許認可の必要な事業を起業予定の方へ:許認可とは?許認可目的の融資はなぜダメなの?

許認可の必要な事業を起業予定の方へ:許認可とは?許認可目的の融資はなぜダメなの? 起業のための資金調達 – 不動産(販売・仲介・内外装・リフォーム)
許認可 融資
タグ

融資のご相談でよく「許認可を取りたいから融資を受けたい」と言う方がいらっしゃいます。

今回の記事では許認可とは何か、そして融資において許認可がどのような位置にあるのかを解説したいと思います。

1. 許認可とは?

不動産業であれば宅地建物取引業免許、建設業であれば一般建設業など、特定の業種を営む場合に必要な免許が許認可(きょにんか)です。許認可なしで該当の業務を行うと、夕方のニュースなどで「〇県の〇市で無免許の不動産営業をしていた〇〇が、、」というように、ある日突然報道されてしまうかもしれません。

事業の種類

必要な許認可

関連する法律

貨物運送業

(トラックで荷物を運ぶ)

一般貨物自動車運送事業経営許可

 

 

貨物自動車運送事業法

 

 

旅客運送業

(バスでお客さんを運ぶ)

一般貸切旅客自動車運送事業許可

旅客運送業

(タクシーでお客さんを運ぶ)

一般乗用旅客自動車運送事業許可

建設業

(許可を受けた全ての業種の建設工事を受注)

特定建設業許可申請

建設業法

建設業

(特定の金額の範囲内での建設工事を受注)

一般建設業許可申請

不動産業

(自己または他者物件の売買・交換・賃貸/代理・媒介)

宅地建物取引業免許

宅地建物取引業法

 上記の許認可はほんの一部です。これらの他にも、いろいろな許認可が特定のビジネスをする際には必要です。事業によって許認可が必要なことは、その事業の業種を司る法律で規定されています。

 2.許認可には費用も時間もかかる

許認可には平均して15万円~30万円以上もの費用がかかります。なぜそのような費用がかかるのかというと、主に以下のような理由からお金がかかります。

  • 試験を受けるための受験料や審査料
  • 合格した際の許可証の発行費用
  • 許認可事業者一覧への登録費用
  • 合格後の研修費用

などなど

この他にも、試験を受けるための交通費や試験を受けるまでに経験を積まなくてはいけないなどでお金以外のモノ(時間)が必要な場合もあります。

 3.なぜ?許認可を取るための融資はダメなのか?

①数十万円もない事業者は返済できないかもしれないから

許認可を取りたいので、50万円や100万円の少額でいいので融資を受けたいです、というご相談をたまにいただきます。日本政策金融公庫の場合、事業融資は設備資金か運転資金がありますが、許認可取得代金は運転資金には含まれません。

 また、融資を受けるためには最低100万円ほどの自己資金があるかが審査の基準の一つとなっていますが、許認可を取るためのお金も用意できない事業者であれば、果たして返済してくれるのだろうか、と金融機関も不安になってしまいます。

 ②許認可が必要な事業は許認可取得済が望ましい

許認可が必要な事業は許認可事業と言われますが、この許認可事業で融資を受けたい場合は、必ず許認可を持っているか相談の時点で尋ねられます。

 融資担当者:許認可はお持ちですか?

あなた:「いえ、これから取りたいんですが。それじゃダメですかね?

融資担当者:「事業に関係ある許認可を取ってから融資のご相談をされた方がいいですよ。

 基本的に、日本政策金融公庫の場合は融資の審査の際に物件が必要な事業(飲食店、整体、美容室など)であれば物件の見積書が必要です。借り換え目的をシャットダウンする意味でも、本当に事業を始める方のための融資ですので物件と同様、許認可も取得済でないと審査に通るのは厳しくなります。

日本政策金融公庫の事業融資(創業融資含む)では計画性を重要視しています。

経験を積む

→自己資金を貯める

→許認可を取る

→事業計画書を作成する、

といった各段段取りをきちんと踏んだ方であれば、返済もきちんとできるだろうと金融機関は評価します。

まとめ

許認可が必要な事業をするための事業融資は、基本的に許認可を取ってから、または間もなく取れそう、という段階での申請がベストです。

 

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。