会社役員には任期があることを知っていましたか?

会社役員には任期があることを知っていましたか? 起業後の資金調達 – 起業後に実施しておくべき準備
役員には任期があります

取締役の任期はどのくらい?

会社を起業する際、役員を決めますが、一度役員に選ばれたからといってずっとその職務に就いているとは限りません。

そこで今回は、役員の中でも「取締役」の任期について説明します。

 

1.そもそも任期とは?

任期とは、特定の役職に就任する期間のことです。

取締役などの役員には、任期があります。つまり、ずっと役員でいることはない、ということです。

しかし、長い期間、同じ人が同じ役職に就いていることも中小企業などでは、よく見られます。

任期があるにもかかわらず、これは一体どういうことなのでしょうか?

実は、任期が終わる直前の株主総会で、同じ人を選任することが可能です。

これを「重任」といい、任期が途切れず引き続き就任できます。

結果的に長い期間、同じ人が同じ役職に就いているように見えるということです。

 

2.任期はどのくらいの期間?

任期は、役員ごとに異なります。

取締役の任期については、法令で下記のとおり定められています。

取締役の任期は原則2年とされていますが、定款に規定することで、最長10年まで延長することが可能です。

また、条件付きで2年以内に短縮することもできます。

 

(1)Case1:任期を短縮する

下記のいずれかの条件を満たせば、2年未満に任期を短縮できます。

・定款で定める

・株主総会において決議する

どのくらい期間を短縮するかは、上記の方法で短縮を決定する際にあわせて決めておく必要があります。

 

(2) Case2:任期を延ばす

下記の条件をどちらも満たすことで、10年まで延ばすことができます。

・譲渡制限会社である

・定款で定める

短縮の場合と同様、期間をどのくらいにするか決めておきましょう。

 

短縮する場合と異なる点が、「譲渡制限会社でなければならない」ということです。

日本の株式会社の大半がこの「譲渡制限会社」です。

譲渡制限会社とは、会社が発行する株式を誰かに譲渡する際に、会社の承認が必要な会社のことをいいます。

また、もうひとつ注意しなければならないのが、株式会社での決議では任期を延ばせないという点です。

短縮するよりも任期を延ばす方が、条件は厳しいです。

 

3.任期を延ばすことのメリット・デメリット

役員が自分ひとりだけの場合や親族のみ、あるいは信頼のおける友人などで構成されており、今後も同じ役員で継続していく場合は、任期は長めにしておくことがオススメです。

たとえ、重任であっても変更登記の手続きは必要ですし、1万円ですが申請費用もかかってしまいます。

また、選任された取締役にとっても任期が長いことで、長期的な視点で経営戦略を立て、実行することができ、業績を上げることに繋がっていきます。

一方で、任期の途中で役員を交代したいときに役員の入れ替えが困難になる、というデメリットがあります。

経営能力に欠けることがわかれば、任期の途中でも解任することは可能ですが、解任された取締役から「解任は不当だ!」と損害賠償請求されるリスクがあります。

 

4.任期を短縮することのメリット・デメリット

 

選任した取締役が必ずしも期待に応えてくれる人とは限りません。また、経営に対する方向性が違う場合や意見が合わなくなることも考えられます。

任期が短ければ、任期満了まで待ち、退任してもらうことが可能です。

重任登記をする手間はかかりますが、役員が多い場合や新しい役員を迎える場合には、任期を短く設定しておく方が良いでしょう。

 

まとめ

取締役の任期について、説明しました。

任期を短縮する場合も延ばす場合もそれぞれ良し悪しがありますので、ご自身の会社の状況をふまえて最適な期間を設定すると良いでしょう。

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。