個人事業主が借りられるカードローンとは?その他資金調達方法も紹介

個人事業主が借りられるカードローンとは?その他資金調達方法も紹介 2021.03.31起業後の資金調達 – 事業者ローン・カードローン
個人事業主が借りられるカードローンとは?その他資金調達方法も紹介

個人事業主が借りられるカードローンとは?

個人事業主の資金繰りで、利用を検討することも多いカードローン。 使い道によって種類が分かれていたり、申込みから借りるまでの期間が短い分、金利が高いという特徴があったりします。 個人事業主が効率よくお金を集め、事業を円滑に回すにはカードローンをどのように活用すればいいのでしょうか。 今回はカードローンを使うメリット・デメリット、カードローンの利用方法、その他の資金調達方法をご紹介します。

カードローンとは

カードローンとは、金融機関が発行したカード等で現金を借りることのできるサービスです。お金の使い道に制限のないカードローンと、事業用に使い道が限られているビジネスカードローンなどの種類があります。

個人向けのカードローン

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個人向けのカードローンの特徴は2つあります。

  1. お金の使い道が自由
  2. 借りられる限度額が決まっている
1.お金の使い道が自由

カードローンは生活のため、買い物のため、車のためなど、どのようなことにでも借りたお金を使うことができます。

2.借りられる限度額が決まっている

使い道が自由で、短時間で借りることができる分、借りる上限額が決まっています。年収などの3分の1を超える貸付けが原則禁止されています。年収が300万円だとすると100万円が上限です。

カードローンはお金の使い道が自由ですが、借りられる額は大きくありません。

個人事業主・法人向けのビジネスカードローン

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個人事業主や法人向けのビジネスローンの特徴は2つあります。

  1. お金の使い道が「事業・ビジネス」に決まっている
  2. 収入の1/3よりも大きく借りられる可能性がある
1.お金の使い道が「事業・ビジネス」に決まっている

ビジネスカードローンはその名の通り、「事業・ビジネス」に関わる使い道でお金を借りることができます。生活や、子どもの教育などの目的で使用することができません。

「事業・ビジネス」に関わる使い道とは、例えば事業をするために必要な仕入や外注などに使うお金です。

2.収入の1/3よりも大きく借りられる可能性がある

使い道が決まっていないカードローンでは、年収の3分の1を超える貸付けが原則禁止されています。しかし、事業用に使うビジネスローンではこの制限がありません。

ビジネスカードローンは、利用する目的が決まっている分、金額もカードローンより大きく借りることができるケースもあります。

カードローンとビジネスローンの違いについて知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

 ビジネスローンとカードローンの違いは何?

カードローンのメリット・デメリット

今回は、銀行融資(日本政策金融公庫からの融資や保証協会付き融資)と比較した、カードローンのメリット・デメリットをご紹介します。

メリット① 必要なタイミングで借りられる

銀行融資と比較したカードローンのメリットの1つ目は、必要なタイミングで借りられることです。銀行融資は申込みから着金まで1.5か月~3か月かかります。一方でカードローンは最短で申込み日に借りることもできます。

メリット② 準備する書類が少ない

銀行融資と比較したカードローンのメリットの2つ目は、準備する書類が少ないことです。銀行融資を受ける場合、信用情報を確認する書類や事業のこれまでの実績の分かる資料、これからの事業計画など準備する書類が多いです。一方でカードローンは金額にもよりますが、本人確認書類・年収を確認できる書類のみで借りられるものもあります。

メリット③非対面(オンラインなど)で完結できる

銀行融資と比較したカードローンのメリットの3つ目は、非対面(オンラインなど)で完結できることです。銀行融資を受ける場合、対面での面談があるケースがほとんどです※。カードローンは、Webで完結できたり、郵送のみで書類のやり取りができたりするところもあります。

※コロナ禍でオンライン対応ができる金融機関も一部出てきましたが、ほとんどは対面での面談が求められます。

デメリット① 金利が高い

銀行融資と比較したカードローンのデメリットの1つ目は、金利が高いことです。政府系の金融機関である日本政策金融公庫の無担保・無保証人の基準金利は、年利2.41~2.80%(R3年5月6日時点)です。
一方でカードローンの金利は年利1.8~18.0%です。下限を見ると安くも見えますが、下限の1.8%から上限の18%まで幅が広いため注意が必要です。

一般的には銀行融資の方が金利は低いと言われています。

デメリット② 銀行融資を受ける際に審査に影響する可能性がある

銀行融資と比較したカードローンのデメリットの2つ目は、銀行融資を受ける際に審査に影響する可能性があることです。カードローンで借りていると、銀行融資の審査に影響する理由は「借り換え」を疑われるためです。「借り換え」とは高い金利の借金から、安い金利の借金へと借り換えて、返済額を少なくすることです。高い金利の民間の借入を低い金利の政府系金融機関で借り換えることは、民業圧迫となるためできません。そのためカードローンがあると審査に影響する可能性があります。

