創業融資を税理士に頼むのはなぜ?報酬の平均と成功報酬について

創業融資を税理士に頼むのはなぜ?報酬の平均と成功報酬について 起業のための資金調達 – 日本政策金融公庫からの融資
創業融資は自分ひとりで申し込む方法以外に、税理士に頼むという方法があります。

創業融資とは、これから始めるビジネスのために「利息付きで何百万円もの事業資金」を金融機関から借りることを言います。

創業融資では200~1,000万円ほどの高額な資金を借りるため、クレジットカードを作る時のように審査は簡単ではありません。事業の売上見込みなどを記載した「創業計画書」という書類を、金融機関に提出しなければいけません。

自分で「創業計画書」をつくって金融機関に創業融資を申し込む方もいますが、中には創業計画書の作成などを税理士に依頼し、スピーディに資金調達される方もいらっしゃいます。この記事では、創業融資を税理士に頼む理由と料金についてくわしくお伝えします。

1. 税理士が創業融資でわたしたちにしてくれる事とは

創業融資を税理士に依頼すると、その専門知識を活かして、さまざまなことをしてくれます。税理士が創業融資であなたにしてくれることを大きく2つに分けると、「無料でしてくれること」と「有料でしてくれること」の2種類となります。

①無料でしてくれること

創業融資の支援をしている税理士は、多くの場合、電話やメールでの無料相談を受け付けています。当サイトを運営している株式会社SoLabo(読み方:ソラボ)も電話・メールでの無料相談を受け付けています。ご参考までに当社がネット上で出している無料相談のWebページは、以下となります。

 株式会社SoLabo|日本政策金融公庫で融資を | 受けるために必要な38のノウハウ‎

あなたが税理士の作成したWebページをみて、「よし!とりあえず話をしてみよう」という気になったら、まずは電話かメールをしてみましょう。

 株式会社SoLaboの場合、無料相談では融資の専門家があなたへだいたい以下のような内容をご質問しています。 

・いつ頃、どこで、どのような業種で開業予定ですか?

・融資希望額はどれぐらいですか?

・開業予定の業種でのご経験は、どのぐらいありますか?

・自己資金はどれぐらい貯められていますか?

・今現在、他社からの借り入れはどれぐらいありますか?

 これらの質問に答えていただき、簡単に融資サポートサービスの内容について説明をするまでで、5分~10分ほどの時間です。しかし、無料相談では逆に融資希望者の方より以下のような内容のご質問もいただきます。

  • 創業融資を受けたいのですが、通りますか?
  • 3週間後にお金が必要なのですが、間に合いますか?
  • 今やっている仕事と別の内容で起業したいのですが、融資は受けられますか?
  • 自己資金が全然ないのですが、融資は通りますか?

 などなど。

 中には、「いま、外国に住んでいるんだけど」や「一度、日本政策金融公庫の審査に落ちちゃったんだけど」など、込み入った話となるケースも多いです。当社の融資担当者とのお電話は、1回30分以上になることも稀ではありません。

けれども、「融資について正しい理解をしてほしい」「少しでも起業するみなさんのちからになりたい」という想いから、創業支援をしている税理士たちの多くはここまでの内容を無料で行っています。(㈱SoLaboの場合、フリーダイヤルなので電話代もかかりません♪→宣伝)

 但し、無料相談の守備範囲については、創業支援を行っている税理士事務所や会社の方針によってさまざまです。2回目の電話からは「30分5千円です」と料金をとる事務所もありますし、疑問が解決するまでとことん付き合ってくれる創業サポート会社もあります。

 ②有料でしてくれること

では、ここからは無料ではなく「有料」で税理士が行ってくれる創業融資のサービス内容について、ご説明しましょう。 

(1)金融機関や日本政策金融公庫の支店の選択

ご存知かもしれませんが、創業融資を行っているのは日本国内において、日本政策金融公庫の1社のみではありません。他にも、地方銀行や信用公庫などいくつかの選択肢があります。

