創業5年で半数以上が倒産している!?
会社を起業した人にとって、会社の経営を安定化し、持続していくことは簡単なことではありません。しかし、新しく設立された会社のうち、半数以上の会社が最初の5年間で倒産しているというデータもあります。 会社が倒産する主な原因として「資金繰りの悪化」があります。今回はその「資金繰りの悪化」とその対策について詳しく説明していこうと思います。
1.「資金繰り」とは
資金繰りとは会社を経営していくにあたって、必要な資金の調達やその運用のことをいいます。資金繰りが悪化すれば、会社を維持することができなくなります。また、資金の不足によって、銀行や取引先からの信用の低下や関係の悪化につながることもあります。
そのため、会社経営において、資金繰りは常に考えなければいけない重要なことです。
特に、起業して間もないころの経営者は自分の仕事に夢中になってしまい、売上ばかり見てしまうことが多いです。そのため、そのような経営者が自社の資金繰りが悪化していることに気づいていないケースは少なくありません。
2.資金繰りが悪化する原因と解決
会社を持続させていくためには、売上だけを見ればよい訳ではありません。売上だけでなく、その売上からいくらの利益を上げることができるのか、いつ回収することができるのかまでも含めて考えることができます。
会社の資金繰りが悪化する原因にはさまざまな原因があります。ここでは、その主な原因とその解決について説明していきます。
(1)財務の専門家がいない
起業して間もない経営者は自分の仕事ばかりに集中する傾向があります。そのような場合に、財務に詳しい専門家がいないと、誰も会社の財務状況を見ていないということになります。
ほとんどの経営者がその業界に対する体験や知識が豊富でも、会計に詳しい訳ではありません。そのため、会社を起業する時には会計士などの専門家を用意し、財務を管理する専門の部署を設置するようにしましょう。
(2)取引先の財務状況を把握していない
資金繰りの悪化は必ずしも自社が原因となるものではありません。取引先が原因で資金繰りが悪化することもあります。つまり、取引先の経営状態の悪化が原因で、売掛金や手形の回収に支障が出ることがあるということです。
そのため、取引先を選ぶ際には必ず相手の状況を把握しておくようにしましょう。そして、もし取引先の経営が危うい場合は、より信用度の高いと取引先を選ぶようにしましょう。
(3)過度の設備投資
設備投資は事業を行っていく上で不可欠なものです。しかし、売上を伸ばすことばかりを考えて、毎月のキャッシュフローを上回るような過度な設備投資をしてしまうと利益がなくなってしまいます。
そのため、毎月のキャッシュフローを把握し、適切な設備投資を見直してみるようにしましょう。
(4)計画的な資金調達が行えていない
資金繰りが悪化する最も大きな要因は計画的な資金調達が行えていないという事です。事業の成長や発展のためには、資金調達に関する計画もしっかりと行う必要があります。
資金繰りが悪化してから資金調達を行うことはリスクが高いため、資金に余裕があるうちに先を見越した資金調達を行うことが大切です。
3.まとめ
資金繰りは会社を持続させるにあたって、必ず考えるべき需要な要素です。しかし、多くの経営者が資金繰りを軽視しているせいで多くの会社が毎年倒産しているのが現状です。
資金繰りは常に管理していれば悪化させることはある程度防ぐことができます。そのため、資金繰りの悪化による倒産を防ぐためにも、もう一度自社の資金繰りを見直してみてはいかがでしょうか。
また、資金繰りは悪化する前に手を打つことが大切です。今はお金があるから大丈夫という状況の時にこそ、先を見越した資金調達を行っておくことが経営の安定に繋がります。
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平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計4,500件以上(2021年7月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
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