10坪の小さな飲食店を開業するには資金はいくら必要か?

10坪の小さな飲食店を開業するには資金はいくら必要か? 起業のための資金調達 – 飲食(飲食店・外食・デリバリー)
小さな飲食店 開業資金

飲食店は敷地面積が大きいほど儲かるわけではありません。

店舗の規模が大きければ大きいほど、それだけ経費もスタッフも必要です。

今回の記事では、10坪程度の小さな飲食店を開くためにはどれくらいの資金が必要なのか、という内容でお届けします。

1.小さな飲食店はどれぐらいの大きさ?

人によって感じ方は変わりますが、世間的には席数が10以下の飲食店は「小さな飲食店」の部類に入ります。面積で言うと、10~15坪程度です。小さな飲食店がたくさん立ち並ぶ通りでは、ユーザー側は店を選ぶ楽しみがありますよね。

 1坪辺り1席とする高級レストランとは対照的で、小さな店の坪単価1坪に2~3席は設置し売り上げを伸ばす工夫が必要です。

 ・小さな店の一坪あたりの座席数:2~2.5席

 席をカウンターにするかテーブルにするかで座席数は大きく変わります。カウンターにすれば座席数を多くできますが、子供連れなどは敬遠します。小さな飲食店を好むのは20~50代ぐらいまでの男女です。小さな店に向いている業態は、バーや串揚げ、おでんや、すし屋、カフェなどです。

 2.小さな飲食店の開業資金はいくら必要?

会社にとってお金は血液

小さな飲食店を開業するには、以下のような費用がかかります。

  • 店を開くための家賃・保証料
  • 店の改善費用
  • 宣伝費用、備品、初期仕入れ
  • 運転資金

上記の資金を合計すると、最低でも500万円程度、立地や内装にこだわるなら1,000万円から2,000万円の資金が必要になります。

①店を開くための家賃・保証料

家賃は都心であれば高めで、人口の少ない街では安くなります。飲食店を開いて生活する目的なのであれば、あまりに人通りがない場所での開業は避けるのが無難です。

 例えば、東京都北区の築34年の戸建て1階の空きテナントでは6.95坪で家賃6.5万円です。敷礼金は1か月で保証金として4か月が必要なので、この物件を借りる初期費用は以下の計算で求められます。

 賃料6.5万円×2か月分(当月+前家賃)13万円+敷礼金1か月分6.5万円+保証料4か月分26万円=45.5万円

 しかし、この物件は6.95坪なのでもう少し広いところで10坪にすると家賃も10万円となり、以下の費用がかかります。

 賃料10万円×2か月分(当月+前家賃)20万円+敷礼金1か月分10万円+保証料4か月分40万円=70万円

 この物件の外観は民家を店舗にしたもので、周辺は住居や学校があるという地域です。もしあなたが駅チカの物件や商店街の中の物件で店を開くのであれば、この倍以上の家賃と保証料(200~300万円以上)を払う必要があります。

 ②店の改装費用は最低300万円かかる

次に大きく必要となる費用は、店の改装費用です。飲食店を開く場合に店の外観や内装は非常に重要です。ここを手抜きすると集客できないのである程度予算は準備する必要があります。

  • 看板施工費→20万円
  • 内装・設計費→150万円
  • 厨房機器費→100万円

【合計】270万円

270万円は最低でかかる金額で、凝ったインテリアにしたい場合や厨房機材にこだわれば1,000万円以上かかることもあり得ます。

なお、すべて改修するほかに、居抜き物件といって前のオーナーの残したものをそのまま利用できる物件であれば改装費用を安く抑えることができます。しかし、「小さな物件 居抜き物件」という条件で探してもなかなか見つからない場合もあるでしょう。

また、居抜き物件になっているということは立地や内装が悪く、「客が来なくて閉店した」可能性のある物件ということも頭に入れておく必要があります。

その他、自宅を改装して飲食店を経営できないかと考えているケースもあるかもしれません。しかし、飲食店を経営するには法律による規定が設けられているため、居住部分と店舗部分を分ける改修工事が必須です。そのため、自宅を改修するのにも結局は300万円~500万円程度の資金が必要になるのです。