融資に詳しい専門家であれば、あなたが創業融資を受けたいと相談した際に「〇〇か××か△△の金融機関がありますよ!」という選択肢を出してくれるはずです。

 わかりやすくご説明すると、例えばあなたがある料理研究家に「卵料理って、どんなのがありますか?」と質問したとき、スゴイ料理研究家であればあるほど「オムレツ、オムライス、卵焼き、ベーコンエッグ、卵豆腐、エッグベネディクト、キッシュ、、、」と多くの選択肢を出してくるはずです。

創業支援をしている税理士の場合も同じです。あなたから融資の希望額や事業内容をお聞きした上で、「あなたであれば、日本政策金融公庫の融資に通ることでしょう」「あなたであれば、日本政策金融公庫ではムリだけど、当社と連携している地銀の融資なら通るかもしれません」などの選択肢を出せます。 

実際、当社では融資担当者が融資希望者の方とヒアリングをしたあとで、日本政策金融公庫のどこの支店のどの担当者にアサイン(融資申込みを依頼する)かを決めていきます。この作業をすることにより、より現実的な融資の手続きが可能になり、あなたの融資成功率は上がっていきます。

これができるのは、創業融資のサポート経験が多く、日頃から金融機関と密につながっている融資担当者だけです。 

(2)創業計画書の作成

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創業計画書とは、あなたの行う事業の内容やあなたのこれまでの経験、仕入れ先や取引企業、従業員の有無、借金の有無、収益がどれぐらい上がるのかの見込み、を文章や数字で記入する書類です。わずかA3サイズ用紙一枚の書類ですが、これは日本政策金融公庫があなたへ融資をするかどうかを見極める際のとても重要な書類です。

 税理士という士業は中小企業の女房役で、多くの企業の資金繰りを見ています。また、最新の税法にも詳しく、損益計算書や貸借対照表といった決算書の作成ができるスペシャリストです。そのため、税理士にとって創業計画書を作成するのは、得意中の得意なのです。(税理士だけでなく、公認会計士も得意です)

ちなみに、創業計画書のフォーマットは以下のURLよりダウンロードできます。日本政策金融公庫のサイトで上から3つ目の「創業計画書」の右側にあるPDFまたはExcelという文字をクリックしましょう。創業計画書のフォーマットはあなたのパソコンへダウンロードされます。

日本政策金融公庫|各書式ダウンロード|国民生活事業 

(3)融資希望者が申告している内容の確認、変更の依頼

融資希望者は税理士よりも融資に詳しい人は少ないので、融資希望額などについて正直に思ったままを記載することがほとんどです。

けれども、融資を通す上では「正直に何でも記入すれば通る」というほど、融資は単純なものでじゃありません。 

例えば、融資希望額が800万円だったとしましょう。Aさんは借入申込書に「800万円」と記入し、その根拠として800万円分の設備の見積を税理士に提出しました。

けれども、それを見た税理士よりこんな質問が来ました。

「Aさん。この見積、相見積もり取りました?」 

日本政策金融公庫の融資では、市場相場より高額な見積の場合、「相見積を取ったか?」と確認されることもあります。

Aさんの場合、別の業者では同じ内容で650万円の見積を出したため、融資希望額を650万円へ減額。みごと、融資に通りました。 

(4)その他の書類の作成

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創業融資で提出しなければいけない書類には、他にも以下のような書類があります。

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「えっ!この書類だったら、ただ用意するだけだよね?」と楽勝に感じる方もいることでしょう。もちろん、これらの書類はあなたが頭を悩ませて作成するものではありません。但し、以下の書類はどうでしょうか。

  • 企業概要書→創業後1年経過している事業主が提出する書類
  • 損益計算書→提出した方が融資の成功率が上がる書類

 税理士に創業支援を依頼すれば、企業概要書や損益計算書の作成も依頼ができます。創業融資であなたが動く時間が短縮され、余った時間は事業を成功させるための時間に充てることができます。

 2.創業融資を税理士に頼むのはなぜ? 

