創業時の資金調達は日本政策金融公庫でするべき?
政府が運営する金融機関である日本政策金融機関は、中小企業や個人事業主に、創業時の融資を積極的に実施しています。
無担保無保証や低金利など、メリットの多い融資制度を取り揃えていますが、日本政策金融公庫の融資制度を利用すうデメリットはあるのでしょうか?
1.日本政策金融公庫のデメリットは4つ?
(1)細かい書類作成が必須
日本政策金融公庫の融資を利用するためには、事業計画書や企業概要書の作成が必要です。
記入する項目は決まっていて、他の金融機関に融資を申し込んだ場合よりも細かい資料作成が必要になるでしょう。
また、事業計画の他に、事業の業績がどのように推移していくかの予想も作成しておくべきと言えます。
自分自身で事業を開始する場合、様々な準備もあるため、なかなか資料を作成する時間がないでしょう。
また、売上予想や借入金の返済計画なども、作成したのは良いものの、本当にこれで良いのか?と不安になってしまいます。
(2)融資を受けるためには面談が必須!
日本政策金融公庫からの融資を受ける場合、融資の担当者と必ず面談する必要があります。
日本政策金融公庫には各地に支店がありますが、自ら足を運んで約1時間程度の面談を受けることは手間になってしまうかもしれません。
また、面談で何を聞かれるのか、何と返答すれば良いのか、不安になってしまう点もデメリットの一つでしょう。
(3)着金までに時間がかかる・・
日本政策金融公庫からの融資を受ける場合、面談から約1ヶ月半で審査結果が出て入金されます。
3か月ほど融資までに時間がかかってしまう銀行などと比較すると、日本政策金融公庫の融資は短い期間で着金となります。
しかし、カードローンなどでは即日で融資を受けることもできます。
(4)借換えできない!
日本政策金融公庫からの融資を借換えに利用することはできません。
低金利の融資制度を取り揃えていますが、民間からの借入を日本政策金融公庫へ借り換えるための融資は、民
間の業務を奪ってしまうことに繋がるため、という理由があります。
2.デメリットはあるけどメリットの方が多い・・!
日本政策金融公庫の融資制度を利用する際のデメリットについてご紹介しましたが、創業時に銀行などから融資を受けることは難しく、審査に通ることは少ないでしょう。
しかし、日本政策金融公庫では創業時の企業に積極的に融資を実施しており、無担保無保証、低金利での融資を実行しています。
また、政府が運営している金融機関で安心できるという点もあるので、創業時には少し手間がかかっても日本政策金融公庫からの融資の利用がオススメです。
3.認定支援機関を利用することでデメリットの軽減
創業時に日本政策金融公庫の融資を利用する場合、認定支援機関を通して申込をすることで、資料作成から創業後のサポートを実施してくれます。
また、認定支援機関を通すことで、融資額が増えたり、金利が下がったりする可能性が高くなり、より効果的な資金調達をすることができるでしょう。
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平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計4,500件以上(2021年7月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
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