公的融資である補助金・助成金!起業時に使えるものは何がある?

公的融資と補助金・助成金!起業時に使えるものは何がある? 助成金・補助金 – 助成金の基礎知識
公的融資 起業

公的融資とは日本政策金融公庫やハローワーク、そして自治体、商工会議所のような公的機関の実施する融資を指します。

公的融資には一般の方向けの住宅ローン・教育ローンもありますが、今回は起業に使える公的融資と補助金・助成金について触れていきたいと思います。

1.起業時に本当に使える公的補助金・助成金は創業補助金と小規模事業者持続化補助金

起業時または起業家が使える補助金・助成金を調べると、たいていの場合以下の補助金と助成金がさまざまなサイトで紹介されています。

  • キャリアアップ助成金(実施主体:厚生労働省 都道府県労働局 ハローワーク)
  • ものづくり補助金(実施主体:全国中小企業団体中央会)
  • 創業補助金(実施主体:経済産業省・中小企業庁)
  • 小規模事業者補助金(実施主体:日本商工会議所)

筆者は非常に疑い深い性格ですので、これらが本当に起業時に使えるものなのかひとつひとつ調べてみました。その結果、一つ目と二つ目(キャリアアップ助成金とものづくり補助金)については絶対に起業時向けのものではないという結論を得ました。むしろ、起業して事業がある程度の規模になり安定してから申請すべきものです。

「起業したいけどお金ない」「起業したけいど借金(=融資)はイヤだし通らないかも」と考える方におすすめできる補助金・助成金は、現時点(2019年2月)で以下二つの制度です。

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これら二つは、正直なところ金額が若干低い印象を受ける補助・助成金です。(よく間違える方が多いのは、「創業補助金」ではなく「創業支援事業者補助金」です。創業支援事業者補助金は補助限度額が1,000万円までと高額ですが、創業支援をする事業者に支給される補助金であり、事業を始める事業者向きのものではありません。)

返済不要という部分は事業者にとって非常に魅力的なところですよね。しかし、実績の出ていない方に返済不要のお金を支給するわけですので、上記のように計画を立てて市区町村や商工会議所に認定される必要があります。また、今現在のルールでは、創業補助金とものづくり補助金と小規模事業者持続化補助金に申請するためには単独での申請は認められていません。認定支援機関というお墨付きを財務省からもらった社会保険労務士などを経由する必要があります。

詳細については、当サイトの以下既存記事をぜひご参照ください。

創業補助金と地域創造的起業補助金って何が違うの?

小規模事業者持続化補助金で資金調達!合格のための申請書の書き方とは

2.キャリアアップ助成金とものづくり補助金はなぜ起業時に使えないのか

キャリアアップ助成金はキャリアアップという名前からもわかるように、事業で既に雇っている従業員を正社員化し、有期雇用から無期雇用に転換する際に支給される助成金です。また、ものづくり補助金に関しては中小企業者と組合を対象としていますが、その対象となる従業員の規模は最低で50人(小売業の場合)です。

起業時に50人いきなり雇う余裕がある方は非常に少ないですよね。50人は最低ラインで、他の事業種では従業員人数は300人が目安です。300人がものづくりに携わるということは、広い工場の中でかなりの商品数を産み出す事業でないと成り立ちません。この意味で、起業時ではなく起業がうまくいったあとにものづくり開発をするためにもらう助成金と言えるでしょう。

3.起業時に補助金・助成金を使うにはどうすればいい?

創業補助金と小規模事業者持続化補助金は毎年確実に募集されるものではありません。いずれも中小企業庁がまず毎年の予算を組み、その中で起業に関する予算枠が決まります。起業に関する予算枠が決定しても、毎年その枠は狭くなったり広がったりと安定していません。

ちなみに、以下の資料では中小企業・小規模事業者関係の概算要求の概要を参照することができます。

http://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2019/pdf/01_6.pdf

この資料の2ページ目を見ると、「予算」という部分で地域創業機運醸成事業の予算は5億円になっています。少ないですね。これに対し、事業承継・世代交代集中支援事業に関しては45億円、中小企業再生支援・事業引継ぎ支援事業については77億円の予算となっています!今、予算は起業よりもむしろ事業承継(事業を後任の方に引き継ぐこと)寄りになっている風潮かもしれませんね。まずは、あなたが希望する補助金・助成金の実施状況を中小企業庁のホームページやミラサポ(中小企業庁運営)でチェックするところからスタートしましょう。

4.自分ひとりで公的補助・助成金を受けることは可能なのか?コンサルティングって何?

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助成金・補助金はよく言われているように返済不要のお金です。税金のバラマキではないので、然るべき計画を立てて認定されないともらえません。そこで、社会保険労務士などが間に入る仲介サービスが人気となっています。

助成金・補助金のコンサルティングを受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 従業員を雇い、雇用保険に加入している
  • 半年以内に解雇していない

また、これらのコンサルティングの料金は以下のような2タイプが多い傾向にあります。

  • ①助成金の相談は完全無料!申請は別料金。月額1万円~で顧問契約を勧める
  • ②助成金・補助金の申請を手伝う代わりにコンサル料(5万円~)や申請支援料(30万円~)を請求する

結論から言えば、経験豊富な良心的な社会保険労務士に出会えたら、そして助成金・補助金が無事手に入ればコンサルティングに頼むのも悪くはありません。但し、助成金・補助金コンサルティングの料金形態は携帯ショップの料金プランのように複雑化しています。

「助成金の申請を丸ごとやってくれると思ったのに、法外なお金がかかった!」なんてことがあっては、助成金をもらってトクするどころか損になってしまいます。あらかじめ契約体形や料金をしっかり確認して依頼するか、または、このあとご紹介する公的融資に切り替えるのも一つの方法です。

5.公的融資とはどう違うのか?

公的融資は返済不要のお金ではなく金利付きでお金を貸してくれる制度です。①日本政策金融公庫から直接借りる事業融資、②信用保証協会と自治体を通して自治体と連携する金融機関から借りる制度融資、③商工会議所を通じて日本政策金融公庫からマル経融資がよく知られています。返済しなくてはいけないお金を借りるというネックはありますが、補助金・助成金と比較し(借りられる)お金は高額で、金利も現在は2%前後の低くなっています。また、これから起業する方も多く利用できます。公的融資については、当サイトの以下既存記事を是非ご覧ください。

https://admin.start-note.com/manuals//447

日本政策金融公庫での融資は公的融資にあたるため、アコムやアイフルといったスマホですぐ申込ができる便利な消費者金融とは違い、事業計画書や決算書など多数の書類を提出しなければいけません。しかし、

補助金・助成金のコンサルタントと同様、公的融資についてのコンサルタントも存在し認定支援機関と言います。日本政策金融公庫の中小企業経営力強化資金という制度を利用して融資を受ける場合は、この認定支援機関を経由して申し込まないといけないルールになっています。

まとめ

公的補助金・助成金でこれから起業する方が使えるものは創業補助金と小事業者持続化補助金です。しかし、毎年必ず募集しているわけではないので、最新の情報を中小企業庁のホームページから確認しましょう。

これに対し、公的融資で起業に使えるものは日本政策金融公庫の新創業融資制度や中小企業経営力強化資金です。公的融資に関しては常時利用できるというところと、返済しなくてはいけないお金であるというてんが補助・助成金と大きく違います。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。