デメリット③ 借入可能額が低い

銀行融資と比較したカードローンのデメリットの3つ目は、借入可能額が低いことです。カードローンでの上限金額は1,000万円以下で設定されていることが多いです。これに対して、銀行融資では支払い能力に応じてより大きく借り入れることもできます。例えば、日本政策金融公庫の一般貸付の融資限度額は4,800万円です。

このように、カードローンは銀行融資と比較すると、手続きが簡易で融資までの期間が短い分便利です。一方で金利が高く、大きな借入はできないという特徴もあります。

カードローン申込み時の流れ

カードローン申し込み時の流れは次の5つのステップです。

  • STEP1 利用できるか確認する
  • STEP2 申込み書類を用意する
  • STEP3 申込み手続きをする
  • STEP4 審査
  • STEP5 契約

STEP1 利用できるか確認する

  • 契約時、満20歳以上
  • 安定かつ継続した収入の見込める
  • 永住権、もしくは日本国籍を持っている

STEP2 申込み書類を用意する

申込み書類は「カードローン申込み時の必要書類」をご参照ください。

STEP3 申込み手続きをする

Webや電話、郵送、店舗での申込みが一般的です。各金融機関によって申込み方法が異なるため、HPをご確認ください。

STEP4 審査

審査は、一度仮審査をした後に、必要な追加書類を提出してから本審査をするケースと、最初から審査をするケースがあります。各機関によって申込み方法が異なるため、HPをご確認ください。

STEP5 契約

審査に通ると契約に移り、完了すれば利用ができます。カードが送られてくる場合や、銀行のキャッシュカードと併用できる場合などがあります。各金融機関によって申込み方法が異なるため、HPをご確認ください。

カードローン申込み時の必要書類

1.本人確認書類(以下のいずれか1通を用意)

  • 運転免許証
  • パスポート(写真およびご住所のページ)
  • 印鑑証明書
  • 特別永住者証明書
  • 運転経歴証明書
  • 各種健康保険証(被保険者および被扶養者のページ)
  • 住民票
  • 在留カード
  • 住民基本台帳カード

2.本人の年収を確認できる書類のコピー(以下のいずれか1通を用意)

※利用額が50万円を超える場合のみ

  • 源泉徴収票
  • 納税証明書

3.事業の内容が分かる書類

※ビジネスカードローンの場合のみ

  • 事業の収入が分かる書類(決算書・確定申告書)
  • 登記簿謄本・開業届

カードローンを借りる際の注意点

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借りる前に考えておくべき返済計画について

カードローンは返済計画・借入金額に注意が必要です。日本政策金融公庫の融資と比較すると金利が高いため、返済額が大きくなりやすいです。そのため、返済計画をきちんと考える必要があります。カードローンは早急にお金を借りる必要があるときに向いていますが、長期的にお金を借り続ける必要があるときには向いていません。そのため直近で必要な額を考えて、他の資金調達方法も検討しながら借入をするとよいでしょう。

借りた後の確定申告における仕訳について

借りた後の確定申告・決算における仕訳についても注意が必要です。個人事業主がカードローンをした場合、まず使い道によって仕訳が変わります。

生活費として借りた場合…事業に関係ないため、経費として計上できません

事業用として借りた場合…利息分のみ「支払利息」として計上できます。(元本は経費にはなりません。)利息は返済するためにかかった費用として分類されるため、経費扱いされます。

カードローン以外の資金調達の方法

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個人事業主が資金繰りを考える上で、カードローン以外の資金調達方法は大きく2つあります。①「借りる」資金調達と②「もらう」資金調達です。それぞれ2つ紹介します。

借りる資金調達①日本政策金融公庫

「借りる」資金調達の1つめは、政府系金融機関の日本政策金融公庫です。日本政策金融公庫の特徴は2つあります。

  1. 金利が安い
  2. 申込みから5か月程度で融資が実行される
1.金利が安い

日本政策金融公庫の無担保・無保証人の基準金利は、年利2.41~2.80%(R3年5月6日時点)です。カードローンは最高18%の可能性もあるため、比較すると金利は低いと言えるでしょう。

2.申込みから1.5か月程度で融資が実行される

カードローンよりは時間がかかりますが、保証協会付きの融資と比較すると短い期間で融資が実行されます。

なお、当サイトを運営する株式会社SoLabo(ソラボ)は融資のサポート実績が4,500件を超える認定支援機関です。日本政策金融公庫の融資に関して質問や不安がある人は、まずはお気軽にご相談ください。

