
銀行との関係性が無くなってしまうと、また融資を受ける場合に新規で申込をすることになるでしょう。
新規で借入を申込むと、審査に時間がかかったり、前回利用できた融資の審査に落ちてしまったりする可能性があります。
資金繰りに困った時にすぐに借入が出来ないことは、会社にとって難点になりますよね。
会社を経営している場合、銀行とせっかく築くことができた関係値は大切にしておくべきです。
まとめ
今回は銀行融資の繰上げ返済についてご紹介しました。
経営者にとって、借入金を減らして返済の負担を少なくしたいという気持ちもあるでしょう。
しかし、負債は会社経営にとってマイナスの要因ではありません。
むしろ、会社に現金を確保しておけなければ、資金繰りがうまくいかず倒産してしまう可能性もあるのです。
また、繰上げ返済をしたことによって銀行との関係値がなくなってしまうと、資金繰りに困った時に銀行に新規で融資を申し込むことになります。
銀行は、資金繰りに困っている関係値の無い企業に融資をしてくれるでしょうか?
返済してくれる可能性が低い企業に融資をしてくれる銀行は、ほぼありません。
繰上げ返済をすることでデメリットを感じることは増えてしまうでしょう。
銀行から事業融資を受けた場合、最初に作成した返済計画の通りに返済を続けていくことをオススメします。
どうしても繰上げ返済がしたい!という場合は、全額返済はせずに銀行との関係値を保ちながら、充分な現金を手元に確保しておけるようにしましょう。
資金調達マニュアルについてもっと見る(一覧ページへ)>平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
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