お弁当屋さんで600万円の融資を日本政策金融公庫から受けた体験事例

【事業安定のための融資】青梅市のお弁当屋さんで600万円の融資に成功した事例 更新日:2018.03.28 公開日:2018.03.28起業後の資金調達 – 飲食(飲食店・外食・デリバリー)
日本政策金融公庫 融資 事例 事業安定

事業安定のための融資を日本政策金融公庫から受けた事例!

青梅市で50年以上続く仕出し弁当屋さんの3代目店主となり、1年経過したYさん。 店舗周辺にコンビニエンスストアが多く出店し売上が減少、店舗の老朽化に伴い手直しが必要など課題も多く見つかり、事業安定のために日本政策金融公庫の融資をご希望でした。 今回は事業承継後に日本政策金融公庫からの融資に成功したYさんの事例をご紹介します。

600万円の融資を日本政策金融公庫から受けることに成功したYさんの事例

仕出し弁当屋を事業承継し1年経営したところ、現状の課題や改善策が浮き彫りとなってきました。

課題としてはコンビニの台頭によりお客さんが流れてしまっていることや店舗の老朽化が進んでいることがありました。

この課題を踏まえ、改善策として地域密着型の店舗であり昔からのお客様に対してのサービス強化のために、高齢者向け宅配サービスを開始しようと計画し、そのための資金として日本政策金融公庫からの融資を申し込みました。

 すでに商工会議所を通してマル経融資を受けていましたが、認定支援機関経由で日本政策金融公庫の融資に成功した理由をご説明します。

 

日本政策金融公庫からの融資に成功した理由

理由① 課題と解決策が明確

融資を受ける際には「なぜ借入が必要なのか」「借入資金を何に使うのか」が重要になってきます。

 

Yさんはご自身で経営してみた結果、以下の気づきがありました。

・高齢者が多い地域ということもあり既存顧客がお店まで出てこれなくなっている方が増えていることがわかり、高齢者向けのサービスの必要性を感じた。

・店舗設備も古くなってきているので看板などきれいにしないと新規顧客が増えない。

・電気設備を刷新することでコストが削減できるのではないか。

 

上記を改善するためには、高齢者向け配達サービスを行うための車両の購入費用、看板設置や電気工事といった設備費用が必要であると日本政策金融公庫に説明しました。

課題と解決策が明確であり、「なぜ借入が必要なのか」「借入資金を何に使うのか」もはっきりしていたことが融資に成功した理由と言えます。

「借入資金を何に使うのか」を伝えるために必ずお見積書の取得をしておきましょう。

 

理由② 事業計画

借入の必要性について説明しましたが、それでは数値ではどのような変化が起きるのかを説明する必要があります。

Yさんは高齢者向けサービスを行うと売上高が何%上昇するのか、電気設備工事を行うことで電気代の固定費が何%削減でき、結果としてどれだけ利益が伸びるかを認定支援機関と一緒に事業計画を作成し、提出しました。

ご自身で作成した計画でももちろん良いのですが、やはり第三者の意見を含んだ事業計画書の方が説得力あります。

Yさんが提出した事業計画は特に指摘を受けることなく審査通りました。

 

理由③ 返済実績

すでに他行からお借入れがある場合はその借入の返済実績が見られます。

Yさんは3代目ですが、2代目のときからマル経融資を受けていました。

事業承継の場合は先代の返済状況も確認されますので注意が必要です。

ご自身の返済等は完璧であってももし先代の時に返済遅延やリスケなどがあると融資を受けるかなり厳しくなります。

Yさんのケースはご自身先代ともにしっかりと返済をしていたので、返済実績が認められて融資の成功に繋がりました。

 

起業後の融資での注意点

起業後の融資で融資が受けられない方の特徴は下記の通りです。

①税金の滞納がある

②他行からの借り入れの返済遅延が数回ある

③他行からの借り入れをリスケしている

④代表者個人の信用情報がブラックである

 

特に①の税金の滞納についてはかなり厳しく見られます。

分納をしていれば大丈夫という担当もいますが、基本的に分納も未納になっていることは変わりないので審査は厳しくなります。

また、②の借り入れ遅延については事業承継の場合は先代の分も見られます。

事前に確認できる場合は確認をしてあらかじめ担当者に相談を持ち掛けた方が印象はよくなります。

 

まとめ

金融機関には、「なぜ借入が必要なのか」「借入資金を何に使うのか」を明確にして、その結果どのように事業に好影響が出るのか事業計画等を作成して説明できることが重要になってきます。

ご自身で作成するのが難しいとか時間がないという方は、資金調達の専門家(認定支援機関)にご相談してみてはいかがでしょうか。

 

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://support.so-labo.co.jp/

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