債務整理をしていても融資は受けられる?
融資を受けにくいというインターネット物販を副業で始めたいと考えたTさん。
8年前に債務整理をした経験を持ちながらも、日本政策金融公庫から200万円の融資を成功させた事例を紹介します。
今回の事例でポイントとなるのは次の点です。
・インターネット物販の実績
・自己資金をしっかりと持っていたこと
・販売戦略で商品の差別化をしっかりと説明できたこと
・事業計画における数値予測に説得力があったこと
債務整理をしていると融資は通らないのか?
一般的に債務整理を行っていると融資を受けるのは難しいと言われています。
しかし、債務整理の手続き後に、借金を計画的に返済していれば融資が通る可能性があります。
Tさんの場合は、債務整理後に借金を完済していました。
インターネット物販では実績が大事
インターネット物販では大量に仕入を行い、売れ残り在庫が多くなった結果、資金が回らなくなるケースがよくあるようです。
ですから、売れた実績のない人には本当に事業が回っていくのかという観点から、融資審査は厳しくなります。
Tさんの場合は、半年前から試験的に自分でものを仕入れてAmazon等でインターネット販売を行っていました。これが実績として評価されました。
債務整理以降、堅実に貯めてきた預貯金
融資を申し込む際に、自己資金がなければ融資を受けることができません。
仕入れた商品は、売れない限りは現金化することができず売れ残り在庫となります。
売れるまでの間、借入の返済は自己資金で補填する必要が出てくるため、インターネット販売では自己資金が少ない方や全くない方の融資は難しくなります。
Tさんの場合、事業用の自己資金以外にも世帯としての個人資産700万程度の預貯金を持っていました。
万が一に備えて貯蓄をし、余裕を持った生活を確保してきたところは審査で評価されました。
また、仮に審査が通らなくても事業を始めることができたでしょう。
販売戦略
インターネット販売で重要なのは商品の差別化です。
インターネット販売をやる人が増加しているため、他にも同じような商品を販売している人もいるため競争が厳しくなっています。
Tさんは差別化の方法としてOEMによるプライベートブランド商品を作ること準備をしていました。
また、融資アドバイザーの助言でナショナルブランド商品についても取扱商品のリストを作成して、なぜその商品が売れると考えたかの説明ができるようにしました。こうした点が評価されました。
事業計画
融資申込では、融資を受けることによってどのように業績が変化していくのかを事業計画にまとめることが必要です。
一度に大量に仕入れることで原価がどれくらい抑えることができるのか。
仕入れる量に対して、売上はどこまで伸ばすことができるのか。今後、どのような業績推移を辿るのかなどです。
こうした数値予測の作成が難しいと判断し、融資アドバイザーと一緒に事業計画を作成しました。
試験的に行ったインターネット販売の実績を基に、認定支援機関が持つこれまでの経験値などを加えて今後の計画を事業計画書にまとめて提出し、事業計画の内容が評価され、融資に成功しました。
まとめ
過去に債務整理があると融資を受けることは非常に難しいです。
しかし、実績や自己資金があり、商品差別化や事業見通しのアピールができれば融資審査に通る可能性があります。
Tさんは事業計画書をどう作成すればよいかを悩んでいたようです。
事業計画の作成する時間がない方や、どのように作成すれば良いかが分からない人は、一度融資アドバイザーに相談して日本政策金融公庫の融資申込をすることをご検討してみてはいかがでしょうか。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://support.so-labo.co.jp/
融資支援実績 6,000件超独立・開業・事業用資金の資金調達を
ソラボがサポートします。
- 独立するための資金調達をしたい
- 金融機関から開業資金の融資を受けたい
- 手元資金が足りず資金繰りに困っている
中小企業庁の認定を受けた認定支援機関である株式会社SoLabo(ソラボ)が、
あなたの資金調達をサポートします。
ソラボのできること
新規創業・開業の相談受付・融資支援業務、既存事業者の融資支援業務(金融機関のご提案・提出書類作成支援・面談に向けたアドバイス・スケジュール調整等)