個人事業主からの法人成り!消費税が免除される?

個人事業主からの法人成り!消費税が免除される? 起業のための資金調達 – 起業前に実施しておくべき準備
法人成りすると消費税を節約できる?

創業のための基礎知識!

 個人事業主として自営業を続けてきた方が、その事業をそのまま会社として起業することを法人成りといいます。
そして、もし法人成りした場合は、消費税の納税義務が免除されるというメリットがあります。
今回は、そのような法人成りと消費税の関係について説明していこうと思います。
 

消費税の納税について

 

市場で商品やサービスが取引される際には、価格に消費税分が上乗せされて取引されます。

そして、企業や個人事業主は、取引にかかった消費税分を国に納税します。

つまり、顧客から受け取った収入にかかる借受け消費税から仕入などにかかる仮払い消費税を差引いた金額を支払消費税として納税することになります。

ただし、収入が一定の基準を満たしていない場合は、消費税が免除されます。

より正確に言えば、ある一定期間の売上が1000万円以下の場合は、消費税が免除されることになります。

なお、基準の期間は企業でしたら前々事業年、個人事業主でしたら前々年と決められています。

そのため、起業後の2年間は納税義務の有無が決まるだけの期間であり、消費税は消費税を納める必要がありません。

 

法人成りをすれば消費税がお得に

 

個人事業主としての収益が増えれば、消費税の納税義務が発生します。

また、将来はその事業を成長させて大きくしていきたいという方も多いかと思います。

 

そのような場合は、法人成りをすれば消費税の面で得をすることができます。

売上高によっては、個人事業主としての所得税よりも、法人としての法人税の方が、納税額が低くなるというのは有名です。

消費税に関しても法人の方が有利なように定められています。

 

法人成りをするためには、個人事業主としては廃業手続きをしたうえで、立ち上げた会社に資産や負債を移転する必要があります。

起業間もない頃は、売上の記録がないため、納税義務の有無の判断ができません。

そのため、消費税を支払う必要がありません。

なお、個人事業主が起業しても実態が同じなため、納税義務も同じなように思えますが、個人事業主と法人成りをした企業は違うものだと国税庁によって決められています。

 

消費税免除の注意点

 

法人成りをした場合は、基本的に2年間は消費税の納税義務が免除されますが、いつでも免除されるわけではありません。

もし、法人成りをした後の1年目の始めの半年間で、売上と役員報酬を含む給料が1,000万円を超えた場合は、2年目からは消費税の納税義務が発生します。

法人成りをしたからといって、いつでも消費税の納税義務が免除されるわけではありませんので、注意が必要です。

 

消費税の納税方法について

 

法人成りをして順調に売り上げを伸ばしていけば、3年目から消費税の納税義務が発生します。

もし、消費税を納めなければならない場合、どのように納税額を計算すれば良いのでしょうか。

 

消費税の計算方法には本則課税と簡易課税という2種類があります。

本則課税とは、課税売上に係る消費税から課税仕入れに係る消費税を差引いて計算する方法です。

しかし、本則課税で納税額を計算するには、自社のすべての取引に係る消費税額を把握しなければならないため、計算が非常に煩雑になります。

そのため、前々事業年の売上が5000万円以下の場合は、簡易課税制度によって消費税の計算を簡単にすることができます。

簡易課税では、課税仕入れに係る消費税を課税売上に係る消費税に一定の係数をかけることで算出することができます。

そのため、すべての取引に係る消費税額を把握する必要がありませんので、事務作業の負担を軽減することができます。

ただし、簡易課税を使用する場合には税務署に届出を提出する必要があります。

また、本則課税を使用した方が、簡易課税よりも納税額が低くなることもありますので、どちらが得なのかを事前に確認しておきましょう。

 

まとめ

 

個人事業主が法人成りした場合は、消費税の納税を免除されます。

ただし、いつでも消費税の免除が受けられるわけではないことに注意が必要です。

また、売上が伸びれば消費税を納める必要もあるため、その計算方法をしっかりと把握しておく必要があります。

今後、法人成りを考えている個人事業主の方は、法人成りをした後の消費税の取り扱いについても見直してみてはいかがでしょうか。

 

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。