憧れの花屋を開業するために必要な資格や資金を解説

憧れの花屋を開業するために必要な資格や資金を解説 2022.03.01起業のための資金調達 – 小売業
花屋 開業

花屋を開店するためには、どういった資格やどのくらいの資金が必要なのか気になっている人もいますよね。憧れていた花屋さんをやりたいと考え、開店に向けて必要な準備について知りたい人もいるでしょう。

花屋で成功するためには、花の種類や管理方法に関する知識と経験が必要です。他にもお店や施設と契約できると、安定した売上を上げることができます。

当記事では、花屋を開業するために必要な資格や資金を解説します。花屋を開きたいと考えている人は参考にしてみてください。

花屋は廃棄ロス次第で利益が左右される

花屋は廃棄ロス次第で利益が左右されます。他業種と比較すると、季節による売上の増減が大きく、廃棄ロスが増えることにより、利益率が悪化してしまうからです。

生花は鮮度が重要であるため、仕入れてから数日以内に売れないと廃棄になる場合があります。花屋の運営においては、仕入が重要であることを留意しておきましょう。

シーズンに合わせて適切な量と種類を仕入れる

シーズンに合わせて適切な量と種類を仕入れられると、廃棄を出さずに売上を上げられます。花屋は「母の日」「お彼岸」「ひな祭り」「入学式」「卒業式」「ホワイトデー」などのイベント時に需要があり、それぞれの需要に合う花の種類があるためです。

生花は時期を過ぎてしまうと枯れてしまうため、売り切らないと廃棄しなければならなくなります。また、天候によっても売上が左右されるため、状況に応じて適切な量と種類を仕入れる必要があります。

需要を見極め、廃棄ロスにならないように仕入れを行うには、花の種類や管理方法といった知識と経験が必要であることを覚えておきましょう。

お店や施設と契約できると売上が安定する

お店や施設と契約できると花屋の売上が安定します。時期に関係なく依頼があり、個人客よりも一度の売上が高額になる傾向があるからです。

とくに、結婚式場や葬儀場といった冠婚葬祭に関する施設と契約できると、1年を通じて安定した売上につながる傾向があります。

開業後に売上を伸ばしたい場合に、店舗エリア近くの施設に営業をする方法があります。しかし、定期的に花の需要がある施設は特定の花屋と取引している場合があるので、利用してもらうには他店と差別化した上で継続した営業が必要となります。新規で開業する施設に営業をかけると、契約につながる可能性があります。

他にも、花屋探しのマッチングサイトへの登録や花屋のネットワークに加盟する方法があります。売上の安定や増加を図るには、店頭での販売だけでない方法があることを覚えておきましょう。

花屋の開業に特別な資格や許認可は不要

花屋を開業するのにあたって、特別な資格や許認可は不要です。飲食店は保健所に営業許可を申請しなければなりませんが、花屋の場合には必要ありません。

ただし、個人事業主の場合は、管轄の税務署に開業届を提出しなければなりません。開業届のフォーマットは国税庁の公式サイトからダウンロードできます。

また、確定申告を青色申告で行いたい場合、所得税の青色申告承認申請書の提出が必要になります。青色申告をすることにより、最高65万円の特別控除を受けることができるため、開業届と一緒に所得税の青色申告承認申請書を提出するようにしましょう。

花関連の資格を取得すると他店との差別化につながる

花屋の開店に必須ではありませんが、花関連の資格を取得しておくと、他店との差別化につながる場合があります。空時間を使ってフラワーアレンジメントの教室を開くといった際に、花関連の資格を取得しておくことにより、集客がしやすくなる傾向があるからです。

【花関連の主な資格】

  • フラワー装飾技能士
  • フラワーデザイナー(日本フラワーデザイナー協会主催)
  • フラワーデコレーターライセンス(フラワーデコレーター協会主催)

フラワー装飾技能士は、受験資格に一定の実務経験が求められ、生花店やフラワーアレンジメントの仕事に従事している人に向けた、日本でフラワーデザインに関する唯一の国家資格です。

実務経験は必要ですが、花関連の資格取得を検討している人は国家資格であるフラワー装飾技能士を検討してみましょう。

花屋を開業するまでの流れ

花屋を開業するまでの流れは次の通りです。

  1. 仕入先を検討する
  2. 店舗物件を探す
  3. 内外装工事をする
  4. 什器や備品を購入する
  5. オープンする

仕入先の検討からオープンするまでには、半年から7か月程度の準備が必要です。たとえば、花の購入需要が高まる3~5月に開店したいと考えた場合、前年の10~12月には開業に向けた準備を始めるのが良いでしょう。

