起業家とは?事業家・実業家・企業家との違いや適性について解説

起業家とは?事業家・実業家・企業家との違いや適性について解説 起業のための資金調達 – 起業前に実施しておくべき準備
起業家とは?事業家・実業家・企業家との違いや適性について解説

起業家ってどのような人を指すの?

会社を経営する経営者は、いろいろな呼ばれ方をします。
最近よく聞かれる呼称は「起業家」。
ほかにも事業家や実業家、企業家とも呼ばれます。
一見、漢字が違うだけの言葉遊びに見えるかもしれませんが、言葉が違う以上、そこに表現したい細かな違い、ニュアンスがあるはずです。
この記事では、起業家とはどういう人を指すのか、似た文脈で使われる事業家・実業家・企業家とのニュアンスの違い、言葉から見える経営者に求められる適性についてご紹介します。

1.起業家とは?

会社法人などの組織を運営する権利と、全ての責任を背負う人は「経営者」と呼ばれます。

近年、経営者が注目されることが多くなり、シーンによっていろいろな呼ばれ方をします。

特に、よく見かける呼称は「起業家」です。わざわざ言葉を変えて表現する以上、そこに伝えたい細かな違い、ニュアンスがあります。

まずは「起業家」とはどのような人を指すのか意味を押さえておきましょう。

○起業家

起業家とは「自身で新事業を興した創業者」です。

経営者と区別するのは、経営者の中には既存の会社や事業を継いだ人もいるからです。

事業承継やM&A、のれん分けなどで経営者になった者は、起業家とは呼ばれません。

また、経営基盤を一代で築いたような創始者、例えばパナソニックの松下幸之助氏のような方を「起業家」とはあまり表現しないことから、「起業家」は比較的、創業まもない経営者に対する呼称と考えてよいでしょう。

会社がある以上、過去にも起業家と呼べる人はいましたが、70年代の第一次ベンチャーブームの時期から言葉として認知されることが多くなったようです。

学生で起業する者は「学生起業家」、若くして起業する者は「若手起業家」、女性で起業する者は「女性起業家」、シニアになって起業する者は「シニア企業家」といったように使われます。

文字が違う「企業家」は読み方が同じですが、誤字ではありません。

耳で聞いたときに、対象が新事業の創業者ではない場合は「企業家」の方が使われていると思ってよいでしょう。

2.起業家とどう違う?事業家・実業家・企業家のニュアンスの違い

続いて、事業家や実業家、企業家とのニュアンスの違いも見ていきましょう。

○事業家

事業家とは「事業を行う者」というそのままの意味です。

わざわざ話題に出すほどの経営者なので、優れた経営を行っているケースが多いです。そのため多くのケースで「事業をうまく軌道に乗せ、経営している実力者」というニュアンスが含まれます。

テレビや雑誌などのメディア露出の目立つ経営者は、ほとんどの場合、事業家であると言えるでしょう。

○実業家

実業家とは、本来は「生産・流通・販売などを伴う実業の経営者」です。

しかし、真逆の、株や投資などの労働を伴わない虚業を行う者を「実業家」とする誤用が多く見られます。

人によって投資家の類語として誤解されるため、正確な表現が求められる場面での使用は避けた方がよいでしょう。

○企業家

企業家とは「企業経営する者」です。

事業家と同様、わざわざ話題に出すほどの経営者なので、優れた経営を行っているケースが多いです。

事業家と異なる点は、戦略的な経営ビジョンです。「ビジョンをもとに積極的な経営を行っている者」というニュアンスを含めた使用が目立ちます。

企業家として有名な人物としては、Apple社の共同設立者のスティーブ・ジョブズ氏が挙げられます。スマートフォンの代名詞のiPhoneを、ユーザビリティーやデザインの点で明確なビジョンを持ってプロデュースしたと言われる人物です。

また、生産・流通・販売などを伴うため、本来の意味での実業家でもあった、と言えるでしょう。 

起業家・事業家・実業家・企業家をまとめると、次のイメージ図になります。どの言葉も、経営者であることは共通しています。

起業家であっても、事業をうまく経営していなければ事業家ではありませんし、事業家がみな、経営ビジョンをもって経営する企業家というわけではありません。

それでも、中には起業家かつ事業家かつ実業家かつ企業家と呼べる経営者もいるでしょう。

起業家・事業家・実業家・企業家それぞれの言葉の意味

3.経営者に求められる適性:起業家が成功するには?

起業家・事業家・実業家・企業家とのニュアンスの違いを見てきました。

ここからは言葉のニュアンスの違いからわかる、起業家が成功する秘訣として経営者に求められる適性を見ていきましょう。

経営者に求められる主な適性は次の3つです。

  1. 経営戦略の核となるビジョンを持っていること
  2. 自身で考え、判断できること
  3. 自身をコントロールできること

① 経営戦略の核となるビジョンを持っていること

「企業家」の項目でも説明した通り、起業家が成功するには「ビジョン」が欠かせません。起業家として世界をどうしたいと思ったか、その夢にも似た思いを持ち続ける必要があります。

経営し続けると、判断に迷う時が必ず来ます。妥協しないといけなかったり、自身のプライドやこだわりを捨てないといけなかったりする場面もあるでしょう。そのときに、後で振り返ったときに後悔しないために「正しい判断や行動をした」と胸を張れるように、企業の経営戦略の核になるビジョンをもって、経営する必要があるでしょう。

② 自身で考え、判断できること

経営者である以上、起業家は全ての責任を背負います。時に人から助言を受けることがあっても、最終的に受け入れるか、跳ねつけるかは自分の裁量次第。自身で考え、判断できることが「事業家」と呼ばれるための最低条件と言えるでしょう。

③ 自身をコントロールできること

起業家も人です。風邪を引いたり、感情的になったりすることもあるでしょう。

成功する経営者は、精神的にも肉体的にもタフな人が多いです。タフでなくとも、タフになるように自身をコントロールしてきたのでしょう。

会社という組織をコントロールするには、まず自身を思い通りにコントロールできなければ始まりません。経営基盤の第一歩として、自身のカイゼンに着手するとよいでしょう。

まとめ

起業家は創業者のこと、事業家は優秀な経営者、実業家は本来は実業に従事する経営者、企業家は経営ビジョンをもつ積極的な経営者、とニュアンスが異なることを押さえておきましょう。

起業家が成功するには、まず経営者に求められる適性を身につけましょう。それが経営し続けられる基盤を作る第一歩です。

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
【プロフィール】
平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上

【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
inQup     » https://inqup.com/

【 動画で確認! 】株式会社SoLabo代表 田原がチバテレビに出演しました。