中途採用等支援助成金のUIJターンコースとは?

中途採用等支援助成金のUIJターンコースとは? 助成金・補助金 – 助成金の基礎知識
中途採用等支援助成金UIJターンコースとは?東京圏からの移住者を雇用して助成金を受給しよう。
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東京圏からの移住者を雇用すると最大100万円が受け取れる?!中途採用等支援助成金UIJターンコースってどんなコース?

少子高齢化など、労働環境の変化が著しい昨今、企業は人材を確保するために様々な対策を検討する必要があります。 出産や育児で一度、仕事から離れた方や、定年退職後の再雇用など働き手の状況に応じた柔軟な対応のための準備が必要です。そのための、体制整備などを実施し、中途採用を積極的に実施する事業主に対して、条件を満たすことで助成金が支給されます。

中途採用等支援助成金には、「中途採用拡大コース」「UIJターンコース」「生涯現役起業支援コース」の3つのコースがありますが、今回は、東京圏からの移住者の採用によって助成金が支給される「UIJターンコース」について紹介します。

1.中途採用等支援助成金 UIJターンコース

中途採用等支援助成金のUJIターンコースは、東京圏からの移住者の雇用に関する経費の一部を助成してくれるコースです。採用計画を設定した期間内に、対象となる労働者を1名以上雇用した事業主が対象です。

(1)UIJターンコースの対象となる労働者

中途採用等支援助成金(UIJターンコース)の対象となる労働者は以下の要件を満たしている必要があります。

  • 東京圏からの移住者
  • 地方公共団体が開設・運営しているマッチングサイトに掲載された当該事業主の求人から応募している
  • 雇用保険の一般被保険者もしくは高年齢被保険者として雇い入れられる
  • 継続して雇用する労働者として雇い入れられる

それぞれを詳しく見ていきましょう。

東京圏からの移住者

中途採用等支援助成金(UIJターンコース)の対象は、東京圏からの移住者で、移住支援金の受給者が対象です。この助成金は中途採用を目的としているので、新卒の移住支援金受給者は対象外です。

―移住支援金とは-

移住支援金とは、地方創生政策の一環として2019年に制定された新たな制度です。東京圏から地方へ移住し、起業や就職することによって支援金が給付されます。

移住支援金は以下のすべてに該当する方が対象となります。

  • 移住前10年間のうち通算で5年以上で直近1年以上は、東京23区に在住もしくは東京圏に在住し、東京23区に通勤している
  • 東京圏以外もしくは東京圏で条件不利地域への移住
  • 移住支援事業を実施している都道府県がマッチングサイトに移住支援金対象として掲載している求人への応募をしている

また、移住先都道府県が移住支援事業の詳細を公表した後に転入し、支援金の申請は転入後の3ヶ月以上1年以内、申請後5年以上継続して移住先市町村に居住する意思があることが要件になります。

起業支援金・移住支援金のお知らせ(内閣府/PDF)

地方公共団体が開設運営しているマッチングサイトに掲載された当該事業主の求人から応募している

地方公共団体が開設しているマッチングサイトとは、各都道府県が運営する移住支援資金対象の求人を掲載しているサイトです。47都道府県のうち、東京・神奈川・大阪・広島・沖縄の5府県以外に都道府県でそれぞれ求人サイトが開設されています。

