会社員としてひたすら働き続けて資産形成をするより、不動産を通じて定期的な収入がある(=不労所得)方が良いですよね。
今回の記事では、賃貸業と仲介業に的を絞り、それぞれの成功する人とそうではない人との違いを比較してみたいと思います。
1.副業や年金暮らしに多い賃貸業・起業に向いている売買・仲介業
①賃貸業は始めやすいが成功もしづらい
不動産業には大きく分け売買・賃貸・仲介という3つの分類があります。賃貸業では、アパートのワンルーム程度の不動産をお持ちであれば、第三者にレンタルして定期的に賃料を得られます。資格も特に必要なく、開業届を税務署に出せばスタートは可能です。しかし、その反面、家賃収入は少額であること、常に人が入るとは限らないこと、物件をお持ちでない方はローンを組んで購入しなくてはならないなどのリスクがあります。
ちなみに、ネット上では、不動産賃貸業と不動産投資という言葉がしばしば混同して使われています。双方とも似たような意味を持つ言葉ですが、賃貸業ではどちらかというとアパートオーナー(大家)のイメージに近いのではないでしょうか。これに対し、不動産投資の場合は、アパートだけでなく駐車場やビル一棟なども広く扱うイメージがあり、またREIT(リート)という不動産投資専門の投資信託があるという大きな違いがあります。
②開業費用は最大で2000万円?!個人事業主で初めても良い
この反面、不動産売買や仲介業を始めるのはもう少しハードルが高くなります。あなたがお持ちの不動産を個人として1回限り売買するのであれば資格は不要ですが、事業として定期的に売買・仲介を行うのであれば「宅地建物取引士」という国家資格が必須です。
賃貸業以外の不動産業は、開業費用が上記のようにかかります。まず、資格を取るのに約185万円。会社設立をするなら資本金もいるので、登記費用をあわせて約730万円(平均の場合)これだけで既に915万円もかかります。この上で事務所の準備と家賃で750万円かかり、人件費や広告費まで想定すると、最大で2000万円近い資金が必要になります。
不動産を扱うのだから事務所は必要と考えず、いきなり自己資金を大きく超えるローンを組まない方が身のためです。必ず成功できるかは分かりませし、賃貸業だけで管理は管理会社に任せるならメールと電話だけでも可能です。まずは個人事業主として自宅を事務所として始め、利益が安定してから会社設立する方法も良い方法です。
店舗を構えずに個人事業主から始める場合は、資本金と事務所にかかわる資金を抑えられます。それでも500万円程度の資金が必要になるため、自己資金のみでの開業が難しい場合に、金融機関からの融資を検討するとよいでしょう。
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2.賃貸業で成功する人とは?
賃貸業では、入居者の家賃が主な収入源となります。成功する人は、どのような人なのでしょうか?
①良質な管理会社に任せている人
不動産会社は全国で12万社以上あるそうで、不動産管理をする会社も星の数ほどあります。ただし、なかには「なかなかこちらの要望をすぐ実行してくれない」管理会社もいます。良質な管理会社との良いお付き合い、これが賃貸業の成功には欠かせません。
②無理なローンを組まなかった人
大家さんになり不労所得を得るには、まず物件を所有しなくてはいけません。物件を所有するために、生活費が捻出できないほどローンが圧迫することは最低限避けなくてはいけません。
物件購入の頭金が用意できないのに、「頭金0円の不動産投資!」などのキャッチコピーにつられて安易に高額なローンを組むのは考え物です。自己資金のない人に高額ローンを契約する金融機関は普通ありません。そのような金融機関は、審査を甘くするという問題があることもあり、社会的ニュースにもなっています。
③不動産業について本を読んでいる人
新たな事業を始めるのに、その業界について調べ勉強をするのは当たり前です。家賃収入で不労所得を得たいだけだから勉強なんて、、という気持ちの方が多いかもしれませんが、時間が許すなら以下のような不動産投資関連の書籍を読めば得るものが多いはずです。
- 世界一やさしい不動産投資の教科書1年生(2015年/ソーテック社・浅井佐知子著)
- 初心者を代表して「不動産投資」について教わってきました!(2017年/サンライズパブリッシング・金川顕教著)
- はじめての不動産投資 成功の法則(2018年/幻冬舎・藤原 正明)
④Webサイトの反響と問合せ数を増やすアクセス解析ができる人
ワンルームではなく一棟まるごとを購入し、自ら管理もしている方はWEBサイトを持っています。今の時代、集客の要はインターネットです。しかし、せっかくWEBサイトを立ち上げても、その反響がどこから来ているか、どうやって問合せにつなげればいいかなどの知識がないと、なかなか収益に結ぶつかないかもしれません。
3.賃貸業で失敗する人とは?
