結婚相談所の開業に向けて必要な準備を知りたい人もいますよね。結婚相談所の開業を考えていて、どうすれば儲かるか情報を集めている人もいるでしょう。
結婚相談所は初期費用をかけずに開業できますが、集客ができずに失敗してしまうケースがあります。
当記事では、結婚相談所を開業したときに失敗してしまう原因や必要な準備を解説します。結婚相談所に必要な開業資金についても解説していますので、参考にしてみてください。
結婚相談所は初期費用を抑えて開業できるビジネスモデル
結婚相談所は、初期費用を抑えて開業できるビジネスモデルです。結婚相談所を開業するにあたって設備投資をする必要がなく、一人でも始められるからです。
会員を集め、人と人をマッチングさせ、結婚に至ったときに報酬を得るのが結婚相談所を運営する際の主な流れです。結婚相談所における売上の内訳は次の通りです。
【結婚相談所における売上の内訳】
内訳 |
概要 |
目安金額 |
---|---|---|
入会金 |
結婚相談所に入会するためにかかる |
5~10万円 |
月会費 |
毎月の会費としてかかる |
5千円~1万円 |
お見合い料 |
会員が1回のお見合いを行う度にかかる |
5千円~1万円 |
成婚料 |
紹介した相手と結婚に至った場合にかかる |
20~30万円 |
他にも、婚活パーティーや婚活セミナーを開き、参加費を集めている結婚相談所もあります。
結婚相談所はパソコンやスマートフォンがあれば運営できるため、他の業種業態と比較すると、初期費用だけでなく運営費用もかからない傾向があります。
結婚相談所は手元に開業資金がなくても始めることができ、運営費用も抑えられると覚えておきましょう。
結婚相談所は副業でもできる
結婚相談所は副業でもできます。初期費用がかからないだけでなく、主な会員が会社員である場合はとくに夜や土日に活動することで対応できるためです。
副業であれば、実際にやってみてうまくいかなかった場合に事業の撤退もできます。うまくいけば、会員が増えたタイミングで本業にすることもできます。
今回が初めての起業である場合はとくに、副業として結婚相談所を始めることを検討してみましょう。
失敗してしまう結婚相談所は集客ができない
結婚相談所の開業後に失敗してしまう原因としては、主に集客ができないことが挙げられます。結婚相談所は会員を集めることで、売上につながるビジネスモデルだからです。
会員を結婚に導くと退会してしまうため、売上を上げるには継続的に集客しなければなりません。
結婚相談所における主な集客方法としては次の通りです。
- ホームページ
- 折込チラシ
- ポスティング
- フリーペーパーやポータルサイトへの掲載
- SNSやブログでの情報発信
結婚相談所を探している人は、入会金や月会費など一定の費用をかけるにあたって、どういったサービスを受けられるのかが気にする場合があります。
そのため、ホームページやSNSなどで料金体系だけでなく、自身の結婚相談所の特徴を発信するようにしましょう。
また、結婚相談所を探す場合は地域やエリアで探すケースがあることから、地域性も考慮して、ポスティングやフリーペーパーへの掲載も併せて検討するのが良いでしょう。
選ばれるためには他社との差別化が必要
お客さんから選ばれる結婚相談所になるためには、他社との差別化が必要です。開業予定の地域やエリアにすでにある結婚相談所にはないサービスを提供していないと集客するのが難しい傾向があるためです。
結婚相談所として選ばれるためには、他社にはない顧客ニーズを満たしたサービスを提供することが求められます。開業当初は実績を訴求することができないため、独自のサービスを打ち出す必要があります。
結婚相談所によって異なりますが、「定期的なカウンセリング」「プロフィール作成のサポート」「お見合いのセッティング」「相手とのやり取り」に加えて、「ファッションコーディネートやアプローチ方法のアドバイス」「交際後のフォロー」「模擬デート」「お見合いの同席」「成婚後のサポート」などを提供しています。
お客さんに会員になれば結婚につながりそうとイメージできるようなサービスを提供しなければ選ばれないため、競合となる結婚相談所のサービスを参考にして、自身の強みを活かしたサービスを検討してみましょう。
加盟する結婚相談所連盟を決める
結婚相談所の開業を決めたら、加盟する結婚相談所連盟を決めましょう。結婚相談所連盟によって、「加盟金」「登録者数」「男女比」「加盟相談所数」などが異なるためです。
結婚相談所連盟に加盟することで、連盟が保有している会員情報を利用することができるため、自身の会員と相性が良さそうな相手を見つけるのに役立ちます。
何かしら人脈やネットワークがあれば別ですが、一人では会員を集めるのに限界あるので、結婚相談所連盟を活用するのが良いです。
