日本政策金融公庫から500万円の資金調達
千葉県で不動産業を創業したいと考えたYさんが500万円の融資を受けることができた事例をご紹介します。
Yさんは創業にあたり車両や電子機器の購入、ホームページ制作などのために融資を受けたいと考え、弊社にご相談をいただきました。不動産業の方で独立を考えている方は参考にしてみてください。
まずYさんの状況です。
・10年程の業界経験
・資本金300万で法人を設立済み
・宅建業許可を申請中
現金の手元管理はNG
創業時においてはその事業の経験と自己資金があるかどうかが審査において重視されます。
Yさんの場合、10年程の業界経験があり、店長としての経験もあることから、経験においては問題ない状況でした。
自己資金に関してですが300万円を準備していましたが、通帳に現金入金をしていて、他の通帳から移したことが確認できず、資金の流れが見えない状況でした。
通帳上で徐々に積み立てられているのが分かる状態ですと、計画的に貯めてきたと金融機関の担当者には評価されます。
お給料が現金手渡しの場合手元で現金を管理されている方もいらっしゃるかとは思いますが、日本政策金融公庫から融資を受けたいとお考えの方はすぐに通帳へ入金しましょう。
今回Yさんも面談の1か月前に現金で通帳に入金しているという状況で、この点が審査において難しくなったポイントでした。
金融機関としてはそれが貯めてきたお金なのか、誰かから借りてきたお金なのかの判断がつかないからです。
そのため、せっかく貯めてきたお金であっても自己資金として見られない場合があります。
Yさんの資金は財形貯蓄で貯めてきたものでした。
退職時に解約し、ある銀行の口座に入金されましたが、その銀行の口座を解約しました。
その後手元に持っていたお金を通帳に入金したということでした。
本来その解約した銀行の通帳を準備していただければ、金融機関の担当者にも資金の流れを納得してもらえたかと思いますが、Yさんはその通帳を処分していて、資金の流れが見えないという状況でした。
そこで貯めてきた資金であることを証明するために、過去の給与明細を準備してもらいました。
さらに生命保険の解約返戻金も確認してもらい、日本政策金融公庫の担当者に提示しました。
理由としては生命保険の解約返戻金も自己資金として見られ、なるべく資産を提示した方が融資を受けやすくなる場合があるためです。
今回の場合には資金の流れを日本政策金融公庫の担当者に納得してもらいましたが、基本的には現金で管理していると融資を受けるのが難しくなったり、希望金額に届かない場合があります。
そのため、今後融資を受けたいと考えている方は通帳で管理して、資金の流れが分かるようにしましょう。
許認可を取得するための融資は受けられない
今回のYさんのように不動産業を創業する際には宅建業許可が必要となります。
法人設立の費用や、宅建業の許認可を取得するために融資を受けたいと相談をいただく場合がありますが、これらの資金使途では融資を受けられません。
法人で申込むのであれば法人を設立後に申込む必要がありますし、許認可は申込む段階では取得できていなくても(申請中であっても)も申込むことはできます。
しかし未取得の場合には融資の条件として許認可の確認をされ、その許認可が確認できる書類を提出しないと融資が決まっても入金されません。
そのため、許認可が必要な業種での創業にあたっては自己資金で許認可を取得できることが前提となります。
他にもカードローンや消費者金融の借入などを借り換えたいという相談もいただきますが、借り換え目的での融資も受けられませんので、ご注意ください。
まとめ
以上のように不安な点がある場合には通常よりも準備が必要となります。
日本政策金融公庫の担当者が納得できる資料を準備し、説明できるようにする必要があります。
他にも融資を受けるにあたり気をつけた方がいい点はいくつかありますので、疑問や不安な点があれば専門家に相談しましょう。

平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://support.so-labo.co.jp/
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