JICC(個人信用情報機関)に開示請求する方法を紹介

JICC(個人信用情報機関)に開示請求する方法とは 更新日:2020.07.26 公開日:2020.07.10起業のための資金調達 – 起業前に実施しておくべき準備
JICC(個人信用情報機関)に開示請求する方法を紹介

信用情報に不安のある方は一度自分の信用情報を確認してみましょう

これから融資を受けたい、またはローンを組みたいと考えている方で、自分の信用情報に不安があるときには事前に信用情報機関に問い合わせるのが良いと思います。

そこで、今回は信用情報機関のひとつであるJICCの開示方法を説明します。

JICCとは株式会社信用情報機構であり、信用情報の収集・登録・管理・提供並びに交流に関する事業を行っています。

1.JICCの開示方法は3つ(スマートフォン、郵送、窓口)

JICCにおいて、「スマートフォンによる開示手続き」、「郵送による開示手続き」、「窓口による開示手続き」の3つから、自身の信用情報を開示できます。

それぞれの開示方法を詳しく説明していきますので、自分に合った開示方法を選びましょう。 

2.JICCを開示することでどのような情報が確認できるのか

JICCの加盟会員である消費者金融会社やクレジット会社、金融機関等におけるローンやクレジットの契約内容や返済状況などに関する情報が確認できます。

また、JICCが独自に収集した情報(本人申告コメント情報)も確認できます。

本人申告コメント登録とは、お客さまご本人からの申告内容を「本人申告コメント情報」としてJICCが保有する信用情報に登録することです。

登録できるコメントは以下の内容です。

  • 運転免許証や健康保険証など、本人確認書類の紛失・盗難にあった場合のコメント
  • 名義を第三者に悪用される可能性がある場合のコメント
  • 同姓同名の別人がいる場合のコメント
  • 保証人となることを拒否する場合のコメント

 3.スマートフォンによる開示手続き

(1)専用のアプリをダウンロード

まずスマートフォンから専用アプリをダウンロードします。

対応機種は下記となります。

  • iOS9~13
  • Android5.0~

※スマートフォンでアクセスしてください。

スマートフォンによる開示申込手続き

(2)利用規約を確認

アプリを起動し、利用規約を確認します。

(3)パスワードの発行

アプリ内からメールアドレスを送信すると、JICCからパスワードがメールで送られてきます。

(4)パスワードの入力

メール受信後1時間以内に、受信したパスワードを「パスワード入力」画面に入力し、必要事項の入力をします。

(5)申し込み内容の入力

氏名、生年月日、住所、電話番号等を入力します。

(6)本人確認書類の撮影と送信

運転免許証等の本人確認書類を撮影後、画像データを送信します。

(7)手数料の支払い方法を選択

クレジットカード、コンビニ払いなどから都合の良い支払方法を選択します。

選択できる支払方法は下記の4つから選べます。

  • クレジットカード(1回払いのみ)
  • コンビニエンスストア
  • 金融機関(銀行、信用金庫等)のATM
  • オンラインバンキング

(8)申し込み内容の確認・開示結果の郵送

決済手続きが完了後、JICCにて申込内容の確認が行われ、申込人本人の現住所へ開示結果が簡易書留(親展)・転送不要で郵送されます。

スマートフォンでの開示手続きはサービス受付時間が24時間365日(メンテナンス時間帯を除く)となっており、問い合わせやすくなっています。

 4.郵送による開示手続き※2021年8月現在郵送による手続きは実施しておりません

(1)信用情報開示申込書の準備

「開示申込書作成フォーム」で必要事項を入力して印刷します。

開示申込書作成フォーム

(2)手数料の準備

定額小為替証書1,000円(税込)を準備します。

定額小為替証書はゆうちょ銀行で発行しています。もしくはクレジットカード(ご本人様名義)での支払いも可能です。

クレジットカードの支払いを選択する場合には、「クレジットカードでの開示等手数料お支払い票」を記入します。

定額小為替(ゆうちょ銀行)

(3)本人確認書類等の必要書類の準備

本人確認書類等の必要書類を準備しますが、個人と法人、また代理人で準備する書類が異なりますので、ご注意ください。 

○個人(申込人本人)

