借入金返済をリスケするために必要な経営改善計画とは?

リスケするために必要な経営改善計画とは? 起業後の資金調達 – 起業後に実施しておくべき準備
リスケ 経営改善計画

借入金返済をリスケして会社経営を立て直す?!

安定した会社の資金繰りは会社経営の基本です。
しかし、どんなに気を付けていてもやむを得ない理由で資金繰りが苦しくなることもあるでしょう。

会社の資金繰りが苦しい場合でも、金融機関からの借入がある会社は毎月の返済が必須です。返済によってさらに会社の資金繰りが苦しくなってしまう可能性もゼロではありません。どのようにして乗り切れば良いのでしょうか?

1.返済日程を変更?リスケで会社の資金を守ろう

会社の資金繰りが悪化して返済を遅らせたい・・・会社経営が行き詰まった時でも借入の返済は必要です。しかし金融機関へ申込をすることで、借入金の返済に関する条件を緩和することができるのです。

返済日を遅らせたり、一定期間返済を止めてもらったりすることで一時的に会社の資金を保つことができる「リスケ」。

しかし、金融機関に「リスケしたい」というだけでは金融機関は取り扱ってくれません。

経営が思うようにいかず資金繰りに行き詰っている状況を、どのような方法で改善し、借入金の返済はどのように行うのか、経営改善計画を作成して金融機関に納得してもらわなくてはいけません。

経営改善計画の作成にはいくつかポイントがあるのでチェックしておきましょう。

2.経営改善計画作成のチェックポイント3つ!

金融機関に提出する経営改善計画は

①債務超過の解消は10年以内

②作成した売上・利益の目標の達成が8割以上達成している

③リスケした借入金の返済を15年以内に終了できる

上記3つのポイントを抑えて作成しましょう。

3.ポイントをおさえた経営改善計画の作成方法

3つのポイントを抑えた経営改善計画を作成するためには、現実的かつ客観的、時間があれば借入金の返済が可能であることをアピールする必要があります。

(1)作成手順1:自社の赤字分析

経営改善計画を作成する背景として、会社経営がうまくいかずに利益が赤字になってしまい返済を遅らせてもらうためのリスケを申し込みたい、というものがあるでしょう。

また、経営改善計画の作成はリスケを申込む際だけでなく、赤字となってしまった会社経営を立て直すためにも有効です。

リスケを申込む際の経営改善計画では、自社の赤字が一時的なものであり赤字を改善することで借入金の返済が可能であると金融機関にアピールします。

しかし赤字の原因をきちんと把握していなければ、金融機関に赤字が一時的なものであると伝えることが難しいでしょう。

改善の余地がない慢性的な赤字であると判断されてしまうと、金融機関はリスケの申し込みを受けることができません。

何が原因で会社の資金繰りが苦しくなり赤字経営になってしまったのか、赤字が一時歴なものであると判断できるポイントはどこなのか、経営改善計画を作成する前に自社で分析しておきましょう。

(2)作成手順2:競合他社分析

経営改善計画を作成するために、同業他社と自社の業績について比較しましょう。他社と比較して自社の弱みを把握し客観的に分析することがポイントです。

客観的に自社を分析した上で、経営改善のための対策を考えましょう。分析を怠り、適当に作成した経営改善計画を金融機関に提出すると、会社の評価を下げてしまう可能性もあります。

(3)作成手順3:資金繰り改善のための具体策を練る

自社の経営についての分析と競合他社と比較した上での分析が終了したら、会社の資金繰り改善のために実施する具体策を練りましょう。

資金繰り改善のための具体策としての例をいくつかご紹介します。

①会社資産の売却

会社に売却可能な資産がある場合、売却して会社経営の資金の足しにします。

会社に現金が入ることで仕入や経費の支払いが可能になり資金繰り改善に繋がります。

②経費削減

自社の分析の結果、無駄な経費を使っていませんか?

削減可能な経費を削減し資金繰り改善に繋げましょう。

③役員報酬削減

会社の経営者である自身の役員報酬を削減することで資金をできるだけ多く確保します。

他の経費をどれだけ削減しても役員である自身の報酬を高く設定していた場合、金融機関からの印象は悪くなるでしょう。

④人件費削減

従業員に支払う給与の削減をします。従業員への相談をして理解を得ることが必要ですが、会社を継続して経営するために協力してもらえるよう交渉しましょう。

⑤ビジネスの集中・人員削減

会社の資金繰りを改善する方法の一つとして、実施するビジネスを絞り集中する、というものがあります。沢山の種類のビジネスに手を付けてしまっては、管理が行き届かずさらに経営がうまくいかないことが想定されます。

他に、経営者として心苦しい点もあるかとは思いますが、従業員をリストラすることも会社資金を確保するためには必要なことです。

⑥商品改良・新規顧客獲得

削減できる費用を削減することは資金繰り改善にとても重要なことです。しかし削減するとともに売上を伸ばすことも忘れてはいけません。

取扱う商品やサービス内容を改善しより多くの顧客を獲得することが大切です。

⑦従業員への具体的な指示

会社全体として資金繰りを改善するために、従業員の意識を改善し個々がするべき業務を支持しておきましょう。

 

これらの資金繰り改善のための具体策を、自社の状況に合わせて作成します。

(4)作成手順4:数値化した目標の設定

作成した具体策を実施し、最終的に達成したい数値目標を設定します。

(5)成手順5:作成した経営改善計画を金融機関に提出!

分析結果から作成した具体策や数値目標を基に作成した経営改善計画を、リスケを申込む金融機関に提出します。

提出する経営改善計画には作成した経営改善のための具体策の他にいくつか記載する必要がある項目があるので確認しておきましょう。

①借入金返済のリスケを依頼する旨

②資金繰りを改善するための具体的な計画

③これまでの資金繰り実績と、改善していく予定

④取引している金融機関一覧

⑤改善計画を実施し、毎月の達成具合や分析結果について把握できる資料

(6)作成手順6:作成した具体策を実行

資金繰り改善のために作成した具体策を実行しましょう。

金融機関にリスケを申込む場合、半年以上の経営改善計画を実行し、作成した数値目標を80%以上達成しておくことが重要です。

毎月どれくらいの目標を達成できたのか、業績がどのように変化したのか、細かくチェックして金融機関に成果を報告します。

4.リスケをして会社経営を立て直す!

金融機関に借入金返済のリスケを申込む場合、担当者や窓口で、口頭でお願いしても取り扱ってくれません。

会社の業績が改善する見込みがあること、経営改善のためにどのような対策を実行しどれくらい資金繰りが改善したかを資料として作成し金融機関に提出しましょう。

また、経営改善計画は銀行等の担当者に依頼しても作成してくれません。

リスケをしてほしい時期の半年以上前に、ご自身で作成しておきましょう。

リスケをするために作成した経営改善計画を実行し、会社の経営が改善することができれば、借入金を返済しまた新規の融資を受けることも可能になるかもしれません。

新たな資金調達をすることで会社を立て直し、事業拡大のチャンスにもなります。

また、経営改善計画を作成することは自社の状況を見つめなおすとても良い機会になるでしょう。

 

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。