効率化してお金がもらえる!「経営力向上企画」とは

効率化してお金がもらえる!「経営力向上企画」とは 起業後の資金調達 – 起業後に実施しておくべき準備
経営力向上計画とは

経営力向上計画にはメリットが沢山!?

「経営力向上計画」という言葉を知っていますか?
これまで6万3000社ほどが利用したことのある制度だそうです。
特に中小企業や個人事業主にとって、自社の事業を刷新できて、かつ節税や金融支援までできてしまうという、一石二鳥の仕組みです。
仰々しい名前ですが、ほとんどの業種の企業が実行できる、間口の広い制度でもあります。
 

1.概要

 

経営力向上企画とは、中小企業が経営力の向上のために策定する計画の事です。

ただ策定するだけではなく、行政が推進しており、企画を各事業分野別の大臣に提出することで、様々な優遇を受けられるというものです。

 

 「経営力の改善」とは、例えばこんなものが挙げられます。

 

  • 消費動向の把握のために、POSシステムを導入する(設備投資)
  • マニュアルを整備し、生産性向上を目指す(人材育成)
  • 受注システムをIT化する(コスト削減)

 

また中小企業庁が実例を紹介していますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/2018/180730jirei.pdf

また取り組む業種によって、申請する省庁が異なります。

 

2.経営力向上企画のメリット

 

策定することで得られるメリットは、税制上のものと資金面のものの2種類です。

 

  • 税制上のメリット
  • 固定資産税が半分になる

これが一番分かりやすいメリットなのではないでしょうか。

 具体的に言うと、「経営力向上企画により設備を導入した」場合、その設備にかかる固定資産税が「3年間2分の1」になります。

 例えば500万円の機械を導入した場合、固定資産税の税率はおよそ1.4%ですので、本来なら500万×1.4%=7万円払う固定資産税が、半分の3.5万円払うだけでよくなり、3年でおよそ10万円の得になる計算になります。

(本来は減価償却などがあるので、もっと複雑な計算になります)

 

(1)中小企業経営強化税制の対象になる

これは少し複雑ですが、大きなメリットになる点です。

中小企業経営力強化税制の対象になると、設備を「即時償却」するか、「設備の10%を税額控除にする」ことができます。

「即時償却」とは、設備を減価償却せず、その年に全て費用換算してしまうやり方です。何の意味があるかと疑問に思う方もいるかもしれませんが、今年度の利益を圧縮することができ節税に繋がり、キャッシュフローに余裕を持たせることができます。

「設備の10%を税額控除」に足した場合、法人税額又は所得税から、取得した設備の金額の10%を削減することができます。

つまり、実質的に1割引で設備を取得できるというわけです。

 

これらの税制優遇は他にも業種・設備の金額・生産性の向上率など細かい条件があり、経営力向上計画を策定したからといって必ず税制上のメリットがあるわけではありません。

 

詳しいことは、以下の中小企業庁の資料で確認して下さい。

http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/2018/180601zeiseikinyu.pdf

 

(2)資金面のメリット

経営力向上計画が採択されると、行政機関から資金面での優遇が受けられるようになります。

 例えば、

・日本政策金融公庫による低利融資が受けられる

・商工中金による低利融資が受けられる

・各種補助金の対象となる可能性が高くなる

などが挙げられます。

 他にも、企業としてのブランド力が高まり、民間からの融資も受けやすくなります。

 

3.経営力向上企画を策定したいと思ったら

 

 経営力向上計画の策定をしたいと思った場合、以下のような流れで進んでいくことになります。

 

(1)計画を考える

まずはなんといっても、自社の課題を分析し、事業を刷新する計画を立てる事です。

自前で計画を立ててもいいですが、中小企業庁は「経営革新等支援機関」によるサポートを奨励しています。

これは中小企業のコンサルティング業務について一定の技能を持った者に対して、国からのお墨付きを与えるもので、

専門知識を持っていることや、一定以上の実務経験がある者や期間が認定されます。

依頼するには多くの場合費用がかかりますが、企業変革のプロに依頼することで、外部の視点、専門家の視点を取り入れることができます。

この段階で、税制優遇の条件などについても考慮しておく必要があります。

 

(2)各省庁に申請

中小企業庁のHPから書式をダウンロードし、各省庁に申請します。

申請先の省庁は、企業の業種によって異なります。(小売業→経済産業省、不動産業→国土交通省など)

書式はA4書式2~3ページほどで、決して面倒な手続きというわけではありません。

 

(3)審査→税制・金融面の優遇措置

申請を出したら通常30日ほどで審査がなされ、通過した場合税制や金融面での優遇措置が取られることとなります。

事業そのものを行わなかった場合は取り消されることもありますが、目標に達していなくても基本的に取り消されることはありません。

 

まとめ

 

・経営力向上計画は中小企業庁が主導する、企業の改革に対して行政が優遇してくれる制度

・条件が合えば税制面や金融面での支援が受けられる

・計画の策定には経営革新等支援機関を利用すると便利

 

効率化や事業の変革は、企業にとって生き残るための永遠のテーマです。

新しいことをやってみたい方も、今のままじゃマズいと思っている方も一度経営力向上計画の策定を検討してみてはいかがでしょうか。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。