下記本人確認書類を準備します。

  • 運転免許証または運転経歴証明書

裏面に記載がある場合は両面コピー

  • パスポート

写真掲載のページ及び住所記載のページをコピー

※2020年2⽉4⽇以降に申請された新型の2020年旅券(パスポート)の場合、申込書に記⼊した現住所が確認できる本⼈確認書類が別途必要となります。

  • 写真付住民基本台帳カード

裏面に記載がある場合は両面コピー

  • マイナンバーカード(個人番号カード)

表面のみコピー

※通知カードは本人確認書類として利用できません。

  • 在留カードまたは特別永住者証明書

裏面に記載がある場合は両面コピー

  • 各種障がい者手帳

氏名・生年月日・住所欄をコピー

 

上記がない場合、下記から2点同封する必要があります。

  • 各種保険証

氏名・生年月日・住所欄をコピー

  • 各種年金手帳

氏名・生年月日・住所欄をコピー

  • 住民票(発行日から3ヵ月以内)

原本またはコピー(本籍地・個人番号の記載がないもの)

  • 印鑑登録証明書(発行日から3ヵ月以内)

原本またはコピー

  • 戸籍謄本または戸籍抄本(発行日から3ヵ月以内)

原本またはコピー

 ○個人(任意代理人)

信用情報開示申込書(任意代理人様用)、本人確認書類(開示対象者と任意代理人)、JICC指定の委任状、印鑑証明書(開示対象者)を準備します。

委任状は開示対象者が直筆で記載し、実印を押印します。

印鑑証明書は発行日から3ヵ月以内の原本またはコピーが必要となります。 

○個人(法定代理人)

信用情報開示申込書(法定代理人様用)、本人確認書類(法定代理人)、法定代理人であることが確認できる書類(裁判所の決定通知など)を準備します。

○個人(亡くなられた方の開示手続き)

信用情報開示申込書(ご本人が亡くなられている場合)、本人確認書類(手続きされる方)、親族であることが分かる戸籍謄本、亡くなられた方の戸籍(除籍)謄本を準備します。

戸籍謄本は発行日から3ヵ月以内の原本またはコピーを準備します。 

○法人(代表者本人)

BL(法人)信用情報開示申込書、会社登記簿謄本または法人代表者証明書(代表者事項証明書)、本人確認書類を準備します。

会社登記簿謄本または法人代表者証明書(代表者事項証明書)は発行日から3ヵ月以内の原本またはコピーを準備します。

○法人(法定代理人)

BL(法人代理人様用)信用情報開示申込書、会社登記簿謄本または法人代表者証明書(代表者事項証明書)、JICC指定の委任状、法人の印鑑登録証明書、法人代理人の本人確認書類を準備します。

会社登記簿謄本または法人代表者証明書(代表者事項証明書)は発行日から3ヵ月以内の原本またはコピーを準備します。

印鑑証明書は発行日から3ヵ月以内の原本またはコピーが必要となります。

(4)申込書類をJICCへ送付

信用情報開示申込書、手数料、本人確認書類を下記送付先まで送付します。

〒530-0003

大阪府大阪市北区堂島1-5-30

堂島プラザビル6階

株式会社日本信用情報機構 開示窓口宛

 申込書類を送付してから開示結果の到着まで1週間から10日程度かかるようです。

  • 窓口による開示手続き
  • 受付窓口の場所を確認

JICCには東京開示センターと大阪開示センターの2箇所で開示受付をしています。

下記がそれぞれの住所となります。

東京開示センター

〒110-0014

東京都台東区北上野1-10-14 住友不動産上野ビル5号館9階

 

大阪開示センター

〒530-0003

大阪府大阪市北区堂島1-5-30 堂島プラザビル6階

(2)手数料の準備

現金500円(税込)を準備してください。 

※任意代理人の方が開示手続きされる場合には、開示結果をその場で受け取れず、郵送のため、1氏名ごとに現金1,000円(税込)が必要になります。

(3)本人確認書類等の必要書類の準備

本人確認書類等の必要書類を準備しますが、個人と法人、また代理人で準備する書類が異なりますので、ご注意ください。

○個人(申込人本人)