日本政策金融公庫から融資を受けられる?
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【受付】平日9:00~19:00

日本政策金融公庫については次の記事も参考にしてください。

政策金融機関ってなに?日本政策金融公庫とは事業に不可欠な融資の機関

借りる資金調達②保証協会付き融資

「借りる」資金調達の2つめは、保証協会付き融資です。信用保証協会は公的機関で、融資額の約80%を保証してくれます。融資額を保証してくれる信用保証協会が付いていれば銀行も貸し倒れの心配をせずにお金をかしてくれるでしょう。保証協会付き融資の特徴は2つあります。

  1. 金利が安い
  2. 申込みから2~3か月程度で融資が実行される
1.金利が安い

信用保証協会は都道府県毎に融資制度が異なりますが、2%前後の金利と1%弱の保証料で借りることができます。カードローンは最高18%の可能性もあるため比較的金利は低いと言えるでしょう。

2.申込みから2~3か月程度で融資が実行される

保証協会付き融資では、お金を貸す金融機関と、信用保証協会の2箇所で審査があります。そのため、長く時間がかかってしまいます。

保証協会付き融資については次の記事も参考にしてください。

信用保証協会からの保証付き融資を受けるための完全ガイド

もらう資金調達①クラウドファンディング

「もらう」資金調達の1つめは、クラウドファンディングです。

クラウドファンディングとは、Web上で自分の夢や、やりたいことを発信して共感を得ることで、不特定多数の支援者から少しずつ出資を受ける資金調達方法です。

クラウドファンディングの特徴は2つあります。

  1. 熱意と情熱があれば資金調達できる可能性が広がる
  2. 準備やお礼など労力がかかる
1.熱意と情熱があれば資金調達できる可能性が広がる

クラウドファンディングでは、融資などの資金調達が厳しいケースでも、熱意と情熱があり、賛同してくれる仲間がいれば、資金を集められる可能性があります。

2.準備やお礼など労力がかかる

出資者へのリターンの用意(のための資金や手間)や積極的なPR活動など、準備に労力が想像以上にかかるでしょう。サイトで呼びかけるだけで資金が集まるわけではなく個別なやりとりなども必要です。簡単にお金が集まる手法と考えるのは得策ではないでしょう。

もらう資金調達②助成金・補助金

「もらう」資金調達の2つめは、助成金・補助金です。

補助金・助成金とは、国や地方公共団体が事業者に対して、原則返済不要なお金を支給してくれる制度のことです。助成金は要件を満たせば受給できることが多いです。補助金の場合は要件を満たし、審査に通れば受給することができます。

補助金・助成金の特徴は2つあります。

  1. 要件を満たせば原則返済不要
  2. 基本的に「後払い」
1.要件を満たせば原則返済不要

補助金・助成金は、要件を満たせば原則返済不要で事業資金を獲得できます。特に、助成金の場合は、資格要件を満たす書類を提出すれば、比較的高い確度でお金を受け取ることができるでしょう。

2.基本的に「後払い」

補助金・助成金は、基本的に「後払い」です。最初に自力で必要な資金全額を準備しなければなりません。そのため、すぐ手元にお金が必要な場合は向いていません。

助成金・補助金については次の記事も参考にしてください。

開業した個人事業主でも申請可能な4つ助成金と3つの補助金

その他:ファクタリング

その他の資金調達の方法として、ファクタリングがあります。

ファクタリングとは、売掛債権を買い取ってもらい、短期間で現金を受け取ることが出来る資金調達方法です。ファクタリングの特徴は2つあります。

  1. 最短1日で資金調達ができる
  2. 手数料が高い
1.最短1日で資金調達ができる

ファクタリングも利用する際に審査があります。早ければ1営業日で資金調達をすることも可能です。

2.手数料が高い

相場でいくと、手数料は売掛金の5%~20%となります。他の金融機関の利息と比較するとコストがかかるといえます。

ファクタリングについては次の記事も参考にしてください。

短期間で資金調達ができるファクタリングとは

まとめ

この記事では、個人事業主の方が資金繰りを考える上でカードローンの利用を検討される際に役立つ情報をお届けしました。

カードローンの特徴を理解した上で、その他の資金繰り方法とも比較してみてください。カードローンは素早く資金が調達できるため、個人事業主の方はもしものために1枚は持っておくといいかもしれません。

資金繰りを安定させて、事業を運営していきましょう。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
【プロフィール】
平成22年04月 資格の学校TAC入社、財務諸表論講座講師を5年間務める
平成24年04月 税理士事務所で勤務
平成24年08月 個人で融資サポート業務をスタート
平成27年12月 株式会社SoLabo設立
現在までの融資実績は1600件以上

【書籍】
『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方35の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
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