経営革新計画を作成して資金調達に役立てませんか?

経営革新計画を作成して資金調達に役立てませんか? 起業後の資金調達 – 起業後に実施しておくべき準備
経営革新計画 中小企業 メリット

経営革新計画とは?

中小企業等経営強化法に基づいた【経営革新計画】を作成して承認されることで、様々なメリットがあります。
各地方自治体に申請する必要がありますが、どのように作成し、どのような手順で申請すれば良いのでしょうか?

一度確認しておきましょう。

 

1.経営革新計画とは?

 

経営革新計画とは、要件を満たす中小企業が作成する新事業に関する細かい事業計画のことです。

経営革新計画を作成し各都道府県に申請することで、利用できるメリットが沢山あります。

①融資が受けやすくなる!

中小企業にとって、事業資金の調達は大きな課題です。

大企業と比較して、銀行などの金融機関から融資を受ける場合、審査に通りにくいと言われています。

多くの中小企業は、政府系の金融機関である日本政策金融公庫や、付き合いのある信用金庫からの融資を受けて資金調達をすることになるでしょう。

経営革新計画の優遇を受けることで、金利や返済期間において優遇を受けることができます。

また、信用金庫や銀行などの金融機関に融資を申し込んだ場合には、経営革新計画が承認されていることをプラス要因として審査に反映してもらうことができます。

 

②助成金・補助金の支給額が上がる!

経営革新計画が承認されていることが要件となる助成金や補助金があります。

助成金や補助金の実施は、地方自治体や年度によって募集要件が異なるので確認してみましょう。

種類によっては、経営革新計画が承認されることで、支給額が増えることもあります。

 

③信用保証の特例が利用できる!

経営革新計画が承認されていることで、融資を受ける際に利用する信用保証協会の特例を利用することができます。

信用保証協会は、金融機関から融資を受けた際に債務を保証してくれる役割を果たします。

普段の補償限度額は2億円ですが、経営革新計画が承認されている場合、保証限度額が2億円追加されます。

 

④経営力向上につながる!

経営力向上計画は、新事業に関する細かい事業計画なので、計画を実施することで企業としての目標達成に近づくことができるでしょう。

また、目標の達成だけでなく、経営の現状を把握することができるので、改善するべき点を知ることができ、経営改善に繋がります。

 

このように、経営革新計画を作成し承認されることで多くのメリットがあり、中小企業の経営力向上につながります。

経営革新計画の申請方法を確認していきましょう。

 

2.経営革新計画の要件とは?

 

経営革新計画を申請し承認してもらうためには、提出する計画が

 

①これまで実施してきた事業とは異なる新規事業の計画であること

②経営に関して指定された数値以上の伸びが反映された計画であること

 

これらの要件を満たす必要があります。

 

①新規事業の計画であること

提出する革新計画は、これまで実施していない新事業に関する計画である必要があり、開始する新規事業は以下4つのいずれかに当てはまる内容である必要があります。

(1)新商品の開発or生産

(2)新サービスの開発or提供

(3)商品の新しい生産方法or販売方式の導入

(4)サービスの新しい提供方法の導入orその他新規事業

 

導入する技術や方式について、自社にとって新しいモノであれば既出のものであっても要件を満たすことになります。

しかし、一般的に普及しているものや、多くの企業が導入しているものに関しては対象外となることがあるので注意しましょう。

また、新規事業の内容においても他社がすでに実施していても、自社にとって新規事業であれば要件を満たすことになります。

 

②指定された数値以上の伸びが計画に反映されていること

作成した経営革新計画の終了時に、指定された目標伸び率が達成できる計画である必要があります。

◆三年計画の場合

・付加価値額または1人あたりの付加価値額の伸び率が9%以上であること

・経常利益の伸び率が3%以上であること

◆四年計画の場合

・付加価値額または1人あたりの付加価値額の伸び率が12%以上であること

・経常利益の伸び率が4%以上であること

◆五年計画の場合

・付加価値額または1人あたりの付加価値額の伸び率が15%以上えあること

・経常利益の伸び率が5%以上であること

 

3.経営革新計画の審査ポイントは?

 

経営革新計画の承認審査のポイントとして、前述の要件を満たしておくことはもちろんですが、計画の「新規性」と「実現性」が重要視されます。

①新規性

これまで実施してきた既存の事業と比較して、計画内で開始する新規事業のどのような点が新しいのか、他社と比較してどのようなメリットがあるのかなどが明確であるほうが良いでしょう。

 

②実現性

作成した計画が現実的であり、実現可能であることが重要です。どこで誰に、何をどのように実施するのかを細かく記載しましょう。

また、新事業の計画を実現するために必要な資金がどれくらいで、どこから調達するのか、商品などの仕入れ先や販売相手はどこなのかが明確であることが望ましいと言えます。

 

4.経営革新計画の承認申請の流れを確認しておこう

 

(1)申請要件を確認

申請要件について事前に確認しておきましょう。

また、申請対象の中小企業は、下記図1の事業規模と従業員数を満たしている必要があるので注意が必要です。

 

(2)申請書を作成

申請書を各都道府県の産業労働局HPからダウンロードしましょう。

申請時に提出する書類は以下の通りです。

◆法人の場合

・経営革新計画の承認申請書2部

・直近2期分の確定申告書類一式

・商業登記簿謄本

・定款の写し

◆個人の場合

・経営革新計画の承認申請書2部

・住民票

・直近2期分の確定申告書

 

(3)申請書提出・内容確認

既存事業や新規事業などの内容に関して質問がるので、役員が書類を持って各自治体に書類を提出しにいきます。

また、事前に提出する機関に予約をしておきましょう。

多くの場合、提出した書類の内容について修正する必要があるので、受理までに時間がかかってしまう可能性があります。

できるだけ月の始めに提出するようにしましょう。

基本的に提出期限は毎月20日頃までとなっています。

 

(4)申請書修正・再提出

申請書について、記入漏れや記入ミス部分を修正し、再度提出します。

月末までに全ての修正が完了した場合、申請書が受理されます。

月末までに修正が完了しなかった場合は、その月の内に受理されないので注意しましょう。

 

(5)審査会

申請書が受理された翌月の20日頃までに、提出した書類を基に審査が実施されます。

 

(6)承認

申請書が受理された翌々月の初旬までに、審査によって決定した「承認」「不承認」「保留」の結果が通知されます。

 

上記のながれで経営革新計画を作成し申請・承認されることで様々な施策の対象となります。

しかし、それらの施策を利用するためには、施策を実施している各機関にそれぞれ新たに申し込む必要があるので注意しましょう。

 

5.東京都では計画承認後のサポートを実施しています。

 

東京都では、経営革新計画が承認された場合、希望に応じて中小企業診断士を派遣し、経営に関するサポートをしてくれます。

計画実現やマネジメントに関する部分に関して様々なアドバイスをしてくれるため、作成した計画の実現により近づくことができるでしょう。

また、中小企業診断士などからのフォローを受けることで、金利などについて有利になる融資制度もあるので事前に確認しておきましょう。

 

まとめ

今回は、中小企業等経営強化法に基づく「経営革新計画」についてご紹介しました。

経営革新計画を作成して承認されることで、資金調達や経営改善などの点で様々なメリットがあります。これから新事業を開始しようとお考えの中小企業の方は是非一度利用してみてはいかがでしょうか?

 

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。