花の仕入ルートを考えなければならない

花屋を開業する場合は、どこから花を仕入れるかを考えなければなりません。仕入次第で売上や利益に直結してくるからです。

【花の主な仕入ルート】

  • 仲卸業者
  • 市場
  • 生産者

花き市場内には仲卸業者がいて、卸売業者からせりで買い受けたものを小分けにして、各花屋に販売しています。切花や鉢花などの観賞用の植物を「花き」といい、花き市場とは花きを取り扱う市場のことを指します。

多品種を少量仕入れたい場合には、仲卸業者を利用するのが良いでしょう。

市場から直接仕入れる場合は仲卸業者を挟まないため、費用を安く抑えられる傾向があります。しかし、せり(オークション)に参加するための条件として、買出人章や売買参加権(買参権)などを取得しなければならない場合があり、開業時には市場から仕入れるのが難しい傾向にあります。市場からの仕入れを検討する場合は、開業直後でも利用できるかどうかを近くの市場に問い合わせてみましょう。

花屋の開業に必要な資金は400~800万円程度

花屋を開くために必要な資金は400~800万円程度です。

【花屋を開業するためにかかる主な費用】

  • 物件取得費用
  • 内外装工事費用
  • 什器・備品費用
  • 車両購入費用

花屋を店舗でするか、自宅でするかによって、必要となる資金は異なります。他にも店舗の場所や規模などによっても費用が異なるため、目安にしてみてください。

物件取得費用

物件取得費用は、店舗となる物件を借りるためにかかる費用を指します。主に「保証金(敷金)」「礼金」「仲介手数料」「前家賃」が挙げられます。

自宅を賃貸する場合と比較すると、事業用の物件を賃貸する場合は初期費用が高く設定されている傾向があります。

たとえば、物件によって異なりますが、保証金(敷金)は賃料の3か月~6か月分、礼金と仲介手数料がそれぞれ賃料の1か月で設定されているケースがあります。そのため、家賃が15万円の物件を借りるとすると、75万円~120万円程度の費用がかかります。

小さい花屋を考えていたとしても、想定よりも保証金が必要なことがあるので、家賃だけなく、「保証金(敷金)」「礼金」「仲介手数料」「前家賃」といった費用も合わせて確認するようにしましょう。

なお、自宅で開業する場合には、物件取得費用がかからないため、初期費用を抑えられる可能性があります。

花屋は人通りが多い場所の路面店が選ばれる

花屋を開く際には、人通りが多い場所の路面店が選ばれる傾向があります。路面店とは、通りに面した店舗を指します。歩いている人の目に入りやすく、集客がしやすいという特徴があります。

とくに、花屋は店頭に花をディスプレイすることにより、お店に立ち寄ってもらえる場合があるため、店頭に花を置けるかどうかを不動産会社に確認するようにしましょう。

内外装工事費用

内外装工事費用は、店舗の内外装工事をするためにかかる費用を指します。店舗内の「壁」「床」「天井」「空調」「電気」「水道」「照明」や店舗外の「壁」「看板」などの工事が挙げられます。店舗の場所や工事内容によりますが、内装費用は100~300万円以上かかる場合があります。

生花を取り扱う際には、「空調」「照明」「水道」などの設備が必要です。適切な管理によって廃棄ロスを減らせる可能性があるため、予算が限られている場合は「空調」「照明」「水道」の設備を優先するのが良いでしょう。

什器・備品費用

花屋に必要な什器や備品としては「フラワーショーケース」「フラワーキーパー」「ロールスクリーン」「作業台」が挙げられ、数十万円~100万円程度は必要になります。

フラワーショーケースをオーダーメイドにすれば、さらに費用がかかる場合があります。

中古品は市場に出回りにくい傾向がありますが、ショーケースを製造している業者の中に中古も取扱っている場合があるので、問い合わせしてみると良いでしょう。

車両購入費用

配達や仕入時に使う車両を購入するための費用です。車両としては、軽ワンボックスや軽トラを購入するケースがあり、新車であれば100~130万円程度必要です。しかし、中古であれば50万円以内でも購入できます。

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株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計4,500件以上(2021年7月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

【運営サイト】
資金調達ノート » https://start-note.com/
創業融資ガイド » https://jfc-guide.com/
経営支援ガイド » https://inqup.com/