当座貸越とは?特徴・審査・金利・契約期間・返済期間について

当座貸越とは?特徴・審査・金利・契約期間・返済期間について 起業のための資金調達 – 銀行/信用金庫からの融資
当座貸越とは?特徴・審査・金利・契約期間・返済期間について

当座貸越ってどんな融資方法なの?

資金調達を検討する際、どのような融資方法があるのか、自分にはどの融資が合っているのか悩んでいる経営者の方もいらっしゃるでしょう。 今回は、融資方法のひとつである当座貸越について紹介したいと思います。

1.当座貸越とは

一定の限度額(極度額)までは自由に借りたり、返したりすることができる融資方法のことです。一般に「当座貸越」といった場合には、企業等の法人(事業主)向けの当座貸越を指すことが多いですが、総合口座の当座貸越もあります。 

総合口座とは?

総合口座とは普通預金と定期預金を一冊の通帳で管理できる口座のことです。

まずは個人向け(事業用以外)の当座貸越について解説していきます。 

(1)総合口座の当座貸越とは

総合口座の当座貸越とは総合口座定期預金を担保として、自動融資的に借入できる機能です。

預金口座に残高がなければ、クレジットカードや公共料金などの引き落としはされず、延滞扱いになります。

しかし当座貸越の機能をつけておくことで、残高不足で引き落としができないという事態を防ぐことができるという特徴があります。預金残高がマイナスで表示されるので、マイナスになっていると総合口座の当座貸越を利用していることになります。

 

例で説明します。

普通預金の残高10万円だった場合、もし当座貸越契約をしていなければ、10万円以上の引き落としをすることができません。万が一15万円のクレジットカードの引き落としがされた場合には、自動引き落としができず、延滞扱いになってしまいます。 

総合口座に定期預金があれば、延滞扱いにならずに、不足分の5万円を引き落とししてくれます。総合口座の当座貸越により普通預金はマイナス5万円となり、信用情報は傷がつきません。 

(2)借入限度額

担保となる定期預金の合計額の90%で設定されます。

(3)利率

担保となる定期預金の約定利率に年0.5%を上乗せした利率であったり、金融機関により個別で設定されています。

通常のカードローンなどと比較すると、かなり低く設定されていますので、定期預金を解約したくないけど、資金が必要なときには便利に使える方法といえます。

(4)返済方法

返済用の口座は必要なく、預金口座に入金すれば自動的に返済されるようになっています。

 2.当座貸越の特徴

続いて、企業等の法人(事業主)向けの当座貸越の特徴について説明していきます。

通常融資を受けたいと思った際には金融機関に申し込みを行い、審査、その後融資実行という流れですが、当座貸越についてはまず当座貸越契約を結ぶことで、その後はいつでも融資を受けることができます。そのため、不要なときは利用しないということもでき、もちろん利用しなければ利息もかかりません。

急な資金需要がある際には、すぐに利用することができ、便利な融資方法であるといえます。

しかし、この当座貸越契約を結ぶことは業績が良い企業でないと、かなり難しくなっています。理由は次の章で改めて説明しますので、ご覧ください。

 

また、当座貸越には2種類あります。

(1)専用当座貸越とは

ひとつは専用当座貸越です。専用当座貸越とは、金融機関が限度額(極度額)を設定し、その範囲内で繰り返し借入や返済をすることができる契約のことです。

これは金融機関と交わした当座貸越契約証書に基づいて「当座貸越勘定(融資専用口座)」を設定し、ここから支払伝票やキャッシュカードにより融資を受けることができます。

【例】

預金口座とは別に融資専用の口座を作成する。カードローンに近いイメージ。

極度額500万円とすると、極度範囲内の金額を借入できる。

 (2)一般当座貸越とは

もうひとつが一般当座貸越です。一般当座貸越は、当座預金取引先が当座預金の残高が不足した場合に自動的に貸越となる契約のことで、当座預金と連動しており、当座預金の残高が不足した場合、自動的に貸越となります。

【例】

持っている当座預金と連動させる。総合口座の当座貸越に近いイメージ。

極度額500万円。当座預金の残高200万円。支払手形500万円。

300万円が自動的に貸越になる。

3.当座貸越の審査

限度額(極度額)があるとはいえ、自由に借入・返済ができる融資方法なので、金融機関にとっては貸し倒れのリスクが高い融資となります。そのため、一般的には審査基準が厳しい傾向があります。

金融機関によりますが、業歴が3年以上で、与信取引が半年以上必要などの要件があるようです。 

4.当座貸越の金利

前述したように貸し倒れのリスクが高い融資となりますので、金融機関にはよりますが、一般的には高めに設定される場合が多いようです。

5.当座貸越の契約期間

通常1年間の契約となり、契約期限が到来した際には、金融機関で継続の審査が行われます。

審査によっては限度額(極度額)が下がる場合があったり、継続が難しいと判断される場合もあり、その時点での残高を一括返済するか、約定返済する契約を結ぶことになります。

 6.当座貸越の返済方法

毎月指定日に前1ヶ月分を指定預金口座から支払う場合や、年2回の金融機関の決算時に、半年分の利息が口座から引かれる場合があります。

 7.信用保証協会の当座貸越根保証制度

信用保証協会に当座貸越の保証制度があります。東京保証協会の場合には5つ用意されています。

各信用保証協会によって要件などが多少異なることもあるようです。

また金融機関を通じての申し込みとなりますので、利用を検討されている方はまず取引金融機関に問い合わせをしましょう。

東京保証協会HP 

まとめ

以上が当座貸越とはどういう融資方法であるかの説明となります。

証書貸付とは異なり、毎月指定日に返済する必要がないため、ずっと借りたままにする(融資を受け続ける)ことができます。そのため、融資を受けているという感覚が薄れてしまうことがあると思いますので、資金に余裕があるうちに返済を行い、必要なときに備えて極度枠を空けておくのが良いでしょう。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
【プロフィール】
平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上

【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
inQup     » https://inqup.com/

【 動画で確認! 】株式会社SoLabo代表 田原がチバテレビに出演しました。