下記本人確認書類を準備します。

  • 運転免許証または運転経歴証明書
  • パスポート
  • 写真付住民基本台帳カード
  • マイナンバーカード(個人番号カード)※通知カードは本人確認書類として利用できません。
  • 在留カードまたは特別永住者証明書
  • 各種障がい者手帳

上記がない場合、下記から2点用意します。

  • 各種保険証
  • 各種年金手帳
  • 住民票(発行日から3ヵ月以内)
  • 印鑑登録証明書(発行日から3ヵ月以内)
  • 戸籍謄本または戸籍抄本(発行日から3ヵ月以内)

○個人(任意代理人)

信用情報開示申込書(代理人様用)、本人確認書類(開示対象者と任意代理人)、JICC指定の委任状、印鑑証明書(開示対象者)を準備します。

  • 信用情報開示申込書(代理人様用)

窓口に備え付けており、その場で記入します。

委任状

印鑑証明書は発行日から3ヵ月以内の原本またはコピーが必要となります。

○個人(法定代理人)

信用情報開示申込書(代理人様用)、本人確認書類(法定代理人)、法定代理人であることが確認できる書類(裁判所の決定通知など)を準備します

  • 信用情報開示申込書(代理人様用)

窓口に備え付けており、その場で記入します。

○個人(亡くなられた方の開示手続き)

信用情報開示申込書(ご本人が亡くなられている場合)、本人確認書類(手続きされる方)、親族であることが分かる戸籍謄本、亡くなられた方の戸籍(除籍)謄本を準備します。 

  • 信用情報開示申込書(ご本人が亡くなられている場合)

窓口に備え付けており、その場で記入します。

戸籍謄本は発行日から3ヵ月以内の原本またはコピーを準備します。

○法人(代表者本人)

BL(法人)信用情報開示申込書、会社登記簿謄本または法人代表者証明書(代表者事項証明書)、本人確認書類を準備します。

  • BL(法人)信用情報開示申込書

窓口に備え付けており、その場で記入します。

会社登記簿謄本または法人代表者証明書(代表者事項証明書)は発行日から3ヵ月以内の原本またはコピーを準備します。

○法人(法定代理人)

BL(法人)信用情報開示申込書、会社登記簿謄本または法人代表者証明書(代表者事項証明書)、JICC指定の委任状、法人の印鑑登録証明書、法人代理人の本人確認書類を準備します。

  • BL(法人)信用情報開示申込書

窓口に備え付けており、その場で記入します。

会社登記簿謄本または法人代表者証明書(代表者事項証明書)は発行日から3ヵ月以内の原本またはコピーを準備します。

委任状

印鑑証明書は発行日から3ヵ月以内の原本またはコピーが必要となります。

(4)受付窓口へ来社

書類が準備できたら、開示センターへ手続きをしに行きます。

開示センターの受付時間は月曜日~金曜日(祝日・年末年始を除く)の10:00~16:00です。

来社後、窓口にて「信用情報開示申込書」を記入します。

手続きが完了すると、その場で開示結果を受け取ることができます。

 2020年6月26日現在、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、開示サービスを一部休止していますので、ご注意ください。

詳細はJICC公式サイトをご確認ください。

6.海外に住んでいても開示することができるのか

開示手続きの条件に合わない場合があるとのことなので、お問い合わせフォームから問い合わせするようになっています。

お問い合わせフォーム

7.英語版の開示書はあるのか

登録情報は全て日本語のため、英語による開示書は作成していません。

8.開示申し込みをして、手数料支払完了後にキャンセルはできるのか

手数料支払完了後のキャンセルは受け付けていません。

9.情報開示を申し込んだ事実をJICCの加盟会員に知られてしまうのか

開示した事実を加盟会員が知ることはないので、ご安心ください。

まとめ

JICCでは各種ローンやクレジットの契約内容や返済状況などに関する情報を管理しています。

自分の信用情報を確認するには、スマートフォンでの開示や郵送開示、窓口開示など3つの方法があります。自身の都合が良い開示方法を選び、信用情報を確認しましょう。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
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