創業融資のサポートをしているのは、税理士だけでなく公認会計士や弁護士などの士業の方もいらっしゃいます。創業融資について調べていると、税理士が作成したWebページが目立つため、必然的に「創業融資のサポートをしている人=税理士」というイメージがついているのかもしれません。

 創業融資を税理士または公認会計士などに依頼するメリットは、以下の5点です。

  • ①わからないことを何でも質問できる
  • ②創業計画書・企業概要書など融資に必要な書類を作成してくれる
  • ③自分では気づかない点について指摘してくれ、融資が通るように「やるべきこと」を指示してくれる
  • ④自分の代わりに、日本政策金融公庫の担当者の選択・電話連絡や書類の送付・面談日程の調整をしてくれる
  • ⑤日本政策金融公庫の面談に同席してくれるから、緊張が和らぐ 

最後の5番目ですが、最近では「個人情報保護」の観点から融資サポート担当者が面談へ同席できないケースもあります。また、面談への同席をしない主義の税理士もいます。 

3.良い税理士を探すコツ

①創業融資の経験が豊富である

税理士のすべてが「融資」について実践力があるわけではありません。試験に受かっただけの税理士もいますし、融資は専門外で、税務署への申告や記帳代行をメインで行っている税理士さんもいらっしゃいます。

 けれども近年、日本政府が欧米よりも格段に低い日本の起業率を危惧し、起業に対する支援を増やしていることもあり、税理士の融資仲介業務(融資コンサルタント)も増えています。以下は、日本と他国の起業率を比べたグラフです。日本の起業率がダントツで低いのがお分かり頂けると思います。

【日本・アメリカ・イギリス・ドイツ・フランスの起業率の推移】

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【引用・中小企業庁公式ホームページ

 優良な融資コンサルタントである税理士かどうかを計る一つの目安は、融資実行数です。1か月に何件の融資を実行しているのか、過去に何件の融資の手伝いをしているのか。実行数の多い税理士であれば、それだけ融資仲介についてのノウハウの蓄積もあるからです。

②料金体系が明確である

 融資コンサルタントを営む税理士の4つのWebサイトの報酬を、以下の通りまとめてみました。税理士の報酬とは、主にあなたへの創業計画書の作成やあなたと金融機関への連絡という作業への対価となっています。 

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上記は創業融資、というキーワードでネット検索して見つけた4つの創業融資コンサルタント会社または税理士事務所です。多くは融資額×〇%という料金形態で報酬額を決めています。そのため、単純に考えるとパーセンテイジの低いところが報酬は低いと考えることもできます。(当サイトを運営している㈱SoLaboの報酬は上記のB社です。)

上記で注意すべき点は〇%「以上」、と記載されている場合です。以上、と書いてあるということは、あなたの場合の手数料は何%なのかははっきりしていないということです。問合せの際、〇%から〇%なのか、自分の場合は〇%になるのか、と詳細をつめておいた方があとからトラブルになりません。

③認定支援機関の許認可を取得している

認定支援機関とは、日本政府(経済産業省)が認めた機関のことを言います。具体的には、一部の商工会や商工会議所、金融機関、時恵利氏、公認会計士、弁護士などが認定されています。認定支援機関として認められるためには、経済産業省に対して専門知識や実務経験があることを証明する必要があります。お金や時間がかかります。

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 【引用:ミラサポ|認定支援機関 早わかりガイド】

難しい話をすると、認定支援機関という制度がある理由は平成24年8月の「中小企業経営力強化支援法」が背景にあります。日本政府には「国内の融資をもっと活発化させて、中小企業にもっと頑張ってもらって経済を活発化させたい!」という狙いがありますが、事業主の多くは融資のための書類作成などが苦手で知識不足です。そこで、今いる税理士や公認会計士を活用し、「認定支援機関」という許認可を与えることにより、税理士も利益が得られる、融資希望者も融資が通りやすくなる、というWIN-WINの図式が出来上がるのです。

 ④あなたの事業のことを真剣に考えてくれる

創業支援のサポートは、あなたと税理士(創業サポート)との信頼関係で成り立っています。あなたは創業サポートを利用するのであれば、最初に「じぶんの事業」や「借金のこと」など、他人に聞かれたくない話をしなくてはいけません。

