会社移転の登記を忘れずにしておきましょう
会社を移転した場合には登記が必要です。
今回は、会社移転の登記について、種類や手順をご紹介しています。
会社経営の基礎知識として確認しておきましょう。
1.会社移転には登記が必要
会社の住所や事業内容は、登記されることで一般に公開されています。
会社を経営する場合、
①本店の移転
②支店の移転
③代表者の住所変更による移転
などの際に登記が必要になります。
会社移転の登記は管轄の法務局で実行しましょう。
(1)本店移転の登記は何で必要なの?
会社の本店を移転した際には2週間以内に住所変更の登記が必要であると会社法で定められています。
本店を移転した場合には管轄の法務局に登記申請するようにしましょう。
(2)本店移転の登記をしなかった場合・・・
会社法によって、本店の移転をした場合には、移転をした日から2種間以内に登記が必要であると定められています。
移転した日から2週間以内に登記をしなかった場合、100万円いかの過料の対象になる可能性があるので注意しましょう。
本店を移転した場合はできるだけ早めに登記を済ませておくことをオススメします。
(3)どこに移転するかで登記の手続きが違う?
会社の移転は、これまで登記していた管轄の法務局内で移転する場合と、別の法務局の管轄へ移転する場合があります。
①法務局の管轄内で移転した場合
以前と同じ管轄内の法務局で本店を移転した場合、移転前の登記申請をしていた法務局に必要書類を持って登記申請をしましょう。
②違う法務局の管轄内に移転した場合
違う法務局の管轄内に本店を移転した場合、
・これまでの法務局
・新しい管轄の法務局
の両方に本店移転登記をします。
新しい管轄の法務局に本店移転登記申請の申請書を 2通提出することで両方の法務局に申請することが可能です。
3.法人を移転した場合
会社の本店を移転した場合、移転をした日から2週間以内に管轄の法務局に移転登記申請が必要です。
また、本店を移転した場合に会社の定款の変更も必要になるときもあるので確認しておきましょう。
(1)定款の変更が必要になる場合
会社を移転したとき、定款に記載されている住所の変更が必要です。
しかし、定款に記載されている住所は、番地やビル名まで記載されていることはほとんどありません。
【東京都千代田区】のように記載されることがほとんどなので、移転先が千代田区内であれば定款の変更はしなくて良い、という事です。
また、会社の定款を変更する場合はいくつかの条件を満たしていなければいけないので、以下の記事で確認しておきましょう。
(2)本店移転手続きの流れ
①株主総会
本店の移転によって定款の変更が必要になる場合、株主総会を開き、定款の変更について承認を得ておく必要があります。
いつ本店を移転するか、移転先をどこにするか、などは取締役会を開いて決定することが可能です。
②登記申請
株主総会の議事録など、必要書類を準備して、管轄の法務局に登記申請をしましょう。
また、本店移転の登記申請には費用がかかります。
- 移転前と同一の法務局内で移転する場合
登録免許税3万円
- 移転前とは別の法務局の管轄に移転した場合
移転前の管轄の法務局、移転後の管轄の法務局の両方に移転登記申請をするので、
登録免許税は2件分の6万円が必要です。
- 支店がある法人の場合
本店以外に支店がある会社の場合、本店を移転した日から3週間以内に登記の申請が必要で登録免許税9,000円がかかります。
4.支店を移転した場合
会社の支店を移転した場合にも登記が必要で、
・本店所在地
・旧支店所在地
・新支店所在地
のそれぞれに登記申請をしましょう。
本店所在地の登記申請は移転した日から2週間以内、旧支店所在地は移転した日から3週間以内、新しい支店の登記申請は移転した日から4週間以内いしなければいけません。
期日を守って登記申請をしましょう。
(支店移転の流れ)
①取締役会
取締役会を開いて、移転先や移転する日を具体的に設定しましょう。
②登記申請にかかる費用
支店移転による登録免許税は本店所在地で3万円、支店で9,000円が必要です。
支店を移転した場合の登記申請は、300円の手数料を支払うことでまとめて一括で申請することが可能です。
5.会社の代表が住所を変更した場合
会社の代表の居住地は登記が必要な項目なので、代表が引っ越しをした場合は住所の変更登記申請をします。
住所を変更した日から2週間以内に申請をしましょう。
- 登記の流れ
法務局に提出する住所変更登記の申請書を作成します。住民票の住所や、引っ越しをして住所を変更した年月日を記入しましょう。
住所変更の登記に必要な登録免許税は1万円で、住所変更の登記をしなかった場合は100万円以下の罰金が科せられる可能性があるので注意が必要です。
6.不動産登記簿の住所変更も忘れずに
不動産登記簿に掲載されている住所の変更登記もしておくようにしましょう。
まとめ
今回は会社の本店移転・支店移転・代表者の住所変更に関わる登記申請についてご紹介しました。
期限内に登記申請をしておかなければ、罰金が科せられる可能性があるので、登記申請は忘れずに行うようにしましょう。
また、必要書類の準備や申請の代行を専門家である司法書士に依頼することもできます。
忙しくてなかなか申請のための時間がとれない代表者もいるでしょう。
漏れなく申請をするためにも、専門家に依頼しておくことをオススメします。
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平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
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