創業融資を自分でやるのは正直大変なのか?気になる成功率と必要な期間は?

創業融資を自分でやるのは正直、大変?気になる成功率と必要な期間は? 起業のための資金調達 – 日本政策金融公庫からの融資
創業融資を受けるための手続きはプロに頼んだ方がよいのでしょうか?

創業融資では「創業計画書」を始めとする多くの書類を提出することから、税理士に創業融資の仲介を依頼する方もいらっしゃいます。

一方で、ご自身ですべての手続きを行い創業融資の審査をパスしている方もいらっしゃいます。

今回の記事では、創業融資を自分でやる場合の成功率と必要な期間といった多くの方がご興味を持つトピックについて「具体的に」解説しています。是非ご一読ください。

 なお、創業融資を自分でやるためのノウハウについては、以下の記事がお役に立ちます。併せてご参照ください。

創業融資成功の鍵!「創業計画書」書き方とポイントを徹底解説!

創業融資に受かりやすい創業計画書を作成する9つのポイント

 1.「創業融資を自分でやる」ってつまりどういうこと?

①創業融資に必要な書類を知り、自分で全部揃えるということ

創業融資の審査を受けるのは、書類一枚に記入して終わり、ではなく、以下のような書類を準備する必要があります。これらの書類は、ただ自宅の引き出しから引っ張り出して提出すればいいもの(難易度ゼロ)、頭と時間を使って作成するもの(難易度★★★)まで幅広いラインナップとなっています。 

<難易度★~★★★>

  • ①創業計画書(★★★)
  • ②損益計算書(★★)
  • ③貸借対照表(★★)
  • ④企業概要書(★★)※初めて取引する法人で開業後1年経過している場合のみ 

<難易度ゼロ>

  • ①借入申込書
  • ②本人確認書類
  • ③住民税の領収書
  • ④通帳コピー ※自己資金の有無を証明する書類として
  • ⑤見積書 ※設備資金の融資を受けたい方のみ
  • ⑥許認可証 ※許認可が必要な事業の場合のみ
  • ⑦履歴事項全部証明書 ※法人の場合のみ
  • ⑧印鑑証明書
  • ⑨源泉徴収票または確定申告書2期分 

【参照】創業予定の方|日本政策金融公庫

 創業融資を税理士に頼む場合、難易度の高い書類作成を依頼することが可能です。創業融資を自分でやる場合は、Webサイトや書籍の情報を見ながら自分で難易度の高い書類(苦手な方には)を自分で作成する必要があります。 

②金融機関に自分ですべての連絡をするということ

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創業融資を自分でやるということは、金融機関とあなた自身が直接やりとりをするということになります。あなたの窓口はあなたです。

 創業融資で最も利用する方の多い日本政策金融機関を例に、連絡・訪問する場面をご紹介します。あなた自身で創業融資に申し込む場合、最初の電話から面談まで合わせて5つのアクションが必要です。

 (第一アクション)

・最初に日本政策金融機関へ「創業融資を申し込みしたいのですが」と電話をかける

・日本政策金融機関の窓口から、どのような事業をどの場所で行うのか質問される

・日本政策金融機関の窓口から、融資担当者より折り返し連絡すると言われる

※そのままつないでもらえる場合もあります

(第二アクション)

・日本政策金融機関の融資担当より折り返し電話があり、事業の詳細、借金の有無、経験の有無、自己資金の有無などを詳しくヒアリングしてもらう

・日本政策金融機関の支店へ訪問する日程を融資担当者と調整する

・日本政策金融機関の担当者から、面談で持参する書類の詳細を知らされるのでメモをする

(第三アクション)

・日本政策金融公庫の融資担当者へ言われた書類をすべて準備する

・不明点は自分でインターネットから調べて解決するか、日本政策金融公庫へ問合せをする

 (第四アクション)

・日本政策金融公庫の最寄りの支店へ必要書類を持参し訪問する

 ↓

(第五アクション)

・金融機関と面談できることになり、その日程について電話がかかってくる

 ちなみに、上記の創業融資の手続きの流れの中で、途中で日本政策金融公庫から「この書類も追加でほしい」と言われることもあります。それも含めると、結構あなたが日本政策金融公庫とやりとりする回数って多いのがお分かりいただけるのではないでしょうか。

(創業融資を税理士に頼む場合はどうなる?)