これらのサイトから求人に応募することが条件となるため、UIJターンコースを利用しようと思っている事業主の方は、まずは、こちらに求人を掲載する必要があります。

都道府県のマッチングサイトは、地方創生HPから確認できます。

内閣府/地方創生HP「マッチングサイトを開設している都道府県一覧

雇用保険の一般被保険者もしくは高年齢被保険者として雇い入れられる

厚生労働省が管轄する助成金の財源は雇用保険です。そのため、助成金申し込みの前提条件として、雇用保険の適用事業者であることが挙げられています。

また、対象となる労働者も雇用保険の被保険者に該当することが条件となることが多いです。

ー雇用保険の一般被保険者と高年齢被保険者とは?ー

雇用保険の適用事業者に雇用される場合、原則としてすべての方が雇用保険の被保険者となりますが、以下に該当する場合には、被保険者に該当しません。

  • 週の所定労働時間が20時間未満の方
  • 同一事業主(雇用保険の適用事業者)に継続して31日以上雇用されることが見込まれていない方
  • 4カ月以上の期間を予定して行われる季節的な事業に雇用される方
  • 日中は学生の方
  • 船員保険の強制被保険者の方
  • 国や都道府県、市区町村等の事業に雇用されている方で、離職した場合に求職者給付、就職促進給付の内容を超える給付が受けられる方

UIJターンコースの対象となる一般被保険者と高年齢被保険者は年齢によって区分されます。

65歳未満の常用労働者の場合は一般被保険者、65歳以上の場合は高年齢被保険者に該当します。ただし、どちらも短期雇用特例被保険者、日雇労働被保険者に該当する方は一般被保険者・高年齢被保険者には該当しません。

継続して雇用される労働者として雇い入れられる

継続して雇用とは、雇用期間が継続して1年以上を言います。また、一般被保険者の場合には、65歳以上に達するまで継続して雇用することが原則となります。

(2)UIJターンコースの対象となる経費

次に、中途採用等支援助成金UIJターンコースの助成対象となる経費について確認していきましょう。中途採用等支援助成金は、採用に関してかかる経費の助成がメインです。

UIJターンコースでは、以下のような経費が助成対象となります。

  • 募集や採用のためのパンフレット等の作成や印刷にかかる経費
  • 自社ホームページの作成や改修のための経費
  • 就職説明会、出張面接を含む面接などにかかった実施経費
  • 外部の専門家によるコンサルティング費用

就職説明会、出張面接を含む面接などにかかった費用とは、具体的には、出展料や会場使用料、必要資料の印刷費や送料、採用担当者の旅費や宿泊費などです。宿泊費は上限があり1泊8,700円/人です。外部の専門家とは、

社会保険労務士や中小企業診断士、民間の有料職長紹介業者などが該当します。

(3)UIJターンコースの助成額

助成金として支給される助成額は、対象となる経費の合計に対し、上限を100万円とし、中小企業は1/2、中小企業以外は1/3です。

―中小企業の範囲―

  資本金額/出資総額 常時雇用する労働者数
飲食店を含む小売業 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
その他 3億円以下 300人以下

2.UIJターンコースの申請方法

UIJターンコースは、採用計画を提出し、計画期間に採用活動の実施と対象となる労働者を雇用し、2カ月以内に支給申請書を提出するという流れです。

UIJターンコース申請の流れ

STEP1:採用計画書の提出

採用計画書と聞くとちょっと面倒な印象を受けますが、実際は、A4の専用用紙を提出するという形なので、それほど難しくはありません。

計画書

3.計画期間

計画期間は「始期」と「終期」を記載します。始期は、計画書の提出の翌日から3ヶ月以内、終期は始期から6ヶ月~12カ月の範囲で設定します。

4.採用予定人数

採用予定人数は、採用予定の人数をそのまま記載すれば良いのですが、採用予定という欄に日付を記載する項目があります。ここは、計画期間の範囲で設定してください。

STEP2:計画期間

計画期間は計画書に記載した期間のことで、設定した期間に採用活動を実施し、対象となる労働者を雇用します。

※助成金の申請のために、採用活動にかかった経費の領収書や振込明細書はきちんと保管しておきましょう。

STEP3:支給申請書提出

申請書の提出期限は2カ月以内!

