広告代理店起業で500万円の融資に成功した体験事例

【起業前の融資】広告代理店で500万円借りることができた事例 更新日:2018.05.17 公開日:2018.05.17起業のための資金調達 – IT(WEB・アプリ・ゲーム・情報処理・システム開発)
日本政策金融公庫 広告代理店 融資

独立開業のために500万円の資金調達に成功!

Iさんは上場企業のグループ会社で代表取締役をしており、今回そこから独立して、リスティング広告を始めとしたインターネット広告の運用代行をしたいということで、運転資金として500万の融資を希望され、見事に500万の借入ができました。

今回のポイントは日本政策金融公庫の担当者に事業の理解をしてもらえたことと、売上の根拠をしっかりと示すことができたことにより融資が成功しました。まずリスティング広告の運用代行について説明します。

リスティング広告とはGoogleやYahoo!の検索エンジンでキーワードを検索したときに、そのキーワードに応じて検索結果のページに表示される広告のことです。

このリスティング広告は運用型広告と言われ、日々の調整により効率を上げていく広告であり、Iさんはその運用の代行を行う事業を始めるということでした。

契約形態によってですが、GoogleやYahoo!に対して支払う広告費を立て替える場合があります。

しかし広告費を立て替える場合、その案件の広告費が大きければ大きい程、入金が遅れたりすると資金ショートする可能性があります。

そのため、資金的な余裕が欲しいということで、日本政策金融公庫から運転資金を借入したいということでした。

 

※参考:リスティング広告(Google)

リスティング広告

 

 

 事業に対する理解をしてもらおう

皆さんの中にも上記が広告だとは気付かず、リスティング広告の存在自体を知らない方が多くいます。

日本政策金融公庫の担当者も例に漏れず、その事業を知らないという場合もありえます。

飲食店や美容室などはどの担当者も多くの案件を対応していますが、今回のリスティング広告のような広告代理店に対しては対応したことがない担当者もいます。

東京を始めとした大都市では多くの業種を担当する機会がありますが、地方ですと業種によっては担当したことがなく、その業種に対して担当者もその上司も理解できていない場合があります。

そこで、ニッチな業種は特にどういった事業なのかを担当者にしっかり理解してもらう必要があります。

担当者がその事業を理解していない、または間違った解釈をしていた場合、上司に適切に案件を説明できず、結果として審査に影響します。

そのため、どういった事業であり、こういった費用が発生し、それにかかる資金を運転資金として借りたいといったように明確にすることが大切です。

今回、実際にパソコンで操作をしながら、リスティング広告とはどのような広告であるのか説明します。クリック毎に課金されるなどの基礎的をはじめ、運用代行の料金体系(広告費の20%の手数料だけを請求する場合とGoogleやYahooなどの媒体へ支払う費用も合わせて請求する場合)に関しても、営業時に使用している提案資料やリスティング広告の管理画面も使い、丁寧に説明しました。

また運転資金の根拠として、Iさんが作成しているレポートを使い、クリックの単価から、全体の広告費用がどれかくらい必要になるかという説明もしました。

 

経験と売上の根拠を示そう

創業時に重要視されている自己資金ですが、Iさんの場合通帳で確認できる自己資金は少なく、審査にマイナスとして評価される可能性がありました。自己資金がないと、創業が突発的であり、計画性がないと見られてしまうからです。

そこで、経験と売上の根拠を示して成功につなげました。

Iさんは前述の通り、上場企業のグループ会社で代表取締役をしており、その前も広告代理店で勤務していたことから業界歴としては10年程となり、広告運用の経験は十分にあり、また代表取締役という立場から人脈や経営者としての実績もあるということで、プラスに見られました。

売上に関しては前職から案件をいくつか引き継いでおり、その中から契約書をすでに結んでいたものがあったので、その契約書を売上の根拠として提出し、創業当初から売上が上がると説明しました。

そして運転資金を借入することで、広告費を立て替える案件が受注でき、さらに売上が上がると説明しました。

 

まとめ

日本政策金融公庫の担当者には事業を理解してもらい、融資を受けることでさらに売上が上がるというイメージをしてもらうことが大切となります。

そのため、事業そのものがニッチの場合は特にですが、丁寧に事業内容を説明しましょう。

日本政策金融公庫の担当者に理解してもらえればもらうほど、融資の可能性が上がります。

 

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://support.so-labo.co.jp/

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