IT企業の開業資金として日本政策金融公庫の融資を成功させるポイント!!
IT業界での経験を活かして、起業する方は多いでしょう。 起業した方の中で、日本政策金融公庫からの融資をご検討中という方も多いと思います。 今回の記事では、IT企業が、創業融資を受けるためのポイントをご紹介していきます。
1.今までにないサービスでの融資は意外と難しい
日本政策金融公庫からお金を借りるためには、ビジネスモデルを説明しなければならないのですが、今までにない革新的なビジネスモデルで融資を受けたい!とプレゼンしても、融資を受けられる確率は高くありません。
例えば、アプリ開発をして、今までにないアプリを作成します!とプレゼンしたとします。
アプリがヒットすれば、多額の売り上げが計上できますが、ヒットするかどうか合理的に説明することが難しいため、融資を受けるのが非常に難しいのです。
2.IT企業が融資を受けるための上手な進め方とは?
前職までで対応していた業務で、すでに見込客がいるので、前職と同様の業務を行うために融資を受けたい!という流れで進めると、融資を受けやすいです。
例えば、リスティング広告をメインにした会社で働いていた方が独立するのであれば、リスティング広告事業を実施するために独立したい!というプレゼンが、融資を受けやすいです。
3.どれくらいの経験があるかで、借りられる金額が異なる可能性も?
IT企業の場合、若くして、実力を発揮し、独立したい!とお考えになるケースも多いと思います。
勤務経験が6年以上あれば、若くても借りられるケースが多いですが、勤務経験が1年程度で、独立したいから融資を受けたいです!というプレゼンをしても、融資が受けにくいです。
1年間の経験のみで、今後継続したビジネスをするのは難しい!と判断されることが多いためです。
どんな業種で独立する場合にも、今までの経験値で、融資の合否が左右されます。目安としては6年以上の経験があると理想的です。
4.自己資金は1円でも多く貯めよう!
現在は、自己資金の9倍まで借りられるという制度になっておりますが、数年前まで自己資金の2倍までしか借りることができませんでした。
自己資金の2倍程度しか借りられないケースが多いので、少しでも多く自己資金を貯めることが高額融資を決めるポイントになります。
5.1年以上かけて、自己資金を貯めよう!
日本政策金融公庫から融資を受けるためには、通帳を半年分必ずチェックされます。民間の金融機関から融資を受ける場合には、通帳を見られないこともありますが、日本政策金融公庫の融資面談では、必ず通帳原本を見られます、
中長期的にお金を貯めている方は、創業するために、計画的に貯金したのだ!という評価になるので、中長期的に自己資金を貯めている方は高額融資を受けやすいです。
6.高額融資のポイントは、認定支援機関を利用すること?
日本政策金融公庫の融資制度で、創業時には、以下の2つの制度を利用することが出来ます。
新創業融資制度を利用した場合には、支店決裁権が1,000万円なので、MAX1,000万円までしか借りられません。ご自身だけで、融資を受ける場合には、新創業融資制度を利用することになります。
中小企業経営力強化資金制度を利用した場合には、支店決裁権が2,000万円なので、MAX2,000万円まで借りられます。
認定支援機関を経由して融資を受ける場合には、中小企業経営力強化資金制度を利用できます。
つまり、借りられる可能性がある最大値が異なるため、中小企業経営力強化資金制度を利用して融資手続きを進めた方が借りられる金額が多くなります。
7.創業後、融資はすぐに融資を受けるべき!
個人事業主であれば「創業前」、会社設立している方は「会社設立後、すぐ」に融資を受けるケースが一番お金を借りやすいです。
創業して数か月はなかなか黒字にならないケースが多いです。7割~8割程度の方は、半年程度は黒字転換しないといわれております。
赤字が続いている状況で融資の相談にいっても、借りられないことが多いです。
つまり、赤字がでる前
つまり、創業してすぐに融資を受けることが大切です。
8.見込み売上はリスト(一覧表)にまとめておくことが大事!
創業して、どれくらい売上があがるかを想像させることができれば融資は受けやすいです。
ただ、売上を上げる自信があります!
と伝えても、日本政策金融公庫の担当はなぜ売上があがるのかわかりません。なぜ売上があがるのかをイメージしやすい書類を作っておくことが融資では非常に大事になります。
見込み客リストや、営業先のリスト、今までの取引先一覧など、売上をイメージさせやすい書類を用意どのように売上をたてるか検討しておく
日本政策金融公庫は、借りたお金を返すことができる企業には積極的に貸したいと考えております。貸したお金を返すためには、売上を立てる必要があります。
どのように売上が上がるのか、合理的な説明をすることができれば、融資は受けやすいです。
前職までで築き上げた人脈を駆使して、売上を立てます!という説明をする方が多いと思いますが、その人脈をリストにして、添付資料として提出できれば、融資は受けやすいです。
9.融資を受けるための流れ
(1)借入申込書
借入申込書については、別の記事で説明しておりますので、その記事をご確認ください。
(2)創業計画書を作成する
創業計画書については、別の記事で説明しておりますので、その記事をご確認ください。
創業融資成功の鍵!「創業計画書」の書き方とポイントを徹底解説!
(3)日本政策金融公庫の担当者と面談
借入申込書や、創業計画書を提出した後に、日本政策金融公庫と面談をすることになります。面談対策については、以下のサイトをご参照ください。
まとめ
IT企業が日本政策金融公庫から融資を受けるために何が必要かご理解いただけたでしょうか?事前にしっかり準備をすれば、確実に日本政策金融公庫から融資は受けられます。
ただし、ご自身で融資手続きを進めていると、7割程度の方は、落ちてしまいますし、借りられる額も減額されているケースがほとんどです。どうやれば、希望額を借りられるのかを相談できる融資のプロに一度確認してみるとよいでしょう。
【豆知識】
新しいビジネスモデルで、将来的に上場が目指せるようなケースでは、日本政策金融公庫から資金調達するよりも、VCやエンジェル投資家の方が対応してもらいやすいです。
失敗する可能性は高いが、当たれば上場できる!というようなビジネスモデルの場合、ギャンブル性が高いので、日本政策金融公庫で高額の融資は難しいのですが、エンジェル投資家や、VCが好むケースがあります。
もちろん日本政策金融公庫も全く貸してくれないわけではないですが、ギャンブル性が高いと判断されれば、敬遠されやすいです。
VCやエンジェル投資家からの資金調達マニュアルは下記よりご確認ください。
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