創業後の基礎知識!確定申告と年末調整って何が違うの?

創業後の基礎知識!確定申告と年末調整って何が違うの? 起業後の資金調達 – 起業後に実施しておくべき準備
確定申告と年末調整の違い

確定申告と年末調整の違いを知っていますか?

「年末調整」と「確定申告」。

どちらも言葉は知っているけれど、具体的に何が違うのかわからない方。

サラリーマンとして会社勤めをしていたときは、

「会社が代わりに年末調整を行ってくれるので、あまり意識していない」

「そもそも確定申告を一度もしたことがない」

という方も少なからずいるでしょう。

しかし、起業したら経営者として、今度はご自身で年末調整や確定申告を行わなければいけません。

今回は、創業後に行う年末調整と確定申告の仕組みやその違いを解説します。

 

1.年末調整とは?

年末調整とは、毎月の給料から天引きされた税金の過不足を調整する手続きです。

 

会社員で給料を受け取っていた方であれば、源泉徴収というカタチで、毎月給料から所得税が差し引かれていたはずです。

そして、会社は従業員に代わって源泉徴収した所得税を国に納めます。

しかし、その納税金額は必ずしも正しいとは言えません。

なぜなら、家族構成の変更や保険の加入状況など、所得控除を反映していない概算の金額が天引きされているからです。

年末調整をすることで、税金を払いすぎている場合は還付され、不足している場合には追加で徴収されます。

過不足額を精算させることにより、年末調整の手続は完了です。

経営者として、自分ひとりの会社の場合には自分自身の年末調整を、また従業員を雇っている場合には従業員の分も年末調整をする必要があります。

年末調整は、給与を支払う側の義務ですので、必ず行いましょう。

 

(1)年末調整で受けられる所得控除は何か?

年末調整では、個々の家族構成や生命保険料などの支払額に応じて、控除額が異なります。

年末調整で受けられる控除項目は以下のとおりです。

● 基礎控除

● 生命保険料控除

● 配偶者控除

● 配偶者特別控除

● 社会保険料控除

● 地震保険料控除

● 扶養控除

● 勤労学生控除

● 障害者控除

● 寡婦控除・寡夫控除

● 小規模企業共済等掛金控除

● 住宅借入金等特別控除(2年目以降)

(2)年末調整に必要な書類とは?

前述した所得控除を受けるために必要となる書類が2種類あります。

● 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

配偶者控除や扶養控除、障害者控除などの控除を受けるために行う手続きに必要です。

通称「扶 (まるふ)」と呼ばれています。

● 給与所得者の保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除申告書

生命保険料や地震保険料などの保険料控除や配偶者の収入が一定の金額を下回っている場合に受けられる配偶者特別控除を受けるために必要な書類です。

通称「保・配特 (まるほ)」と呼ばれています。

 

これらの書類は、ひとりひとりの状況にあわせて正しく税金を計算するために必要です。

また、この書類以外にも、2年目以降の住宅借入金等特別控除を受ける場合には、住宅借入金等特別控除申告書を作成しましょう。

 

【参考リンク】※ 国税庁の公式ページにリンクします

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

給与所得者の保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除申告書

 

2.確定申告とは?

確定申告とは、1年間の所得を計算し、所得にかかる税金を確定させ、申告する手続きです。

会社から給料を受け取っている会社員であれば、大半が年末調整で本来納めるべき税額との精算が済んでいるため、確定申告は必要ありません。

ただし、経営者にとって確定申告は避けては通れません。

確定申告書や決算書などの必要書類をそろえて、税務署に申告・納税しましょう。

(1)年末調整をしても確定申告が必要な場合があります

起業して事業を行っているのであれば、確定申告は原則必須です。

では、会社から給与をもらっている社長の場合はどうでしょうか?

給与所得者であれば、通常は年末調整で精算を行うため、確定申告は不要になりますが、以下の条件に当てはまる方は確定申告をする必要があります。

 

(2)確定申告で還付が受けられ人は?

確定申告をする必要がない方でも、確定申告をすることで税金が戻る場合がありますので、ご自身に該当するものがないか、きちんと確認しておきましょう。

● 1年目の住宅ローン減税

2年目以降であれば年末調整で処理できますが、1年目は確定申告を行う必要があります。

● 医療費控除

1年間に支払った医療費が10万円を超える場合、控除が受けられます。

自分でかかった医療費はもちろんですが、生計を一にする家族分も含んでOKです。

● 災害や盗難など、雑損控除

台風や地震、火事などの災害や盗難被害にあってしまったときに控除を受けることができます。

● 寄附金控除

ふるさと納税などで、特定の団体に寄附をしたときには寄附金控除が受けられます。

ただし、控除を受けるための条件がいくつかありますので、要確認です。

 

まとめ

年末調整と確定申告の違いをまとめました。

経営者として、納税額を意識して金銭を管理することはとても大切です。

具体的な作業について、税理士や会計士などの専門家に依頼するとしてもしっかりと要点を押さえておきましょう。

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。