銀行からの融資は個人事業主でも受けられる?

銀行からの融資は個人事業主でも受けられる? 起業のための資金調達 – 銀行/信用金庫からの融資
個人事業主 銀行 融資

個人で事業を行っている方の中には、「個人事業主だと融資を受けづらいの?」「融資を受けるために法人をたてた方がいいの?」と悩む方もいらっしゃいます。

美容院、飲食店、整骨院など、街には様々な事業があり、人々を豊かにしてくれます。事業をするには、当たり前ですが資金(=お金)が必要です。事業は会社などの法人が行っている場合と、自営業として個人で行っている場合とがあります。

美容院、飲食店、整骨院など、街には様々な事業があり、人々を豊かにしてくれます。事業をするには、当たり前ですが資金(=お金)が必要です。事業は会社などの法人が行っている場合と、自営業として個人で行っている場合とがあります。

 個人で事業を行っている方の中には、「個人事業主だと融資を受けづらいの?」「融資を受けるために法人をたてた方がいいの?」と悩む方もいらっしゃいます。今回の記事では、個人事業主(自営業)の方が銀行から融資を受けられるかについて、詳しく解説します!

 1.個人事業主が銀行から融資を受けるための条件とは

結論から申し上げると、個人事業主は銀行から融資を受けることは可能です。街には法人だけではなく多くの自営業のお店やサービスが存在し、それらの多くは銀行から融資を受け事業を発展させてきたのです。

 しかし、全ての個人事業主が銀行から融資を受けられるわけではありません。銀行から融資を受けるための条件をお教えしましょう。

 ①法務局に開業届を出していること

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会社などの法人をたてず、個人で事業を営み利益を上げている方。この方を個人事業主と呼びます。個人事業主として事業を営む場合、勝手に始めるのではなく、事業を営む場所にある法務局に開業届を提出することが所得税法で定められています。

 しかし、中には開業届を出さずにこっそり事業をしている方も中にはいらっしゃるかもしれません。特に最近では、ネットの普及によりヤフオク!などでの転売事業や、クラウドワークスなどのサイトで仕事を受注できます。個人での副業なのか、または個人事業なのか?という線引きがあいまいな状態で、収益を上げている方が多くいらっしゃいます。

 原則的には、月収入が20万円を超える場合、個人の副業でも個人事業でも開業届を出すべきです。

「確定申告の仕方がよく分からない」からと言って放置しているのであれば、銀行からの融資は受けられません。しかも、ある日突然追徴課税の手紙が税務署から届くかもしれません。

 ②確定申告をしている

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個人事業主が銀行から融資を受ける際、申込みに必要な書類の一つとして確定申告書があります。確定申告書は毎年2~3月に税務署に「去年の売上は〇〇円で、〇〇円儲かりました」と自ら申告することです。

 確定申告をされた金額を精査し、税務署はあなたの事業所の所在地に30%の所得税を貸す書類を後日郵送します。

 正しく確定申告をしてキチンと税金を納めているということは、あなたの事業が社会で正しく認知されているという証拠です。銀行は反社会的組織にはお金を貸したがりません。銀行から融資を受けるのであれば、原則、確定申告書2期分(2年分)を提出すると覚えておきましょう。

 ③決算書が黒字である

もう1つ大切な融資を受けるポイントは、ズバリ「赤字でなく、黒字である」という点です。

銀行から融資を受ける場合、個人事業主が提出書類の中には損益計算書、収支内訳書といった決算書があります。

 誰だって、貸したお金は返して欲しいもの。お金を返せそうもない人には、個人事業主だって法人だって、銀行はお金を貸したがりません。しかし、以下のような場合は今期の決算書が赤だったとしても、融資を受けられるチャンスがあるかもしれません。

  • 過去2年間はずっと黒字だったが、今季がたまたま赤字になってしまった
  • 事業では若干赤字が続いているが、個人としての資産がしっかりとある
  • 今期は赤字だったが、その前は黒字。借入金はゼロで初の融資申し込みである

 2.法人の方が融資を受けやすいのか?という問題

結論から申し上げると、法人でも事業が赤字の場合、銀行はお金を貸しませんし、個人事業主でも事業が黒字であれば融資を受けられます。

 しかしながら、法人の決算書の方が信用されやすいという部分も少なからずあります。理由として、個人事業主の確定申告書では個人の生活費や家族への給料を計上している場合があるため、法人と比べ代表者の資産の会計があいまいです。そのため、銀行によっては個人事業主の確定申告書よりも法人の決算書を信頼する傾向にあるようです。

 法人が銀行融資を受ける場合、貸借対照表の提出が必須ですが、個人事業主の場合は求められません。しかし、個人事業主でも確実に融資を受けたいのであれば、確定申告を白色ではなく青色申告を選択しましょう。

 青色申告をするには、事前に税務署へ事前申請をする必要があります。また、貸借対照表を作成しなくてはいけません。白色申告よりも手続きが面倒ではありますが、その分税金の控除を受けられ、銀行で融資を受ける際にも大きな前進となります。

 3.法人を検討している個人事業主!法人の方が税金は安くなるって本当?

一般的には、事業の利益が増加していくと、個人事業主よりも法人の方が納める税金が少なくなるので、法人成りをして税金を節約する傾向にあります。

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 事業における税金は、個人事業主の場合は個人事業税、法人の場合は法人税を課せられます。個人事業主の場合は事業の収益により税額が上下しますが、法人税の場合は原則、一律で23.4%です。

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 図をご覧いただくとわかるように、個人事業主と法人での税率の仕組みが全く異なるのです。個人事業主の場合、携帯電話のプランに例えると従量課金制。法人の場合は、コミコミプランといった感じで、事業での収入が800万円以下か、800万円を超えるかという2択しか存在しません。

 まとめ

銀行から個人事業主は融資を受けるための条件は、まず黒字であること。そして、開業届や青色申告といった法的手続きがしっかりなされていることの2点が最低条件です。

事業の収益が順調であれば、法人成りをして節税することも検討しましょう。

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。