銀行からの融資!信用格付けって何?

銀行からの融資!信用格付けって何? 起業のための資金調達 – 銀行/信用金庫からの融資
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銀行の信用格付けって何?信用格付けは誰がやっているの?

今まで銀行から普通にお金を借りられたのに、突然貸し渋るようになってきた。それはもしかすると、会社の決算書の内容が思わしくないからかもしれません?! 個人の借金の場合と同様、銀行側も全ての企業にお金を貸すわけではありません。審査によっては融資の却下、または融資をしても金利を以前より高くするなどの対策を打ってきます。その審査は「信用格付け」を参考に行われます。

今まで銀行から普通にお金を借りられたのに、突然貸し渋るようになってきた。それはもしかすると、会社の決算書の内容が思わしくないからかもしれません?!

 個人の借金の場合と同様、銀行側も全ての企業にお金を貸すわけではありません。審査によっては融資の却下、または融資をしても金利を以前より高くするなどの対策を打ってきます。その審査は「信用格付け」を参考に行われます。

 信用格付けはどのようにされているのでしょうか?今回の記事では、資金調達の基本・信用格付けについてお伝えします。

1.信用格付けは誰がやっているのか?

銀行が融資をするか判断するためには、企業の信用格付けをする業者が必要です。信用格付け業者は「金融商品取引法」(略して金商法)で規定されており、金融庁によって登録を受けています。

 現在、日本格付け研究所、ムーディーズ・ジャパン、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社(S&P)など全8企業が登録されています。

 2.信用格付けは融資だけでなく証券の世界でもある

銀行は融資をするかの判断で企業の信用格付けを参考にしますが、信用格付けという考え方は証券の世界でもあります。 

ムーディーズ

S&P

安全性の評価

Aaa

AAA

最上位の格付け。債務履行の確実性が最も高い

Aa

AA

債務履行の確実性が極めて高い

A

A

債務履行の確実性が高い

※以下、クラスA以下省略

 クラスを設定している調査会社はムーディーズやスタンダード&プアーズ・レーティング(S&P)が世界的に知られています。信用格付けはムーディーズの場合、AAA(最高クラス)~Cの9段階で設定されています。

例えば、野村証券はBB、マネックスグループはBBBなど、日本の証券会社の多くはBBBからCクラスに位置します。

 3.信用格付けが行われるプロセスとは?

①10~12段階に分けられる信用格付け

信用格付けは、結局「貸したお金をきちんと企業が貸してくれるかどうか」を銀行が判断するための指標です。

 以下の図をご覧ください。最も標準的な信用格付けは、以下のように現在10段階で行われています。

画像

 ②正常先、要注意先、要管理先、など全6種の債務者区分に分けられる

上記の図では企業は1のリスクなしから10の事故先まで、全部で10にスコアリングされています。それと同時に注目したいのは債務者区分です。

 1のリスクなしから3のリスク些小までは「正常先」として区分されますが、4のリスクあるが良好的水準からは債務者区分が「要注意先」として区分けされてしまいます。

 4.7~8割は決算書で決まる信用格付け

冒頭でお伝えした通り、企業のスコアリングは決算書が非常に重要です。ここでは、信用格付けごとの決算書の目安をお伝えします。

①正常先に区分される条件とは?

当期利益が黒字であり、純資産の部にマイナス表示がないのであれば、企業のスコアリングはたいてい正常先に区分されます。

 負債がある場合でも、起業したてでまだ十分な資金がある場合は正常先に区分される場合もあります。

 ②要注意先に区分される条件とは?

当期利益が赤字で、融資の返済が1か月以上遅延している場合、要注意先として区分けされる可能性があります。

 その他にも、純資本の部にマイナス表示がある、債務超過がある場合も要注意先となる条件です。

 ③破綻懸念先として区分される条件とは?

二期連続の赤字、融資返済を2か月以上滞納している場合は、破綻懸念先としてスコアリングされてしまう可能性があります。

 法的にはまだ会社破綻はしていなくても、経営状態が深刻であり、再建の見通しがたたない場合。新規の融資は見込めないと考えた方が無難でしょう。

 5.決算書の内容を見栄えよくする7つのヒント

明らかな債務超過、何期も連続で続く赤字。こんな状態では、融資を通すように決算書を見栄えよくするのは至難の業です。銀行の方でも、「こんな決算書ではお金を貸せないよ」と思うことでしょう。

 しかし、以下のような条件があるのであれば工夫次第で融資を通す決算書にすることも可能です。

 【決算書の7つのヒント】

  1. 資産が債務超過ではない(貸借対照表の資産の部合計がプラスである)
  2. 自己資本率が高い(50%以上)
  3. 税金の滞納がない
  4. 適切な利益が出ている(経常利益が出ている)
  5. 売掛金の額が妥当な額である(過剰な未収金がない)
  6. 棚卸資産の額が妥当な額である(棚卸資産が多いと財務状況は悪いと判断される)
  7. 社長個人の資産が豊富にある

 この他にできることとしては、今後の経営計画を作成して添付しましょう。決算書という数値だけでは伝わらない部分を、言葉で説明することができます。

 まとめ

銀行の信用格付けはいったん底辺まで落ちると、再度融資を受けるのが困難となります。経営状態を悪化させないのはもちろんですが、見栄えのよい決算書を作成するテクニックが税理士にはあります。

銀行融資に不安を感じる方は、ぜひ税理士への相談や自社の格付けはどうなっているのかを調べる自社格付けサービスを試みてはいかがでしょうか。

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。