【創業後の融資】輸入卸業の運転資金300万円の融資事例

日本政策金融公庫の借入返済実績があった

Iさんの場合、過去に日本政策金融公庫から借入しており、完済している実績がありました。

お打合せで確認した限りでは、支払いも遅れたことがなかったそうです。

日本政策金融公庫の借入返済以外に、支払い関係は遅れることなく支払っていたと確認しています。

融資審査で、支払い実績は評価されます。特に、日本政策金融公庫からの借入をしっかりと返済した実績は評価されました。

直近の決算が黒字だった

売上は減収傾向にある状況でしたが、それなりの売上金額を確保していました。

さらに、役員報酬もとった上で当期純損益はプラスでした。

直近業績である程度の収益を確保していることは、審査では評価されます。

Iさんの場合も、ある程度の売上額の確保と利益を出していることは評価されました。

業績悪化の要因と改善策を持っていた

今回、ご相談いただいてお打合せをする中で、業績悪化の要因を整理することができました。

創業当初から売れ行きの良かった商品の販売が少しずつ減少している状況でした。

その後、ヒット商品に恵まれず売上高は減少していきました。

さらに、創業以来、毎年、展示会に出展していました。

しかし、3年前から経費を節約するために、展示会への出店を中止していました。

このことが、ここ3年の売上の減少に拍車をかけました。

一方で、ここ数年新たに輸入を開始した新たな商品の売れ行きが増加していました。現時点でヒット商品と言えるものではありませんが、特別な広告宣伝をかけているわけではない中で、売上を伸ばしていました。

そこで、今回は中止していた展示会への出店を再開して、この商品の売上を伸ばすことで業績改善を行ってこうという改善策にたどり着きました。

業績の変化の要因を把握することと、業績の改善や向上につながる施策を持っていることはとても重要です。

今回のように、業績悪化の要因と改善策がセットで提示することは融資審査では評価されます。

今回も、提出する資料に記載して、面談でしっかりと説明できたことは評価されました。

まとめ

業歴のある企業は、良くも悪くも実績が融資審査の対象となります。

業績がよければ融資を受けやすいですが、業績が悪いと融資を受けることは難しくなります。

業績が悪い時に、業績が振るわない要因を分析し把握した上で、業績を改善するための改善策をアピールできるかどうかはとても大切です。

融資の申し込みをするときには、日本政策金融公庫の担当者が納得する内容の事業計画を提案しなければいけません。

そんな時に、融資に詳しい専門家に相談して、書類の作成をすることで、融資の確立を高めることができます。

専門家に相談することで、会社の状況を客観的に見ることができます。

お打合せを通じて、社長の頭の中の整理もできます。その結果、日本政策金融公庫の融資申込時の面談でも、上手なプレゼンをすることができます。

日本政策金融公庫の融資申込で、少しでも不安を感じている方は、一度専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修

株式会社SoLabo　代表取締役 / 税理士有資格者

田原　広一（たはら　こういち）

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降　副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo（ソラボ）を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上（2023年2月末現在）。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売　『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』（幻冬舎）

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://support.so-labo.co.jp/