日本政策金融公庫から300万円の資金調達
今回ご紹介するKさんは、経験もあり、自己資金もあり、信用情報も問題のない方ですので、通常で考えると創業融資が通りやすい方です。
しかし、今回はご自身で申込をしていたら、融資が通らなかったでしょう。
せっかく、融資が通りやすい条件が揃っているのに、融資申込要件を満たさない開業の仕方をしたばかりに融資に通らない事例です。
飲食店開業時に気をつけたいポイントと共にご紹介していきます。
今回のポイントは次の3点です。
・創業に際して経験と自己資金、信用情報は問題がなかった
・共同経営者との創業だった
・業績を確保するための事業計画
1.創業融資で必要な経験と自己資金、信用情報はよかった
Kさんは、有名な飲食チェーンで15年以上勤務経験がありました。
現場はもちろんのこと、店舗マネジメントや本部で指導や管理業務など、十分なご経験をお持ちでした。
自己資金についてもそれなりに用意されていました。
また、住宅ローンを組んでいましたが、ローンの返済を含めて過去の支払い関係は遅れたことなどはなく、信用情報も問題がない状態でした。
通常の創業融資で考えると、融資に通りやすい条件が揃っている方でした。
2.共同経営者との創業
Kさんの場合は、前職の同僚と共同経営という形で創業されました。
共同経営者となった方も、ほぼKさんと同じ経験と自己資金、信用状態でした。
ですので、仮にKさんではなく、共同経営者の方を借入の申込人としても何ら問題のない状況でした。
しかし、今回の融資で問題だったのは開業手続きにおいて各種書類の名義がバラバラだったことです。
飲食店の開業には様々な手続きが必要です。
具体的には、開業届け、店舗の賃貸契約、営業許可証、事業用通帳の口座開設などがあります。
融資を申し込む際に、これらの名義が揃っている状態でなければ融資を受けることができません。
Kさんの場合は、これらの名義が揃っていない状態でした。
ですので、すぐに融資を申し込むことができませんでした。
専門家に相談した際に、このことに気づいて一番手間のかからない方法で名義を揃えていきました。
名義変更が必要であった分だけ時間はかかってしまいました。
しかし、専門家に相談することで融資に落ちてしまうことを未然に防ぐことが出来ました。
これから、誰かと共同経営で飲食店を開業したいと考えている方は、注意が必要です。
2.利益を確保するための事業計画
Kさんは有名な飲食チェーンの本部経験もあったため、事業計画はしっかりと作りこまれていました。
特に、商圏分析なども踏まえた上で、数値も収益予測が作られていました。
しかし、飲食チェーンと類似のメニュー構成が前提とされており、個人店としてはもっと特徴を出したい内容でした。
そこで、時間帯別に想定される利用者層に応じたメニューを工夫しました。
これにより、個人店としての特徴を出して、客単価の向上を狙い、利益体質にするための事業計画にブラッシュアップしていきました。
専門家に相談することで、より融資が通りやすい事業計画を作成することができます。
また、事業計画について一緒に考えることで気づくこともあります。
まとめ
日本政策金融公庫の融資に挑戦する際に、気を付けたいポイントがいくつかあります。
これは、飲食業に限らず業種によってさまざまです。また、創業者の状況ごとに準備したいこともあります。
創業融資では、ご自身で直接申し込む方の約6割が融資に落ちていると言われています。
中には、ポイントをしっかりと押さえてさえいれば融資に通っていた方も多くいることが予測されます。
創業融資を申し込む際に、少しでも不安があれば、専門家に相談することをお勧めします。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://support.so-labo.co.jp/
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