支給申請書の提出は、対象となる労働者を雇用し6ヶ月経過後の翌日から2カ月以内に支給申請書を提出します。

最初に設定した計画期間の終期の段階で、対象となる労働者が雇用から6ヶ月経過してない場合には、雇用から6ヶ月経過後の翌日から2ヶ月以内に申請書を提出します。

支給申請を行う際には、「支給申請書」「助成額算定書」「対象労働者雇用状況等申立書」の3つの書類を提出します。

支給申請書

支給申請書には、計画書に記載した計画期間や、実際の採用者数、採用活動などを記載します。

「7.申請対象経費」には、採用活動でかかった費用で助成金の対象となる経費の合計額を記載し、「8.申請額」には、助成額(中小企業は1/2、中小企業以外は1/3、上限100万円)を記載します。申請額は100円未満切り捨てです。

例)申請対象経費:1,368,250円

  申請額:684,000円(1,368,250円×1/2 100円未満切り捨て)

助成額算定書

助成額算定書は、申請対象経費の内訳や支払先、支払い方法などを記入します。

概要には、採用活動にどのような関係があるかがわかるように明確に記載しましょう。

宿泊費など上限が定められている場合で、上限を超える費用が発生した場合には、上限額で記載してください。また、金融機関の振込明細書や領収書などは、助成額算定書の左側「1項番」の順番通りに添付します。

対象労働者雇用状況等申立書

対象労働者雇用状況等申立書は、対象労働者1人につき1枚作成します。5人雇用したら5人それぞれ1枚作成となるので、5枚提出です。

対象労働者雇用状況等申立書は対象となる労働者の方に内容を確認してもらい、最後に署名・押印をお願いします。

必要書類のダウンロード

厚生労働省HP「中途採用等支援助成金UIJターンコース

※ページ下の方に、計画書・支給申請書のダウンロードや記入例があります。

STEP4:助成金の受給

申請書類を送付後、承認されると助成金が支給されます。申請に関して不明な点などは、管轄の労働局やハローワーク、支給申請窓口に問い合わせて見ましょう。

都道府県労働局所在地一覧(厚生労働省HP)

全国のハローワークの所在案内(厚生労働省HP)

雇用関係各種給付金申請等受付窓口一覧(厚生労働省HP)

3.UIJターンコースの注意点

(1)6ヶ月以上は勤務していないとダメ

支給申請書の提出が対象となる労働者を雇用し6ヶ月経過後の翌日から2ヶ月以内となっています。

そのため、対象となる労働者が6カ月経過しない間に辞めてしまうと、助成金が支給されません。最低でも、6カ月以上は勤務してもらう必要があります。

(2)「地方公共団体の移住支援事業・マッチング支援事業」への登録が必要

UIJターンコースの対象となる労働者は、マッチングサイトからの応募が条件となりますので、事業者は「地方公共団体の移住支援事業・マッチング支援事業」への登録が必要です。

計画書の提出は登録前でも提出することが出来ますが、助成金の支給を受けるためには必ず登録しておかなければなりませんので、まずは、地方公共団体の移住支援事業・マッチング支援事業へ登録しましょう。

―地方公共団体の移住支援事業・マッチング支援事業への登録方法について-

地方公共団体の移住支援事業・マッチング支援事業への登録は、各自治体によって登録方法が定められています。 

地方創生の総合サイト、地方公共団体一覧の都道府県をクリックすると、各都道府県の求人サイトに移動します。サイト内に企業の方の登録に関しての情報が掲載されているので、そちらから登録などを行ってください。

内閣府地方創生サイト「地方公共団体一覧

まとめ

今回は、中途採用等支援助成金の「UIJターンコース」を紹介しました。

近年、地方へ移住して新たなライフスタイルをスタートさせる方も増えています。地方には東京圏とは違う魅力がたくさんあります。

東京圏から地方への移住を検討している方を積極的に採用し、地域の雇用拡大につなげてください。その際には、ぜひ、UIJターンコースの申請も行いましょう。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
【プロフィール】
平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上

【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
inQup     » https://inqup.com/

【 動画で確認! 】株式会社SoLabo代表 田原がチバテレビに出演しました。