キャリアアップ助成金は平成29年に改正され3つのコースから8つのコースへと拡充されました。
今回は、より活用しやすくなったキャリアアップ助成金のコースの一つである【健康診断制度コース】についてご紹介します。受給要件や申請方法を確認し助成金を受給しましょう。
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1.キャリアアップ助成金~健康診断制度コース~とは?
有期契約従業員や非正規雇用の従業員に対しキャリアアップを図ることで、従業員の労働意欲、会社の生産性向上を目指す「キャリアアップ助成金」。
今回ご紹介する健康診断制度コースは、受給対象の有期契約従業員に対し要件を満たす法定外の健康診断制度を導入した事業主の方が受給可能な助成金です。
2.受給対象の従業員要件とは?
健康診断制度コースを利用する場合、健康診断を適用する受給対象となる従業員は以下4つの要件を全部満たす必要があります。
①有期契約従業員
助成金を申請する事業主に雇用された有期契約の従業員等であること
②雇用保険被保険者
雇入時健康診断、定期健康診断、人間ドックのいずれかの受診日に、助成金を申請する事業主の事業所における雇用保険被保険者であること
③親族関係
健康診断制度を新しく導入した事業所の事業主・取締役の3親等以内の親族でない従業員であること
④離職
助成金の支給申請日に、会社を離職してない従業員であること
3.助成金の受給対象となる事業主要件は?
キャリアアップ助成金では全コース共通の事業主要件と、各コースごとの事業主要件があるのでしっかり確認しておきましょう。
(1)全コース共通の事業主要件
・雇用保険適用の事業所の事業主
・雇用保険適用の事業所それぞれに【キャリアアップ管理者】を配置している事業主
・雇用保険適用の事業所ごとで、助成金受給対象従業員に対するキャリアアップ計画を作成し管轄の労働局で認定を受けている事業主
・助成金受給対象の従業員への賃金支払い状況を明らかにできる事業主
・設定したキャリアアップ計画実施期間内にキャリアアップに取組んだ事業主
(2)健康診断制度コースの事業主要件
健康診断制度コースを利用する事業主の方は以下7つの要件全てに当てはまる必要があります。
①キャリアアップ期間中に、事業主に実施の義務がない有機契約従業員にたいし「雇入時健康診断制度」「定期健康診断制度」「人間ドック制度」を会社の労働協約や就労規則に規定する事業主
②雇用している有期契約従業員等合計4人以上に対して、①で規定した制度を実施し他事業主
③助成金の支給申請をする日に、規定した健康診断制度を継続的に実施している事業主
④「雇入時健康診断制度」「定期健康診断制度」を有期契約従業員に対して実施した場合、実施費用の全額を負担する旨を労働協約または就業規則に規定し全額負担する事業主
⑤「人間ドック制度」を受給対象の有期契約従業員に対し実施した場合、人間ドックの費用の半額以上を事業主が負担し、会社の労働協約・就業規則に規定している事業主
⑥受給対象の健康診断制度の利用時に、制度適用の従業員を限定する要件を作成する場合には会社の就業規則・労働協約に要件を規定する事業主
⑦生産性要件を満たす場合の助成金を申請する場合は、規定の生産性要件を満たしている事業主
4.受給対象となる健康診断制度の定義とは?
キャリアアップ助成金の健康診断制度コースを利用する際には「雇入時健康診断制度」「定期健康診断」「人間ドック」のいずれかを導入し対象従業員に適用する必要があります。
(1)雇入時健康診断
労働安全衛生規則の第43条に規定され、常時使用する従業員に対し実施する健康診断を言います
(2)定期健康診断
労働安全衛生規則第44条に規定され、常時使用する従業員に対し実施する健康診断のこと。
(3)人間ドック
以下①に加え、②~⑧のどれかの項目を実施する健康診断を言います
①基本健康診断
②胃がん検診
③子宮がん検診
④肺がん検診
⑤乳がん検診
⑥大腸がん検診
⑦歯周疾患健診
⑧骨粗鬆症健診
5.助成金の申請の流れを確認しましょう
(1)キャリアアップ計画作成
雇用保険を適用している各事業所に「キャリアアップ管理者」を配置し、キャリアアップ計画を作成します。作成したキャリアアップ計画を管轄の労働局へ提出し労働局長の認可を得ましょう。
(2)健康診断制度規定
会社の就業規則や労働協定に健康診断制度について規定します。健康診断制度の規定はキャリアアップ計画で設定した「キャリアアップ計画期間中」実施しましょう。
(3)健康診断等の実施
会社の就業規則や労働協定に規定した健康診断の内容に沿って、健康診断の実施が必須ではない有期契約の従業員に対して健康診断を実施します。また、健康診断は延べ人数で4人以上の従業員に対し実施する必要があります。
(4)助成金支給申請
助成金の受給対象従業員4人以上に健康診断等を実施した日が含まれる月の給与支給日の次の日から2か月以内に申請します。
(5)審査・支給
審査に通った場合、助成金の支給が決定します。
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6.助成金や補助金は取得までに時間がかかる?
助成金や補助金は、すぐに取得できるものはほとんどありません。
中でも、1年から1年半経過後に取得できるものが多いです。
助成金申請が実行される前に、資金繰りが悪くなってしまう会社が多い傾向があります。
そこで、多くの経営者が助成金とは別に、
金融機関や日本政策金融公庫からの借入もご検討することを推奨しています。
中でも、政府が100%出資している日本政策金融公庫については、
下記サイトで詳しく説明されていますので、情報収集しておくと万が一に備えられるでしょう。
まとめ
利用しやすく事業主の方にオススメの「キャリアアップ助成金」の健康診断制度コースについてご紹介しました。
有期契約の従業員に対して法定外の健康診断を実施することで最大48万円受給可能です。従業員の健康管理を行うだけでなく助成金を受給するとができメリットが多いキャリアアップ助成金の健康診断制度コースを是非ご活用ください。
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