しかし、その話を税理士が聞かないと、融資を通すかめの戦略を立てることは不可能です。

 また、税理士の方でもあなたの今後のことを真剣に考え、「今だけ良ければいい」アドバイスはするべきではありません。良い税理士であれば、遠回りな方法でもあなたのことを考え、「事業経験を積んで、来年の春に融資に申し込んだ方がいい」などのアドバイスをすることがあります。

当サイトを運営する㈱SoLaboでも、会社のホームページで認定支援機関について以下のように説明ページを設けています。

認定支援機関を経由するとトクをする!融資を受けるなら認定支援機関に相談を!! 

3.税理士に依頼する場合の報酬と審査通過率

①報酬の相場

融資サポートを単発の仕事とするタイプの税理士と、融資サポートをきっかけに顧問契約に結びつけるタイプの税理士がいます。

融資サポートを単発で行うタイプの税理士であれば、融資サポートサービスの報酬の相場は融資額の2~4%です。(600万円の融資を受けた場合、税理士に払う報酬は12~24万円) 

融資サポートが単発(顧問契約なし)

顧問契約を前提とした融資サポート

融資額の2~4%

融資額の2% +

顧問契約(月額5千円~3万円)

 税理士と長期の契約をする予定があるのであれば、顧問契約を前提とした税理士の方が報酬は安価です。けれども、顧問契約を不要とするのであれば、単発で融資サポートをしている税理士の方が、支払う総額は安くなります。 

②成功報酬と非成功報酬の違い

融資コンサルタントのWebサイトではよく、「安心の成功報酬!」などと書かれている場合があります。この意味ですが、「あなたが融資を申し込んで融資に落ちた場合は1円も報酬を頂きませんよ」、という意味になります。

これに対して、成功報酬ではない税理士の場合は、融資が成功してもしなくても融資希望者は税理士に対して報酬を支払わなくてはいけません。ただでさえ開業時は資金が必要ですので、どちらかと言えば成功報酬の方が融資希望者にとってはリスクが低いと言えるでしょう。 

③報酬を支払うタイミング

当サイトを運営している㈱SoLaboの場合は、日本政策金融公庫などの金融機関からあなたのもとへ融資が下りてからのご請求となります。 

その他の会社の場合でも、成功報酬の場合は融資実行が決定してからの支払いとなります。

けれども、成功報酬以外の報酬形態の場合、融資実行前に税理士へ報酬を支払う可能性があります。

どのタイミングで報酬を支払うことになるのか、最初の無料相談の時点で税理士へ確認しておいた方がよいでしょう。 

④審査通過率について

融資サポートを実践する税理士は、あなたの融資が通ることにより自分が得る利益は高くなりますので、真剣に実務を行います。また、これまでの融資サポートによる経験をもって書類作成などを行いますので、ひとりで融資を申し込むよりは成功率は高くなることでしょう。(融資経験の豊富な税理士の場合) 

成功報酬の融資コンサルタントほど、融資通過率は当たり前ですが高くなります。税理士のサイトによっては、「審査成功率99.8%!」と驚きの成功率を掲げるものもあります。

このカラクリですが、税理士は「融資に必ず落ちる」とわかっている方の書類作成はしないからです。そのため、無料相談をしてそのまま先に融資サポートへ進むのであれば、多くの場合に融資に通る可能性があります。(もちろん、100%ではありません)

 まとめ

 創業融資を税理士に頼む理由は、創業計画書の作成が税理士は得意で、中小企業の資金繰りに詳しいからという理由があります。

また、日本政府(経済産業省)の方でも起業率を高くすべく、一定の専門性と実務を兼ね備える税理士や公認会計士たちをもっと活用したいという意図もあるのです。

 

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
【プロフィール】
平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上

【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
inQup     » https://inqup.com/

【 動画で確認! 】株式会社SoLabo代表 田原がチバテレビに出演しました。