助成金の魅力は、返済不要の資金を得られることだけではありません。助成金をもらうために計画を立て、企業の体制を整え、実行することで企業力の向上が見込めます。
しかし、助成金の申請は一筋縄ではいきません。細かい規定や多数の提出書類、そして読み込む資料の多さで、多くの事業主は正直「助成金の申請、めんどくさい」と感じることでしょう。
今回の記事では、助成金申請代行サービスの費用の相場と社労士を選ぶポイントをお伝えします。
社労士は企業に何をしてくれるのか
助成金の中には、国だけでなく地方自治体で独自に支援を行っている場合があります。
【助成金の一例】
- 雇用調整助成金⇒雇用維持を図る場合の助成金
- 労働移動支援助成金⇒離職者を円滑にカムバックさせた事業者向けの助成金
- 特定求職者雇用開発助成金⇒新規採用を補助する助成金
- 障害者雇用安定助成金⇒障害者が職場で無理なく働けるよう支援する助成金
- 職場定着支援助成金⇒離職が繰り返される職場改善のための助成金
さらに〇〇コースというように目的別に細分化されている助成金もあります。
そこで、社会保険労務士(以下:社労士)は事業主にカウンセリングを行い、もらえる可能性がある助成金はどれか、助成金申請のためにどうすればいいのかを教えてくれます。
事業主が社労士に助成金の申請代行を依頼したいとなれば、社労士と契約を結び、社労士に助成金の手続きを進めてもらう流れとなります。
なお、「社労士って何?」「社労士に助成金申請を頼むメリットは?」という内容について知りたい人は「助成金申請は社労士に依頼しよう。社労士に依頼するメリット・デメリット!」で解説しているので、参考にしてみてください。
社労士による助成金申請代行にかかる費用
社労士に依頼して助成金を申請する場合には、費用がかかることがあります。最初の相談(診断)は無料で、社労士に依頼した際に着手金や成果報酬がかかります。
①着手金の相場は2万円から5万円
着手金の相場は2万円から5万円程度で、依頼してから1週間程度を目安に支払う必要があります。
着手金を無料にしている場合がありますが、その際には成功報酬が助成金額の25%から30%に設定されていることがあるため、注意が必要です。
②成功報酬の相場は助成金額の15%から20%
成功報酬とは、助成金の申請が通過して助成金が支給される場合に支払う費用です。成功報酬を助成金額の10%から30%程度にと設定している場合があります。
たとえば、1,000万円の助成金が支給されることになった場合、成功報酬が助成金額の10%となっていると、100万円を社労士に支払う計算になります。社労士事務所の中には、顧問契約といって1年契約で企業全体の人事や労務の管理を依頼することにより、成功報酬を割引していることがあります。
実際に支払うタイミングは、社労士事務所によって異なる場合があるため、事前に社労士に確認しておきましょう。
どんな社労士を選べばいいのか
①助成金申請の経験が豊富かどうか
助成金の申請代行の件数を確認しましょう。社労士事務所のWebサイトに実績が明記されていないのであれば、電話やメールフォームで問い合わせしてみましょう。社労士の中には、助成金を専門にしていない場合もあります。
②信頼できるかどうか
信頼できるか社労士を選びます。これは実際に会う、または電話で話をしないと分からないのですが、社労士事務所のWebサイトを見て、社労士の写真やプロフィールなどが掲載されていれば、判断材料になる場合があります。
助成金は準備から実際に支給されるまで、半年から1年以上かかることがあります。社労士とは長い付き合いとなるため、信頼できる社労士を選ぶ必要があります。
③費用に関する説明をしっかりとしてくれるか
助成金の申請代行を依頼するために、複数の社労士事務所から見積もりをとる場合があります。その際にもらった見積もりを見て、「え?この費用は何?」と感じたら質問しましょう。
助成金の申請費用については、社労士事務所で独自に設定することが可能です。そのため、総額で提示している場合もあれば、都度〇〇の費用、〇〇の費用という形で請求する場合もあります。
「この費用は何に対する費用ですか?」という質問にしっかりと説明をしてくれるのであれば、信頼できる社労士として判断してもよいでしょう。
なぜ社労士が助成金の申請代行をするようになったのか
社会保険労務士は、厚生労働省が管轄する国家資格者です。従業員の契約関係についての専門家なので、雇用関係や社会保険について精通しています。
助成金は雇用に関係する場合があるため、社労士が助成金のアドバイスや申請代行を行っています。
まとめ
助成金申請代行の費用相場は、初回の相談が無料、着手金は2万円から5万円、成功報酬が助成金額の15%から20%程度です。
助成金の申請経験が豊富な社労士、とくに費用や手続きについて明確に説明をしてくれる社労士を選ぶと良いでしょう。
【助成金と合わせて覚えておきたい知識】
助成金は、入金までに時間がかかる場合があります。
そのため、助成金が入金されるまでに、日本政策金融公庫(国金)から融資を受けることを検討する場合があります。
日本政策金融公庫の審査に関しては「国金で借りれない人とは?審査落ちしてしまう原因を徹底解説」で解説しているので、融資を受けることを検討している人は参考にしてみてください。
資金調達マニュアルについてもっと見る(一覧ページへ)>平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
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