①利回りだけで物件を購入する人
利回りとは、購入した物件から上がる利益率(年利)のことです。利回りは以下のような計算で求められています。
利回り(%)=分配金-税金÷運用年数×100
投資元本
利回りが良い方が稼げると考えるのが普通ですので、物件を探す際の一つの判断基準になっています。しかし、そうであれば高利回りの物件を購入さえすれば必ずビジネスに成功するのでしょうか?高利回りの物件の背景には、「売れ残ったから価格を下げた」という理由がある場合もあるのを忘れてはいけません。
②節税対策だけを考えている人
不動産賃貸業を節税対策で始める方もたくさんいらっしゃるようです。なぜ節税になるのか?多くの項目が経費にできるからですよね。所有物件を下見するための交通費だけでなく、不動産投資セミナーの参加費用やかかった交通費までもが経費として計上が可能です。
多数の経費を計上し所得税を押さえられたとしても、経費を差し引きすぎるとキャッシュフローとしては赤字という見た目になってしまいます。事業融資の面ではマイナス要素として評価されてしまいます。
③短期的な利益を得たい人
不動産賃貸業はじっくり時間をかけて投資したローンの分を回収し、利益を出していくというビジネスモデルです。そのため、ダイナミックに稼ぎたい人、短期間で高額な資金を稼ぎたい人には不向きです。
4.仲介業で成功する人とは?
仲介業で成功する人について考えてみました。仲介業の場合、収益は成約時にもらえる家賃1か月分相当がメインです。仲介業での開業費用や開業スケジュールを知りたい方は、以下の既存記事もぜひご覧ください。
①開業後すぐに見込み客を呼べる人
元々働いていた会社での人脈があり、退職後も連絡を取り合っている場合はあなたの物件を紹介してくれる可能性があります。
②お客様からのヒアリングが丁寧な人
自分が成約したいばっかりに、自分の話を主体にして進める営業マンはうまくいきませんよね。電話ではいい線いってたと思うけど、ほぼ成約だと思ったけど、なぜキャンセルされてしまのか。こんな経験をお持ちの方は、まずはお客様の気持ちになり丁寧にヒアリングをしましょう。お客様が本当に言いたかったことを聞けている人は、成約率も高くなります。
③すぐに契約しないお客様の接客も手抜きしないひと
すぐに契約はしないけど、とりあえず物件を見たいというお客様や相談だけする方も大勢いらっしゃいます。しかし、彼らは何かの理由があってアクションをしているのです。
世の中には慎重で考え深い人もたくさんいます。彼らから成約を取れないのであれば、かなりの率で儲けが減ってしまうことになるでしょう。
④新着物件を送り続ける人
不動産仲介業ではマメな人がオススメです。お客様からのアクションがある時だけ頑張るのではなく、メールでお客様と接触できるように努力しましょう。
⑤Webの知識や経験がある人
インターネットを見て行動を起こす人が多い現代、不動産仲介業についても同じことが言えます。会社員時代にWeb編集やデザインなど何かの経験がある人は、それを活かして営業することで成功に結び付きます。
5.仲介業で失敗する人とは?
①資金が用意できなかったのに開業してしまった人
「不動産業をするには融資をしないとできないんじゃないかな」こう答えたのは実業家の堀江さんです。質問者から200万円で不動産業ができるかとの問いに、200万円ではワンルーム借りるか不動産業の免許取るだけでなくなるという意見を伝えていました。
不動産売買ほどお金はかかりませんが、仲介業でもやはり自己資金が全くない中では失敗する率が上がります。店舗を持たずネット主体で広告をする場合は、冒頭のように200万円程度の資金があれば融資に通る可能性もあるため、ビジネスとして成り立つ可能性もあります。
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②WEB広告をせず、ポスティングだけで勝負している人
インターネットやWEBについて消極的で、チラシのポスティングや地域系の新聞に公告を載せることで集客しようとする方もいらっしゃいます。また、違法ですが道でいきなり声をかけたり、電柱やコーンにチラシを貼って集客している業者もいらっしゃいます。
今の時代、ネットでの集客は不動産業だけでなくほとんどの事業に必須です。
③他とは違うという差別化や工夫ができていない人
ありきたりな理由ですが、不動産仲介業を営む人はたくさんいるわけですから、何か特徴がありそれをお客様がメリットと感じないとなかなか事業として成功にはむずびつきません。
まとめ
不動産業で成功する人、しない人について考えてみました。不動産投資は長い間ブームですが、成功するにはある程度自分での情報を得る努力が必須となるでしょう。
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平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
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