美容室開業のため1500万円の融資成功事例

300件を超える顧客リストがあった

Sさんは15年間同じ美容室に勤務し、勤務していた店舗で200名を超える指名客数を持っていました。

さらには、独立開業と同時に雇う予定のスタッフもスタッフ自信が100名を越える指名客数をもっており、あわせて300件を超える見込み顧客がいました。

Sさんとスタッフが、お客様に営業をして固定客を増やせる営業力を評価されました。

売上管理表によって販売力と売上見込みが分かった

Sさんは店舗を任されていたこともあり、売上管理を行っていました。

売上管理表を見ることで、毎月の来店客数と指名客数などが確認できました。

さらには、カット以外にカラーやパーマ、ヘアケア商品の販売状況や客単価が確認できました。

これによって、業績推移予測が立てやすかったことと、一人のお客様に複数のサービスや商品を販売できる販売力を示すことができたことが評価されました。

自己資金

Sさんご自身が用意していた自己資金は300万円でした。

いくら業績見通しが明るいとはいえ、1500万円という高額融資を受けるには不十分な金額です。

そこで、融資アドバイザーと相談した上で、ご両親から200万円の援助を受けることにしました。

ご両親からの援助により自己資金の不足を補うことで、1500万円という高額融資を受けることができました。

過去に取り上げられたメディア掲載の資料を添付

日本政策金融公庫の創業融資ではご本人の業務経験は重要視されるポイントの一つです。

Sさんの場合、長い業務経験だけではありませんでした。

具体的には、Sさんの勤務先は有名店で、そこで店長を任されていたことは大きかったと思います。

美容師としてもマネージャーとしての経験と能力が融資では評価されました。

加えて、Sさんは過去にメディアに取り上げられたことがありました。

誰でも知っているような美容関連機器の広告で取り上げられていたため評価されました。

信頼性の高い説得力のある事業計画

融資の成功確立を高めるためには、開業後の事業計画が必要です。

Sさんの場合は、独立前の固定客がどれくらい開業後の店舗に来てくれるのか、ホットペッパーなどの広告でどれくらいの新規顧客を集客できるのかを考えて売上の予測を立てました。

どれくらいの売上を見込めるのかに応じて、アシスタントなどをどのタイミングで採用するべきなのかも検討しました。

通常の日本政策金融公庫に提出する資料以外にも。Sさんのように売上の根拠につながるような資料を用意して事業計画と共に示すことで融資の確立を高めることができます。

まとめ

今回の事例の場合は、Sさんの15年の業務経験と実績を資料で示すことができた点が評価され、高額融資が成功しました。

創業者ご自身が持つ強みや実績があるのであれば、融資申込みで効果的に伝えることが重要です。

そのために、どんな資料を使って、どのように事業計画で表現するのかを知っている必要があります。

そんな時に専門家を活用することが有効です。

事業計画を作るうえで不安がある方は、専門家に相談して日本政策金融公庫の担当者が納得してくれる計画を作成しましょう。

融資を受けるにあたり気をつけることはいくつかあるため、一度、認定支援機関にご相談してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修

株式会社SoLabo　代表取締役 / 税理士有資格者

田原　広一（たはら　こういち）

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降　副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo（ソラボ）を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上（2023年2月末現在）。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売　『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』（幻冬舎）

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://support.so-labo.co.jp/