【平成30年度完全版】キャリアアップ助成金の変更点について

【平成30年度完全版】キャリアアップ助成金の変更点について 助成金・補助金 – 取り組みやすい助成金
キャリアアップ助成金の変更点とは?

上手に助成金を活用して資金調達しませんか?

今年の4月に、キャリアアップ助成金が改正されました。
もらえる金額や条件が変わるなど、確認すべき点がいくつかあるので、利用を検討している方はぜひご一読ください。

 

 

 今回の記事については、以下の厚生労働省が発表した資料に基づいています。

<キャリアアップ助成金のご案内>

 <平成30年度以降のキャリアアップ助成金について>

 

1.キャリアアップ助成金とは

 

キャリアアップ助成金とは、厚生労働省による助成金の一つで、非正規労働者の社内での待遇改善を目的としています。

具体的に言うと、社内の派遣労働者、有期契約労働者、短時間労働者などの社員に対して、正社員化したり、処遇改善を行ったりしたりした場合に、企業に対して支給されます。

行う施策の内容によって、正社員化コース、人材育成コースなど様々な助成金がありますが、それらをまとめて「キャリアアップ助成金」と呼ばれています。

 

詳細はこちらをご覧ください。

キャリアアップ助成金を理解するために必要な7つのポイント

 

2.平成30年の主な変更点

 

(1)正社員化コースの変更

①正社員化コースの概要

非正規社員を正社員に転換した際に支払われる助成金です。

社員を「有期契約労働者」→「無期契約労働者」→「正規雇用労働者」とキャリアアップさせるにつれ、助成されます。

 

支払われる金額は中小企業の場合、おおよそ以下の通りです。

 

有期契約労働者を無期契約労働者に転換した場合 28.5万円

無期契約労働者を正規雇用労働者に転換した場合 28.5万円

有期契約労働者を正規雇用労働者に転換した場合 57万円

 

②変更点

変更点は、拡充される点と要件が追加される点の2点です。

 

1)1年度1事業所あたりの支給申請上限人数が、15人から20人に

 これまで正社員化の申請は、1年度1事業所当たり15人しかできませんでしたが、その上限が20人まで拡充されます。

これにより、規模の大きな事業所をもつ企業が、一度に多くの正社員化を行った場合に、多額の助成金をうけとることができるようになりました。

最大で57万円×20人=1140万円まで、1年度の給付が得られるようになりました。(中小企業・生産性向上の条件を満たさない場合)

 

2)助成を受けるための要件の追加

助成を受けるための要件が少し厳しくなりました。以下の2点が、変わった点です。

  •  正規雇用等へ転換した際、転換前の6か月と転換後の6か月の賃金を比較して、5%以上増額していること
  • 有期契約労働者からの転換の場合、対象労働者が転換前に 事業主で雇用されていた期間が3年以下に限ること

これらの点について解説します。

 

キャリアアップ助成金は、有期契約から無機契約、正規雇用と社員の待遇を向上させることに対する助成金です。

しかし一方で、実質的な待遇の改善を行わないにも関わらず、名目だけを「正社員」と変更して、助成金を受けようとする企業があるかもしれません。

そうした名目のみのキャリアアップを防ぐために、正社員登用の場合の給料のアップ額を定めました。

また有期契約社員について、働いている期間を3年以内と定めたことで、実質的には無期契約社員であるにも関わらず有期契約社員であったと称して助成を多くもらう、といった行為を防いでいます。

 

(2)人材育成コースが、人材開発支援助成金に統合される

キャリアアップ助成金ではなく、別の助成金として扱われるようになったということです。

整理による変更なので、手続きの仕方以外の違いは特に生じません。

 

(3)賃金規定等共通化コースの拡充

①賃金既定等共通化コースの概要

「非正規社員と正社員の給与を同等にする」という規定を作った時の助成金です。

中小企業の場合、基本の助成として57万円がもらえます。

 

②変更点

給与が共通化された非正規社員が2人以上いる場合、2人目から社員1人につき2万円が助成されるようになりました。

たとえば対象となる非正規社員が10人いる事業所で共通化を行った場合、助成される金額は

57万+(10-1)×2万=75万 となります。

 

この変更により、賃金既定の共通化を行った場合、より非正規社員が多い、規模の大きな事業所であるほど、助成金がもらえるようになりました。

 

(4)諸手当制度共通化コースの拡充

①金既定等共通化コースの概要

「非正規社員と正社員の諸手当を同等にする」という規定を作った時の助成金です。

中小企業の場合、基本の助成として38万円がもらえます。

 

②変更点

変更点は2点です。

一つ目に、諸手当が共通化された非正規社員が2人以上いる場合、2人目から社員1人につき1.5万円が助成されるようになりました。

これは、賃金規定等共通化コースの拡充と仕組みは同じです。

 二つ目に、共通化された諸手当が2項目以上ある場合、2項目から項目1つにつき16万円が助成されるようになりました。

たとえば対象となる非正規社員が10人いる事業所で、3つの諸手当の共通化を行った場合、助成される金額は

57万+(10-1)×1.5万+(3-1)×16万=102.5万 となります。

 

まとめ

 

 いくつかの点で助成金が拡充され、大規模に施策を行う企業にとってより多額の助成が受けられるようになりました。

 変更点をしっかり把握したうえで、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。