【ビルメンテナンス業で独立開業のための融資】創業融資で500万円の融資に成功した事例

10年間の業界経験で培った経験・知識・人脈

Kさんは働き始めてからずっと同じ会社でビルメンテナンス・清掃業をやってきました。

10年間の勤務経験の中で、経験と技術的な知識を習得して、どんな仕事でも対応できる自信をもてるようになりました。

また、社内や取引先との信頼関係はもちろんのこと、業界内で幅広い人脈を築き上げてきました。

その結果、勤めていたい会社から自分が担当していた仕事を引き継ぐことができる形での開業となりました。

さらには、業界内の人脈から新規の仕事も受注できる見込みがある状態を作っていました。

勤続10年経った時に、ご自信の自信と、自分ひとりで独立してやってみたいという思いから独立開業を決意しました。

10年間の業界経験や勤務先から仕事を引き継げる背景、受注見込み先が確保できていたことは、融資で評価されました。

毎月少しずつ貯めてきた自己資金

家庭を持っているKさんは、高額ではありませんが万が一のときに備えてコツコツと貯蓄をしていました。

通帳の残高から少しずつ積み立ててきた形跡が見られる形であったため、計画的に貯蓄をしてきたと見られる内容でした。

貯蓄してきたことが通帳で確認できたことは融資で評価されました。

自己資金がタンス預金などの場合はお金の流れを確認することができず、一時的に借りてきたお金(見せ金)と判断されます。

今後、融資を希望していて手元で現金を管理されている方は、通帳に入金しておくようにしましょう。

専門家と作成した事業計画

創業融資の審査では、自己資金と事業の経験、そして売上の見込みがあるかが大きな判断材料になります。

売上げの見込みとして一番評価されるのは取引先との契約書を提示することです。

Kさんの場合、契約書の締結は出来ていませんでしたが、勤務先から仕事をもらうことが決まっていましたので、実際に受注できる仕事の一覧表を作成しました。

また、勤務先以外の取引の見込み先の一覧表も用意しました。

売上の根拠として売上見込みのある案件を一覧にしたことが融資では評価されました。

契約書が用意できないときには、見込み先の一覧表などを作成することで売上げの根拠として評価されるので用意しましょう。

Kさんの場合、ご自信で事業計画の構想を考えていましたが、実際に業績推移予測を作成したところ利益がでておらず、投資計画や人員計画の見直しが必要な内容でした。

専門家と一緒に事業計画を作成することで気付くことも出てきます。融資だけでなく、事業内容の再確認のためにも専門家を交えて計画を作成することが有効です。

まとめ

創業融資では、事業の経験や自己資金に加えてしっかりとした事業計画を用意することが必要になります。

事業計画を作るうえで不安がある方は、専門家に相談して日本政策金融公庫の担当者が納得できるものを作成しましょう。

融資を受けるにあたり気をつけることはいくつかあるため、一度、認定支援機関にご相談してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修

株式会社SoLabo　代表取締役 / 税理士有資格者

田原　広一（たはら　こういち）

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降　副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo（ソラボ）を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上（2023年2月末現在）。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売　『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』（幻冬舎）

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://support.so-labo.co.jp/