主な結婚相談所連盟として「日本結婚相談所連盟」「日本ブライダル連盟」「全国結婚相談事業者連盟」「日本仲人連盟」が挙げられますが、結婚相談所連盟同士でも提携しているところもあります。
サポート体制で選ぶ
加盟する結婚相談所連盟はサポート体制で選びましょう。結婚相談所連盟によって、受けられるサポートが異なるためです。
加盟相談所に向けて、結婚相談所を開業するための研修会を行ったり、運営や集客ノウハウに関するセミナーを行ったり、ツールを提供していたり、トラブルの対応をサポートしてくれたりします。
【結婚相談所連盟ごとの特徴】
連盟名 |
特徴 |
---|---|
日本結婚相談所連盟(IBJ) |
日本結婚相談所連盟のお見合いセッティングシステムは会員の入会やお見合い・交際フォローから他の相談所との連絡まで、相談所運営に関する業務を網羅していて、専用のスマートフォンアプリからも使える。 |
日本ブライダル連盟(BIU) |
開業後にぶつかる課題に対して解決できるように、1年間(毎月一回)の実践フォロー研修がある。 |
全国結婚相談事業者連盟(TMS) |
「営業場所」「サービス内容」「料金」を連盟の担当者が一緒に計画を立ててくれる。会員向け婚活パーティーや婚活力アップセミナーを各地域で定期的に開催している。 |
日本仲人連盟(NNR) |
創業45年以上のノウハウを活用して、クレーム対応までバックアップしてもらえる。 |
自身が不安に思っている点をフォローしてくれる連盟を選びましょう。
結婚相談所に必要な開業資金は200万円
結婚相談所の開業資金としては200万円程度が必要であり、内訳としては「結婚相談所連盟に加盟するための加盟金」「パソコン購入費用」「ホームページ制作費用」「広告宣伝費」が挙げられます。
【開業資金の目安金額】
開業資金の内訳 |
目安金額 |
---|---|
結婚相談所連盟への加盟金 |
50万円~100万円以上 |
パソコン購入費用 |
10~20万円 |
ホームページ制作費用 |
10万円以下~50万円以上 |
広告宣伝費用 |
5~20万円 |
すでに持っているパソコンを使用し、ホームページを使わず、SNSなどから集客する場合であれば、結婚相談所連盟への加盟金と広告宣伝費用だけで始めることもできます。
店舗を構える場合に必要な開業資金は500万円
結婚相談所を店舗や事務所を借りて開業する場合には、「物件取得費用」「内装工事費用」「什器費用」も必要となり、500万円程度かかる場合があります。店舗の場所や規模によって異なります。
店舗を持つことで、プライバシーに配慮したカウンセリングを行ったり、店舗内でお見合いの場を設けたりすることができるので、他社との差別化につながります。
しかし、結婚相談所は必ずしも店舗を構える必要はないため、開業当初より、見込み客がいる場合や従業員を雇用する場合に検討するのが良いでしょう。
結婚相談所を開業するにあたって必要な資格はない
結婚相談所を開業するために必要な資格はありません。
婚活アドバイザーや仲人士といった民間資格がありますが、開業するために必須ではなく、実務経験も必要ありません。
資格がいらない半面、「人間性」「コミュニケーション能力」「傾聴力」「礼儀作法」が求められ、会員に寄り添ったアドバイスをしなければ、トラブルや退会になりかねません。
自身の価値観を押し付けるのではなく、会員一人一人に対して寄り添うことを心掛けましょう。
管轄の税務署に開業届を提出する
個人事業主として開業する場合、管轄の税務署に開業届を提出しましょう。所得税法によって、開業届を提出する義務が定められているからです。
開業届のフォーマットは、国税庁の公式サイトからダウンロードできます。
また、管轄する税務署は国税庁の公式サイト「税務署の所在地などを知りたい方」で調べられるので、確認してみてください。
開業後に助成金や補助金の利用を検討する
結婚相談所の開業後に、助成金や補助金の利用を検討しましょう。助成金や補助金は、国や地方公共団体から返済不要なお金が支給される制度です。
助成金や補助金には、誰でも受け取れるわけでなく、要件を満たさなければなりません。さらに補助金においては審査に通らなければなりません。
また、開業時に助成金や補助金を利用することはできません。助成金や補助金は、原則として支払った費用が後払いで受け取れるという制度だからです。
しかし、助成金や補助金を活用することで、雇用促進や事業拡大につなげられる可能性があります。
個人事業主が使える助成金や補助金に関しては「開業した個人事業主でも申請可能な補助金と助成金」を参考にしてみてください。
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