 創業融資を税理士などの創業融資支援を経由すれば、上記のアクションの中で第三アクションはなくなります。また、第五アクション以外はすべて創業融資を支援する機関(税理士事務所、認定支援機関など)と行うことになります。 実際にお金を貸してもらう相手ではない第三者とやりとりをするため、あなたは精神的に気楽かもしれません。また、創業融資を支援する機関の方でも融資を通したいため、あなたに対し「こうした方が融資は通りやすくなります」と豊富な経験からアドバイスをし、精一杯書類を作成します。そうすることであなたの創業融資の成功率を高めていくのです。

③金融機関との面談に自分一人で行くということ

創業融資の審査は書類提出だけでなく、面談をすることで最終的な審査に進むことができます。面談時間の短縮のために事前に書類を提出していますので、基本的には書類に書かれていることが頭に入っており、それを自分の言葉で落ち着いて話せれば問題はありません。

 2.創業融資を自分でやると成功率は50%以下!その理由とは

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今はネットで様々な情報が無料で公開されている時代です。料理のレシピから可愛くなれるメイクテクまで、ありとあらゆる情報がネット検索で手に入れられます。 

そのため、創業融資の申し込みを初めて自分でやり、めでたく融資に通っている方もたくさんいらっしゃいます。その一方で、約半数の方は創業融資の審査に落ちています。そのことについては、当サイトの以下記事でも触れています。

 日本政策金融公庫の審査の基準はどこにある!?

 創業融資を自分でやる方の半分が審査に落ちてしまうのは、創業融資の審査基準について創業融資を何度も支援している機関(税理士など)よりも経験がなく、詳しくないからです。

創業融資の支援をしている税理士などのコンサル業の事業者は、何件もの支援を経て、最初の無料電話相談の時点で「この人は融資に絶対通る」「この人は絶対に落ちる」と振り分けをするものです。その中で、「この人は受かるか微妙」という人には融資成功率を上げるためのテクニックを使います。テクニックとは、例えばこの支店の方がこの事業は通りやすいからこの支店にしよう、融資希望額を上げた方がいい、下げた方がいい、というような実際に融資を通した経験から得たノウハウのことです。

 創業融資支援をする者が「この人は絶対に融資に通る」と感じる方で、さらにその方が生真面目にしっかりと資料を作成するタイプの方であれば、じぶんで創業融資をやっても審査に通る可能性は高くなります。

 3.創業融資を自分ひとりでやる場合にかかる期間は?

創業融資に申し込んでから実際に融資が確定しお金が振り込まれるまでは最短で1か月~1か月半がかかります。さらに、この記事の見出し1.でお伝えしたとおり、創業融資では最低でも10種類以上の各種資料を準備しなければいけません。

 そのため、創業融資を自分ひとりでやる場合にかかる期間は非常に個人差があります。常日頃から履歴事項全部証明書、確定申告書などの書類が手元にありすぐに提出できる状態の方は、1か月~1.5か月で創業融資の一連の手続きは完了できます。

 けれども、「そもそも確定申告してないから今からしなきゃ」「自己資金として見せられる通帳がないから、今から再発行しなきゃ」など資料を揃えるのに時間がかかる方は余裕を見て半年以上の期間をみておきましょう。

 4.創業融資の支援の手数料は融資額の2~3%が相場!高いかや安いかはあなた次第

創業融資を支援する機関はネット検索すれば複数見つけられます。この中で、創業支援として提供されるサービスもばらつきがあります。

 例えば、A社では面談への同行もしてくれ、資料作成も込みで融資額の2%のみを報酬としてもらいます。一方で、B社は創業支援の手数料はないとWEBサイトでアピールしていますが、実際には税理士との顧問契約を年間50万円で結ばなければいけない、というようなパターンもあります。

 海外旅行で添乗員をつけるかつけないか、というように、あなたが創業融資を行う場合もじぶんでやる方がいいのか、プロに依頼した方がいいのか、と判断する必要があります。

 まとめ

創業融資を自分でやる。このことはもちろん不可能ではありません。但し、日頃から事業の数値関連の書類(損益計算書、貸借対照表)に慣れている方、税金や収益や事業に関わる書類をしっかり整理できている方にとってはです。

また、自分で創業融資に申し込みできることと創業融資の成功率は別の話です。税理士へ頼む場合の費用帯効果(コスパ)を考え、自分でやる方が得かどうかを判断してください。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。