 ③宣伝費用・備品・初期仕入れ費用

あとは宣伝広告と備品購入の費用が必要です。ホットペッパーに載せるのか、新聞の折り込みチラシにするのかなどを決めて、申込みをします。だいたい広告費は店舗スタート時で40万円程度をみておきましょう。

 備品はお皿やコップ、スプーンやフォークなど営業に必要なものを購入します。平均的に言うと、30万円ほどかかるでしょう。

さらに、飲食店なので原材料の仕入れが必要です。飲食店では原価は30%から40%が採算の取れるラインなので、売上目標の3割から4割の原材料費がかかります。月次売上目標が100万円なら、仕入れに最低30万円かかる計算になります。

そのため、宣伝費用と備品、仕入れを合わせて100万円は想定しておいた方が良いでしょう。

④運転資金

必須ではありませんが、運転資金も準備しておく方が安心です。運転資金とは、事業を回すための資金のことです。

飲食業は現金商売なので、売上をすぐに生活費や仕入れに利用できます。つまり、店が初月から売り上げが出せるのなら運転資金は必要ありません。

しかし、実際には試行錯誤をして徐々に売上が上がっていくものなので、飲食店を繁盛させるには大体半年ほどかかり、その期間は赤字になるのが一般的です。

そのため、最低でも半年分の生活費分として、運転資金を100万円ほど準備しておいた方が良いでしょう。もし配偶者や親族の収入を当てにできるならば、事前に家族と相談したうえで、運転資金を削る手段もあり得ます。

 3.小さな店で従業員は雇うのか?

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集客できてから人を雇うとタイムラグが発生します。しかし、集客できていない段階で人を雇うと経費も多くかかってしまいます。

 飲食経験者のあなたであれば、まずは自分ひとりで営業してみましょう。メニューの中に、スピードメニューも入れてお客様を待たせない工夫をします。次第にお客さまが増えてきたら、家族と従業員1~2名を追加してシフトを回していきましょう。

4.小さな飲食店開業のための資金調達方法

小さな飲食店でも、開業するのに最低でも500万円程度の資金は必要です。開業の資金をすべて自己資金でまかなえるのが理想かもしれませんが、なかなか500万円の貯金は用意している人も少ないかと思います。

飲食店を開業するには、次のような資金調達方法が考えられます。

  • 日本政策金融公庫
  • 信用金庫の融資
  • 銀行のプロパー融資

上記の中なら、日本政策金融公庫が開業資金を調達しやすいです。信用金庫や銀行のプロパー融資は事業実績が無いと融資を受けにくいですが、日本政策金融公庫は政府出資の金融機関であり、中小企業や個人事業主の活性化を目的としているので、実績のない事業主でも融資を受けやすいのです。

ただし、日本政策金融公庫から融資を受けるには、最低でも希望額の1/10、可能なら半分程度の自己資金が必要になります。

当サイトでは、ご準備できる自己資金から日本政策金融公庫からいくら借入できるか、無料で診断が可能です。自己資金だけで開業が難しそうな人や、運転資金まで準備したい人は、一度診断をお試しください。

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 まとめ

小さな飲食店だからと言って稼げないわけではありません。しかし、小さな飲食店だからと言って初期費用を法外に安く(100万円以下)でできるという考えは少し違うようです。

小さな飲食店では物件取得費(家賃・保証料)に最低100万円、そして改装費用に300万円、宣伝費と備品で100万円かかるため、自分ひとりで店を立ち上げる場合でも500万円は必要です。

当サイトを運営するSoLaboは、資金調達や開業に関するサポートをしています。とくに飲食店を開きたい方は多いので、融資サポートだけでなく事業スタートの相談にも強いです

開業資金や、飲食店開設の流れなど、ご質問がありましたら、ぜひ一度ご相談ください。

 

 

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
【プロフィール】
平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上

【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
inQup     » https://inqup.com/

【 動画で確認! 】株式会社SoLabo代表 田原がチバテレビに出演しました。