1期目の決算が終了している企業が、日本政策金融公庫の融資を受けて事業資金の調達をする場合【企業概要書】を作成する必要があります。 レンタカービジネスを行っている場合、どのようにして企業概要書を作成すれば良いのでしょうか? 作成のコツやポイントについて確認しておきましょう。
1.企業概要書をダウンロードしよう
まずは企業概要書をダウンロードしましょう。
日本政策金融公庫のHPからダウンロードすることができます。
Excel形式でダウンロードすることができ、そのまま入力することができます。
日本政策金融公庫:各書式ダウンロード
2.レンタカービジネスの企業概要書!3つの記入ポイントとは
①【1.企業の沿革・経営者の略歴】
企業概要書は1期目の決算が終了した企業が融資を受ける際に提出する書類です。
経営者個人の経歴の記入や、経営しているお店の沿革についても記入します。
レンタカービジネスをしている場合、これまでどのような職種で働いてきたのか、現在経営しているお店はどのようなお店で、どれくらい経営しているのか、などを記載しましょう。
開業前に勤務していた会社で、役職のある仕事をしていた場合には記入しておきます。
これまでどのような働き方をしてきたのか、どんな経歴があるのか、経営者としてどのような人なのかを知るための項目です。
出来るだけ見やすく、簡潔に記入するようにしましょう。
②【5.取扱商品・サービス】
経営している会社が販売する商品やサービスについて記入します。
この項目は、大きく分けて5つの記入欄があるので、それぞれのポイントを確認していきましょう。
◆取扱商品・サービスの内容
経営しているレンタカー屋さんで、どのようなサービスを提供しているのかを記入します。
レンタカー屋を経営している場合、車のレンタルサービスが中心となると思いますが、物販や車の修理なども実施していることもあるでしょう。
提供しているサービスや商品が、売上の内どれくらいのシェアがあるのかを計算します。
それぞれのサービスについても簡単に説明できると良いですね。
◆セールスポイント
経営しているレンタカー屋さんでは、何を売りにしていますか?
・他のお店と連携して乗り捨てができるようなサービスを提供している
・高級車のレンタルもしている
などがあるでしょう。
日本政策金融公庫の融資担当者に伝わりやすい書き方を意識することが大切です。
◆販売ターゲット・販売戦略
経営しているお店はどのような客層をターゲットにしていますか?
ターゲット層と、その理由を記載しましょう。
また、設定しているターゲット層を呼び込むための販売戦略についても記載しておきます。
◆競合・市場など企業を取り巻く状況
今後の見通しや周辺のレンタカー屋さんについて記入しましょう。
周辺にはどのような人が多く住んでいるのか、マイカーを所有している割合はどれくらいなのか、近くにレンタカー屋さんはどれくらいあるのか、集客に関係する競合・市場の状況について記載します。
周辺に競合となるレンタカー屋さんがない場合や、都心でマイカーを所有している人が少ない地域で開業している場合は、安定した集客を見込むことができるでしょう。
◆悩みや苦労している点・アドバイス等
レンタカー屋さんを経営している中で、苦労している点や欲しいアドバイスについて記入します。
平日の売上をもっとのばしたい、従業員を雇用したいがタイミングの見極めで困っている、新車をレンタカーとして登録しているが、中古車を中心としたレンタカーの登録にするかどうか迷っている、などというレンタカー屋さんならではの悩みがあるはずです。
それぞれの項目について丁寧かつ簡潔に記載するようにします。
記入欄が少し小さいので沢山の内容を入れることはできません。
記入する前に、項目ごとにいくつか記入したい内容を書き出して、枠内におさまるようにまとめておきましょう。
③【6.取引先・取引関係等】
現在利用している仕入先や販売先について記入します。
レンタカー屋の場合、販売先は一般個人でるか、企業と月間契約などをしている場合は、契約している企業名も記載するようにしましょう。
また、車や物販商品の仕入れ先も記載します。
3.企業概要書は会社の名刺代わり!その他の準備も忘れずに
企業概要書は、1期目の決算が終了した企業が日本政策金融公庫へ融資を申し込む場合に提出が必要な書類です。
経営しているレンタカー屋さんはどれくらいの期間経営しているのか、どのような業態なのか。セールスポイントや経営者の経歴などついて、簡潔に記載しましょう。
しかし、日本政策金融公庫の融資では、様々な視点から審査が実施されます。
企業概要書を完璧に作成していても、自己資金が全くない場合や、税金の支払いに遅延がある場合、金融情報にキズがついている場合などには、融資を受けることが非常に難しいでしょう。
◆融資を成功させるために
開業後の資金調達として、1期目の決算を終えている企業が日本政策金融公庫からの融資を受ける場合には、【企業概要書】を作成して提出する必要があります。
レンタカー屋さんを経営している場合、今回ご紹介したポイントを抑えた企業概要書を作成するようにしましょう。
しかし、融資を成功させるためには、企業概要書のみでは不十分です。
自己資金を計画的に貯め、融資に必要な他の書類も漏れが無いように準備しておきましょう。
また、融資を受ける際には、申込者の金融情報もチェックされます。
これまで金融事故がある場合や、税金の未納がある場合には融資を受けることが難しくなってしまいます。
CICやJICCのサイトを利用することで自身の信用情報を確認することができるので、融資を申し込む際には事前にご自身の信用情報を開示して確認しておきましょう。
その他に、店舗の改装費や仕入が必要な場合には、見積書を準備しておきましょう。
【 信用情報が確認できるサイト 】
◆認定支援機関に相談すると融資が受けやすい?
日本政策金融公庫の融資を申し込む際に認定新機関を通すことで、中小企業経営力強化資金を利用することができます。
中小企業経営力強化資金は、無担保無保証・低金利での資金調達が可能な融資制度です。
また、認定支援機関に相談すると、融資審査に必要な書類の作成サポートや、経営に関するアドバイスなども実施してくれるので、経営の強い味方になってくれるでしょう。
まとめ
今回は、1期目の決算が終了している美容室が日本政策金融公庫からの融資を受ける際に提出が必要な【企業概要書】の作成ポイントについてご紹介しました。
企業概要書は、日本政策金融公庫のHPでダウンロードすることができます。
記入欄にかぎりがあるので、作成の際は要点をまとめて、日本政策金融公庫の担当者に伝わるように簡潔に内容をまとめておくようにしましょう。
また、 お近くの認定支援機関に融資について相談してみることをオススメします。
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平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
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